平成21年度予算大綱記者発表
(注)このページは、定例記者会見のもようを広報広聴課がまとめたものです。
日時・会場
平成21年2月17日(火曜日)午前11時 から
宇都宮市役所3階・特別会議室
発表事項
市長 平成21年度の当初予算案の大綱につきまして、ご説明いたします。
お手元にお配りしてあります「平成21年度当初予算案の大綱」の1ページを、お開きいただきたいと存じます。
まず、「予算編成の基本的な考え方」でありますが、我が国の経済は、世界的な金融危機により、景気が急速に悪化しており、本市経済への影響も懸念されるところであります。
本市の財政状況につきましては、市税収入の50億円を超える大幅な減収や、医療や福祉などの社会保障関係経費の増加など、極めて厳しい状況になるものと見込んでおります。
このような中にありましても、複雑・多様化する市民ニーズに的確に対応し、市民サービス水準の維持向上を図りながら、本市が、50年先、100年先であっても、持続的に発展していくためには、これまでの行財政改革で培った力を発揮して、明日の市民の幸せを見据え、今、やっておかなければならない施策・事業に着実に取り組んでいく必要があります。
このようなことから、新年度の当初予算編成にあたりましては、まずは、喫緊の課題であります経済対策に大胆かつ効果的に取り組むこととし、市税の減収を、財政調整基金などの活用や臨時財政対策債の発行などで補い、必要な財源を確保しながら、中小企業の金融対策や雇用対策、さらには、地域経済の活性化に寄与するよう公共事業を意欲的に予算計上したところであります。
また、第5次総合計画に掲げた「みんなが幸せに暮らせるまち」、「みんなに選ばれるまち」、「持続的に発展できるまち」の実現に向けて、「子育て支援の充実」や「安全で安心な生活環境の創出」、さらには「魅力ある拠点の創造」など、直面する課題に積極的に取り組む予算といたしました。
次に、2ページをご覧ください。
「予算の規模」についてでありますが、平成21年度 当初予算の規模は、一般会計1,697億円余、特別会計957億円余、企業会計406億円余、総額では、3,060億円余 を計上したところであります。
まず、一般会計におきましては、前年度当初予算比2.3パーセントの増 となったところであります。
これは、喫緊の課題であります金融対策や雇用対策に取り組むとともに、「小中学校整備事業」や「市街地再開発事業」、「JR雀宮駅周辺地区整備事業」などの公共事業を積極的に予算計上したこと などによるものであります。
次に、特別会計におきましては、前年度当初予算比8パーセントの減となったところであります。
これは、競輪特別会計において、競輪場再整備事業が概ね完了することなどによるものであります。
また、企業会計におきましては、前年度当初予算比4パーセントの増となったところであります。
これは、下水道事業会計におきまして合流式下水道の緊急改善事業が本格化することなどによるものであります。
3ページをご覧ください。新年度予算の「ポイント」を、ご説明いたします。
まず、「市内経済や 市民生活を守るための 取り組み」でありますが、中小企業融資制度の 融資枠の拡大や信用保証料助成などの「金融対策」、雇用助成金の支給や職業訓練の実施などの「雇用対策」、さらには、中心市街地の活性化や公共事業の確保などの「地域経済活性化対策」を着実に実施することにより、市内経済や市民生活の安定を図ってまいります。
4ページをご覧ください。
「みんなが幸せに暮らせるまちを目指した 取り組み」でありますが、「救急医療体制の確保」や「妊産婦 医療費助成の拡充」、「妊婦健康診査の拡充」さらには、障がい者の日中一時支援事業の充実」などにより、市民の幸せな暮らしを しっかり支える社会環境や生活環境を創出してまいります。
次に、「みんなに選ばれるまちを目指した 取り組み」でありますが、馬場通り西地区などの「市街地 再開発事業の推進」や「JR雀宮駅 周辺地区の整備」、 さらには、総合的なブランド戦略の推進による「宇都宮ブランドの確立」など、本市の魅力と活力を高めてまいります。
5ページをご覧ください。
「持続的に発展できるまちを目指した取り組み」でありますが、学校施設の耐震化などの「小中学校整備事業」や「第3図書館の建設」、さらには、「次世代モビリティ産業集積の促進」、「地域コミュニティセンターの整備」などにより本市が将来にわたって 持続的に発展できるよう、まちづくりの基盤や 仕組みを 創造してまいります。
次に、「効率的・効果的な行政経営への取り組み」でありますが、「税収等の確保対策の強化」といたしまして、「コンビニエンス・ストアにおける納付機会の拡大」や「滞納者への電話催告の強化」などに取り組んでまいります。
6ページをご覧ください。
「一般会計予算の概要」につきまして、ご説明いたします。
1の「歳入」のうち、(1)の「自主財源」についてでありますが、「市税」につきましては、前年度比 57億円減の 921億円 を見込みました。
これは、景気の悪化に伴う法人市民税の減収 などによるものであります。
次に、「繰入金」につきましては、財政調整基金や減債基金の積極的な活用を図り、前年度比29億円増の82億円を計上いたしました。
次に、中段の(2)「依存財源」についてでありますが、「地方消費税交付金」につきましては、景気の悪化により、前年度比1億円減の48億円を計上いたしました。
また、下段の「市債」につきましては、財源不足に対応するため臨時財政対策債の活用を図り、前年度比 49億円増の111億円 を計上いたしました。
次に、8ページをご覧ください。
2の「性質別歳出」についてでありますが、(1)の「消費的経費」のうち、「義務的経費」につきましては、職員数の減などによる「人件費」や、市債の償還がピークを過ぎたことによる「公債費」が減となりますが、私立の保育園や生活保護世帯の増加などにより「扶助費」が増となりますことから、前年度比 5億円増の800億円 を計上いたしました。
また、「その他の消費的経費」につきましては、事務事業の見直しの徹底などにより「物件費」を抑制いたしましたが、中小企業融資制度の融資枠の拡大などにより「貸付金」が増となりますことから前年度と同程度の640億円を計上いたしました。
この結果、消費的経費全体では、前年度比0.4パーセント増の 1,440億円を計上いたしました。
次に、(2)の「投資的経費」につきましては、「道路新設改良事業」などの経常的な建設事業をはじめ「JR雀宮駅周辺地区整備事業」や学校施設の耐震化などの「小中学校整備事業」さらには「第3図書館建設事業」などを積極的に計上し、前年度比33億円、率にして15パーセント増の256億円を計上いたしました。
次に、10ページをご覧ください。
3の「目的別歳出」についてでありますが、まず、「民生費」につきましては、私立保育園や生活保護世帯の増加などにより前年度比 13億円増の 478億円を 計上いたしました。
「衛生費」につきましては、新斎場の業務開始やプラスチック製容器包装 資源化施設の整備などに伴い、前年度比 7億円増の 155億円 を計上いたしました。
「商工費」につきましては、中小企業貸付金の融資枠の拡大などにより前年度比 9億円増の103億円を計上いたしました。
「土木費」につきましては、「市街地 再開発事業」や「JR雀宮駅周辺地区整備事業」などに取り組み、前年度と同程度の306億円を計上いたしました。
「教育費」につきましては、「学校施設の耐震化事業」や、「小学校の普通教室等への空調設備の整備事業」、さらには、「第3図書館」本体工事の着手などにより、前年度比20億円増の196億円を計上いたしました。
次に、11ページをご覧ください。
4の「市債残高の推移」についてでありますが、財源不足に対応するための臨時財政対策債や、建設事業のための市債の活用を図りますが、一般会計における平成21年度末の市債残高は、前年度に対し、35億円減少する見込みであります。
5の「基金残高の推移」についてでありますが、市税の大幅な減収が見込まれる中、基金の積極的な活用を図り、財政調整基金35億円、減債基金45億円、合計で80億円の取り崩しを見込んだところであります。
なお、「財源調整のための3基金」の平成21年度末の残高は、210億円となる見込みであります。
次に、12ページをご覧ください。
「特別会計予算の概要」についてでありますが、まず、「競輪 特別会計」につきましては、「競輪場 再整備事業」の事業量の減少に伴い、前年度比 23億円減の178億円を計上いたしました。
「宇都宮 駅東口 土地区画整理事業 特別会計」につきましては、事業が概ね完了したことから、前年度比5億円の減となりますが、「岡本駅西地区」などの土地区画整理事業につきましては、事業の進捗に合せて、着実に予算計上いたしました。
次に、13ページの「企業会計予算の概要」についてでありますが、まず、「水道事業会計」につきましては、松田新田浄水場の施設更新などにより、前年度比1億円増の172億円 を計上いたしました。
「下水道事業会計」につきましては、合流式下水道の緊急改善事業の本格化に伴い前年度比 13億円増の225億円を計上いたしました。
次に、新年度予算に計上いたしました「主要な事業」につきまして、ご説明いたします。
15ページをご覧ください。
まず、一つ目の「救急医療体制の確保」でありますが、2次救急医療を担う、輪番制病院を現在の3病院から5病院に拡大するとともに、他の救急告示 医療機関との連携強化への支援など、救急医療体制の充実を図ってまいります。
17ページをご覧ください。
二つ目の、「妊産婦医療費助成の拡充」につきましては、子どもを安心して生み育てられるよう、助成対象期間を、1ヶ月 延長してまいります。
次の、「妊婦健康診査の拡充」につきましては、公費負担の助成回数を、現在の12回から14回に拡充してまいります。
また、次の「不妊治療費助成の拡充」やその次の「子育て情報提供事業の実施」など、妊娠から出産・育児までの切れ目ない支援により、「子育てがしやすいまち 宇都宮」を推進してまいります。
20ページをご覧ください。
下段の、「第3図書館の建設」につきましては、平成23年度の開館に向け、建物の本体工事に着手してまいります。
21ページをご覧ください。
下から三つめの、「外国語学習の充実」につきましては、新学習指導要領によりまして、平成23年度から全国の小学校に導入される「外国語活動」の授業を前倒して実施するため、外国語指導助手による授業を充実してまいります。
22ページをご覧ください。
中段の「小中学校の整備」につきましては、教育施設としての役割のほか、地域の防災拠点施設としての役割も持っております、校舎や体育館など、学校施設の耐震化を計画的に進めてまいります。
次の「普通教室等への空調設備の設置」につきましては、児童・生徒が、集中して意欲的な学習ができるよう、中学校に引き続き、小学校の普通教室等へ、空調設備を設置してまいります。
28ページをご覧ください。
二つ目の、「雇用対策の推進」につきましては、本市独自の「雇用支援対策基金」を活用した常用雇用助成制度の支給対象の拡大を図るほか、新たに、正式採用前の雇用に対する助成制度を創設するとともに、夜間の職業訓練を実施するなど、雇用機会の確保・創出を図ってまいります。
次に、一つおきまして「中心市街地活性化の推進」につきましては、中心商業地 出店等促進事業の 補助対象の拡大を図るほか、オリオン市民広場の施設使用料の引下げや市営自転車駐車場の無料時間の拡大など、中心市街地の賑わいづくりを 強化してまいります。
次の、「中小企業 融資制度の 活用促進」につきましては、新たに「まちづくり貢献企業 支援資金」を創設するほか、新規融資枠を163億円確保するなど、中小企業への金融支援を強化してまいります。
31ページをご覧ください。
中段の「JR雀宮駅周辺地区整備の推進」につきましては、駅舎や東西自由通路など、駅関連施設の工事を本格化させるとともに、西口におきましても駅前広場の整備に着手するなど、本市南部地域の拠点づくりを着実に進めてまいります。
33ページをご覧ください。
中段の、「新交通システム導入の推進」につきましては、市民向け説明会の開催や、オープンハウスの設置など市民理解の促進に努めてまいります。
35ページをご覧ください
上段の「地上デジタル放送受信対策」につきましては、難視聴地域における共聴施設の整備に対して助成するなど、市民生活の情報化を推進してまいります。
最後に、下段の、「宇都宮ブランドの確立」でありますが、本市の価値や魅力を、広くアピールしていくため、各種メディアなどを活用しながら 情報発信を戦略的に進め、市内外の人々に誇りや 憧れを 持ってもらえるような「宇都宮ブランド」を構築してまいります。
以上、平成21年度当初予算案の大綱につきまして、その概要をご説明いたしましたが、現下の最重要課題であります経済対策に万全を期すとともに、第5次総合計画に掲げた各種施策・事業の推進を図り、「全ての市民が幸せを感じ、みんなに選ばれ、持続的に発展できるまち」の実現に向け、全力で、取り組んでまいりますので、よろしくお願いを申し上げます。
なお、詳細につきましては、お配りしてあります資料をご覧いただきたいと存じます。
次に、平成21年度の「機構改革」について、ご説明いたします。
新年度に向けましては、たくましい「実力都市・うつのみや」の実現に向け、重点課題に着実かつ迅速に取り組むための効率的で効果的な執行体制を整備してまいります。
それでは、主な機構改革の内容について、ご説明いたします。
まず、「行政改革課の設置」についてでありますが、より一層の市民サービスの向上に向け、これまで以上に事務事業のスクラップ・アンド・ビルドや優先化などを実行し、市民ニーズの高い分野への経営資源の重点化に取り組むほか、事務処理のさらなる効率化や適正化を進めるなど、行財政改革を積極的に推進し、市民の皆様の満足度の向上を図るため、「行政改革室」を課に格上げし、「行政改革課」としてまいります。
次に、「都市ブランド戦略室の設置」についてでありますが、「みんなに選ばれるまち・うつのみや」の実現に向け、市の魅力・価値の市内外への発信やプロモーション活動などを戦略的に展開し、他の自治体との差別化を図るとともに、「うつのみや」のイメージアップを図り、「宇都宮ブランド」を確立していくため、政策審議室に「都市ブランド戦略室」を設置してまいります。
次に、「農産物マーケティング担当及び農産物マーケティンググループの設置」についてでありますが、「農業王国うつのみや」の実現に向け、農産物のブランド化や地産地消の推進などにより積極的に取り組むことにより、農産物の消費や販路拡大を図り、農業経営基盤を強化するため、「農産物マーケティング担当」及び「農産物マーケティンググループ」を設置してまいります。
最後に、「特定重要課題を担当するスタッフ職」の設置についてでありますが、「ネットワーク型コンパクトシティ」の実現に向け、LRTを含めた公共交通の充実をはじめとする利便性の高い交通ネットワークの整備や第3図書館を含め、それぞれの図書館の役割分担や機能整理を踏まえた、効果的な図書館運営のあり方など、市政運営上の重要課題に迅速かつ的確に対応していくため、「交通担当」や「図書館担当」などのスタッフ職を設置してまいります。
機構改革の具体的な内容につきましては、資料をご覧ください
資料
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平成21年度当初予算案の大綱(1ページから23ページ)(PDFファイル 2.2MB)
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平成21年度当初予算案の大綱(14ページから46ページ)(PDFファイル 2.8MB)
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平成21年度機構改革案(PDFファイル 108.3KB)
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機構改革案組織図(PDFファイル 127.8KB)
質疑事項
記者 今回の当初予算で最も重視した点は何か。また、一言でキャッチフレーズのようなものがあれば。
市長 今回は、まず、今までにない環境の中で、予算を編成しました。その環境というのは、ご存知の通り、大変な不景気でありますが、そのため、地域経済の活性化が図れるように、なるべく宇都宮の中でお金が循環できるような配慮をいたしました。特に、公共事業につきましては、不要なものはこれからも一切やりませんが、必要なものに関しては、意欲的に、前倒しをして、予算計上いたしました。また、悩みの種は、市税収入が減ってきていることです。特に、法人市民税の落ち込みが顕著なため、どのようにして財源を確保するかということで、今回は、財政調整基金を大きく取り崩しましたし、また、臨時財政対策債の発行も行いました。そのようなところが一番の特徴であり、苦心したところです。この2、3年は続くだろうと言われる不景気を、なんとか市全体が、多くの皆さんの力を借りて突破できるような、そのような予算を編成しました。一言で言うと、「突破」でしょうか。
記者 基本的な考え方の中にあった「これまでの行財政改革で培った力を発揮して」という部分は、これまで進めてきた貯金で乗り切れるという意味か。
市長 市債残高を減らすということが、中期財政計画の中で大きなテーマでしたし、私が就任したときの大きな考え方でもありましたので、苦悩するところでした。その蓄えてきた基盤、力というのは、やはり、コストに対する意識を職員が持ったということ、また、数字的なもので言えば、これから、どのような不測の事態が起きるかわからないという前提のもと、財政課には、苦しい思いをさせながら、財政調整基金、減債基金、公共施設等整備基金のような、基金を作らせてきました。それを、今までの力、あるいは基盤整備と言っていいのではないかと思いますし、それを今回は思い切って使いました。
記者 それらの3基金の残高見込みが210億円余。この数字は将来に向けてどうなのか。
市長 来年度、議会でどのような審議をされるか分かりませんが、このまま審議をされて、来年度についても決算のときには、なるべく基金の積み立てをしていきたいと思いますので、基金への不安は持っていません。
記者 市債残高は、ほぼ、中期財政計画通りのレベルで進む一方で、基金の取り崩しは、それを上回るレベルで進んでいる印象がある。資料の最終ページにある経常収支比率を見ても、硬直化が進んでいると受け止めている。改めて、財政状況を総括してほしい。
市長 財政力指数あるいは経常収支比率、実質公債費負担比率など、これから市民のみなさんにしっかりと情報提供していく上での基準があります。これらは、全国の自治体、どこでも同じ基準ですが、これを意識して行財政改革を進めてきました。今回、不測の事態である、全世界同時不況があり、これほどの不況が来るとは思っていませんでしたが、いかなる財政出動が生じたときでも、しっかりとそれらの数値を押さえ込みながら、乗り切れるだけの体力づくりをこれまで改革の名のもとにやってきました。今後、硬直化していく数字、特に経常収支比率などは、ある程度予想して予算計上をしましたので、あとは、この予測のもと中期財政計画に基づき、慎重に数字を扱っていけば心配ないと考えております。
記者 景気や雇用など、市内経済や市民生活を守るための取り組みが、商工費や労働費の増額という形で現れている。不況対策というか、景気・雇用対策は、いろいろな分野にまたがっていると思うが、景気対策として、上乗せした、手厚くした部分の規模はどれくらいか。
市長 国の予算の中でも注目されるのは公共事業だと思いますが、宇都宮市では、一般会計では256億円、上下水道の企業会計では102億円ということで、前年度よりも相当、増額をしました。先ほど申し上げましたように、前倒しで相当予算を積み上げたということで、決して不要なものをやるのではなく、必要なものを進めるということです。特に、学校の耐震補強なども前倒しいたしました。また、雇用対策について、常用雇用に対する助成金の創設や、会社都合で離職した方を雇用した場合の助成金を、これまでの雇用後6カ月後から、3カ月後に交付するなど、制度を拡充しました。このようなことが今回の経済対策の中身であって、あとは、ソフト事業、教育関係費なども、景気のプラスになっていくと思います。特化すると先ほど申し上げたものになりますが、総合的にも、今回のものは、宇都宮の中で循環できるような対応や対策をとった予算案だと考えています。
記者 景気対策というのは、いろいろなところに散らばっており、また、普段から、何もなくても行う趣意のものもあり、その中で、計算というのは難しい部分もあると思うが、敢えて概算として、景気対策としてこれくらい手厚くしたという数字的なものはあるか。
財政課長 全部集計するというのは難しい部分もございますが、資料の3ページにございます額を合計しますと、約90億円を超える額となります。
記者 救急医療体制の確保について、輪番制病院が、3病院から5病院に増えるとあるが、増える2カ所はどこか。
市長 NHO宇都宮病院と宇都宮記念病院の2カ所です。
記者 市税収入は、57億円余の減を見込んでいるが、パナソニックやNECの子会社が撤退して、今後も、大きい企業が撤退する可能性がある中で、57億円よりも、もっと落ち込む危機感はあるか。
市長 危機感はあります。当然、このような状況ですから、予測はできませんけれども、景気の底が見えない状況の中で、なおかつ、1年くらいで回復する見込みはないことから、じわじわと市内の企業に大きく影響が出てくるものと思っております。法人市民税については、これからも減少することは言えると思います。
記者 法人市民税だけでは38億円だが、これ以上に減るかもしれないと。
市長 そうですね。減るかもわからないですね。
記者 資料29ページの水田農業構造改革事業で、なたねの生産等への助成とあるが、これはバイオディーゼルにして、地球温暖化対策とするねらいがあるのか。
市長 そうですね。なたね油の廃油になった後のリサイクルということで、議員連盟ができるなど、環境が整いつつありますので、それを一層進めていこうということです。また、南清掃工場で行っている家庭用廃油のリサイクルも相乗効果として、一体となり進めていこうということで、予算計上しました。特に、なたねには力を入れていきたいと考えています。資料25ページの菜の花プロジェクトの推進も予算計上しています。
記者 サービスの水準の維持向上を図ることが、基本的な考え方にある。税収がこのまま減り続ける中で、全国の自治体の中では、サービスを減らす、もしくは見直すというところも多いと思う。そのような状況で、サービスの維持向上を図るためには、これから先、ほかのところで削るということになってくるのだと思う。市では、行政経営の効率的な取り組みを掲げているが、このままのサービスの水準を維持していくためには、かなり大胆に見直していかなくてはならないと思う。今のところ、どのようにして仕分けをしていくのか。
市長 行政改革室を、新年度から課に格上げし、そこがけん引役となって進めて行きますが、既にレールはできておりますので、徹底した行財政改革、スクラップ・アンド・ビルド、選択と集中など、ありとあらゆることをこの4年間、やってきました。今後もそれを継続し、適正な人員、職員の定数ですね、これは、まだまだ中途でありまして、3、500名体制まで落としていきますので、このようなものも、これからも継続して実施してまいります。加えて、徹底したスクラップ・アンド・ビルドを行うということ、これに尽きると思います。あとは、先ほど、さまざまな(財政に関する)指標についてお話しましたが、それを、これからも積極的にご説明申し上げて、市民協働の社会、つまり、行政とともに、まちをつくっていくという、参画型のまちづくりを推し進めて、市民の皆さんにはご理解をいただくために周知をしていきたいと思っております。
記者 職員の定数について計画しているが、前倒しは考えているか。
市長 計画通りに進めていきたいと考えております。そのスピードで、十分に対応が可能だと思っております。
記者 2期目の初の予算編成だが、選挙時の公約で盛り込めたもの、盛り込めなかったものは何か。
市長 9歳以下の兄弟が2人いる家庭の第3子以降に対する、幼稚園の保育料の助成等ですね。また、コールセンターについても予算計上し、まずは、本格整備の前の検討に入っていきたいと思っております。また、救急医療体制、新型インフルエンザに対する予算も計上しました。小学校の冷房設置や地域内公共交通、宇都宮ブランドの確立、ここには、相当、力を入れていきたいと考えています。また、もったいない運動全国大会を続けてきましたが、市民の皆さんによる自主的な運動の展開も図っていきたいと考えております。エコサイクルシティ、つまり、自転車のまち宇都宮に対しても、大幅に予算を計上しました。具体的に言うと、自転車のまち推進計画の策定や、自転車道の整備に取り組んでまいります。また、農業分野では、地産地消、朝市の開催ですね。宇都宮全域で朝市が開催されるような支援策や、米粉の活用などです。米粉にできる機械を設置して、市民の方、農業関係の方、どなたでも活用できるようなものを予算計上しました。あと、小中一貫教育のスタートとなりますので、それについても公約通り、予算を計上しました。
記者 逆に、先送りせざるを得なかったものは何か。
市長 ボランティアのまちづくりセンターについては、来年度は、検討ということになりました。どのように実現を図っていくのかという前向きな検討です。着手することは着手しますが、予算では計上しておりません。
記者 このような苦しい状況の中でも、公約を盛り込めたという認識でよいか。
市長 はい。
記者 経済対策の90億円だが、この額について、ある程度十分と考えるか、それとも、経済状況に照らすと、まだまだ盛り込みたかったけど、この額にとどまったのか。
市長 現状では、世界経済や国内経済、宇都宮市内の3工業団地を含めた中小零細企業の方々の状況などを分析して、最大限の予算を計上しました。ただ、これから不測の事態が発生する可能性がありますので、今後は予算をベースに、来年度、走りながら、周りの風景をよく見て、対応していきたいと考えています。余力を残してとか、先を少し考えてということは一切考えておりません。精一杯知恵を絞って、できる限りの予算を計上しました。
記者 合併後、3年目となるが、河内と上河内の予算編成に当たっての方針は。これまでは、旧町の方針を引き継ぐようなところがあったと思うが、変化はあるか。
市長 合併の際に、市町村基本計画で約束した部分がありますので、それについては、一体感の醸成ということを意識しながら、しっかりと予算を計上しました。中里原や岡本駅西の区画整理事業については、幾分、前倒しで予算を計上しました。
記者 まだ、合併の特例が、普通交付税として交付されていると思うが、それを抜いた状況では、宇都宮市は不交付団体のままか。
市長 不交付団体です。
記者 国では、昨日発表になった経済統計等を踏まえ、新年度予算や補正予算を組むべきではないかという議論もあるようだが、市長の考えは。
市長 国に対してですね。国に対しては、早く補正予算や新年度予算を決定していただきたいと思います。給付金についても、衆議院に戻って議論されるのでしょうけれど、どのような結果であろうとも、早く確定していただかないと、 地方は恐らくどの自治体も、必死の思いで予算を作っていると思いますし、それぞれの議会も執行部からの上程予算に対しては、相当、真剣な思いで議決されると思います。そのような中にあって、国も、やはり一緒に、同じペースで同じ方向を向いていただかないと、日本中、経済に対して効果が薄れてしまうのではないかと思いますので、そのスピード感を危惧しています。
記者 新年度予算を踏まえた上での補正予算ということで、その是非についてはどう考えるか。選挙を先にやるべきだという議論もあるが、その必要性についてはどう考えるか。
市長 選挙の話や、与野党のどちらが政権をという、そんなことを考えていると、いつになっても、国の景気対策にはならないと思いますので、本予算の次の補正予算をというのが、政争の具に使われないのなら、議論はしっかりすべきだと思います。
記者 資料33ページのLRT関係で、今日も検討会が開かれているが、選挙のときに市長が示した考えでは、3つの検討会の方針をもとに、行政側として複数の案を示して、最終的には住民の意見を尊重して、どれにするのかを決める、ということだった。来年度中には、市長が以前に示したスケジュールのうち、どこまで進むことを見込んでいるか。
市長 3つの組織から、遅くとも来月までには出していただけると思いますので、あと二つの委員会から話をいただいて、それらを、市民の皆さんにご理解いただくため、わかりやすいものとしてまとめ上げるところに、十分、時間をかけていきたいと思っています。それができ上がれば、各地区をまんべんなく回るのと合わせて、宇都宮市をいくつかの拠点に分割し、3つから5つくらいになるのでしょうけれども、そこで大きな説明会も行います。なおかつ、オープンハウス等も設けていきたいと思いますし、さまざまな説明と、質問に対してお答えする体制を整えていくことが当面の目標です。期間につきましては、説明材料資料を作るところに十分時間をかけていきたいと考えておりますので、担当所管には、期限は設けておりません。
記者 行政として案を示すのは、来年度中になるか、それより先になるのか。
市長 資料関係については、来年度中にはまとめていきたいと思います。
記者 資料にある市民向け説明会とは、案を踏まえた上での説明会ということか。
市長 そうです。案を作ってからです。
記者 機構改革について、総合政策部でLRT担当を廃止して、交通担当にする理由は何か。
市長 前から申し上げている通り、LRTだけで、宇都宮の公共交通を確立しようとは思っておりません。宇都宮市としては、やはりネットワーク型コンパクトシティを基本とし、どの地域でも、日常生活がしっかりと送れるような地域内公共交通を作ること、そして、それらを、ネットワークとして活用し、結節していく、そのようなネットワーク型の公共交通を考えています。その結節するものは、当然、LRT、既存のバス、JRや東武などの鉄道、そのような公共交通全般ですし、そこには、環境などを考えると自転車交通も入ってきます。高齢化あるいは安全安心のまちづくりを考えても、自転車が必要になってきますので、自転車をはじめ、すべての公共交通を網羅した基盤づくりをするためには、LRTよりも交通という名称がふさわしいということで、LRTの周知徹底というだけではなくて、交通全般について担当をつけたところです。
記者 名称変更だけでなく、仕事内容も広くなるのか。
行政経営部長 基本的な軸は変わらないのですが、市民の皆さんに、LRTだけのようなイメージではなくて、広く交通全体としての整理というものを訴えていく、あるいは、理解していただくという意味合いが大きいところです。
記者 新交通システム検討委員会で、新会社に市が出資する可能性が示されたらしいと聞いている。それについての市長の考えは。
市長 さまざまな角度から検討していただいたと思いますし、ほかの二つの会議もそうですが、だいぶ前向きに検討していただきましたから、それはそれで、しっかりと受け止めて、あとは、行政として、市民の皆さんの利便性や、これからの宇都宮の持続可能な都市づくりなどを踏まえて、どれが現実的にできるのか、説明材料を作るときに、精査していきたいと思います。
記者 新会社を設立して出資するということも、受け入れられるということか。
市長 受け入れられるよりも、提言していただければ、それはちゃんと、われわれとしても検討しなくてはいけないと思います。
記者 新会社には、関東バスなどは入らないと思うか。
市長 どうなのかわかりませんけれど、いずれにしましても、上下分離で、公設民営という案が出ています。やはり、運営については、民間の方々の力も借りなくてはなりませんから、やはり、交通事業者の方々には、すべて入っていただければと思います。
記者 機構改革について、それぞれの改革部署の職員体制はどうなるのか。
人事課長 行政改革課は10人体制、都市ブランド戦略室は3人体制、農産物マーケティング担当は主幹職が1人、農産物マーケティンググループは3人体制、特定重要課題を担当するスタッフ職はそれぞれ1人体制の予定です。
記者 都市ブランド室の室長はどれくらいの人か。
人事課長 主幹職ですので、管理職ですね。
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