臨時記者会見(平成17年10月)
(注)このページは、臨時記者会見のもようを広報広聴課がまとめたものです。
日時・会場
平成17年10月25日(火曜日)午後3時から
宇都宮市役所3階・特別会議室
発表事項
助役 今回の公正取引委員会の排除勧告及び業者の応諾を受け、本日午前、指名委員会を開催いたしました。
決定した指名停止措置及びこれに関連しての今後の発注方法等について発表いたします。
まず、一連の経過から申し上げますが、去る10月14日、公正取引委員会が市内建設業者等41社に対して「独占禁止法」違反行為で排除勧告を行ったところでありますが、昨日の応諾期限までに40社が応諾いたしました。
当該行為は、公共工事の発注における自由な競争を阻害するものであるとともに、市民の信頼を損ねるものとして、決して容認できるものではありません。
業者に対しましては、11年前にも排除勧告を受けていたことから、このようなことが二度とないよう指導をしてきたにもかかわらず、再び独占禁止法に違反する行為を行っていたことは、極めて遺憾であります。
市といたしましては、今回の事態を重く受け止め、今後、再びこのような違反行為を繰り返すことがないよう、文書をもって、厳重に注意をいたしますとともに、応諾した40社に対しまして10月26日から8か月間の指名停止措置を講ずることといたしました。
今後はより一層、公正な競争を促進するため、更なる入札契約制度の改善に取り組んでまいります。
なお、この指名停止期間中における今後の建設工事の発注方法についてでありますが、A等級の業者を対象とした発注につきましては大部分のA等級業者が指名停止になることから、地域要件を緩和いたしまして、一定金額以上の発注について当面、県内A等級業者の参加を認めることといたします。
質疑事項
記者 指名停止の期間が8カ月であることの根拠は?
理財部長 独占禁止法違反について、市では、4~12カ月という基準を持っております。結論から言いますと、2度目ということもあって、重く厳正に処分をするということで、8カ月になったところでございます。他都市の事例等ももちろん見てまいりました。直近では、橋梁談合事件を受けて宇都宮市も連動して指名停止をかけているところでございますけれども、そういった状況を見ながら、最低の4カ月に例えば、2度目でないということであればその状況によりますけれども1~2カ月ということも考えられます。そこへ、冒頭申し上げたとおり2度目ということで、さらにその考え方に上積みをして8カ月ということにしたところでございます。
記者 宇都宮市と同規模程度の中核市の事例も参考にしたのか?
理財部長 中核市は35市ですけれども、その中で拾った事例では、6カ月というのが、基本的な措置としては最高となっている状況でございます。それは、1回目ということかと思います。そういった中で今回は本市では2度目ということで、さらに重くしました。おそらく刑事告発とか、逮捕されたとか、そういったいわゆる加重要素を除きますと、この8カ月というのは私どもの調査では最大の停止期間と言えるかと思います。
記者 8カ月が最大の停止期間というのは、他の中核市と比較してなのか?
理財部長 少なくとも中核市をみた中では、私どもの調査ではそういう状況です。
記者 以前、宇都宮市で8カ月の指名停止を受けたケースはあるのか?
理財部長 ありません。宇都宮市での過去の例では独禁法違反ということで考えますと、11年前の2カ月が最長といえるかと思います。
記者 排除勧告は2度目だが、11年前は宇都宮建設業協会だけが処分を受けたと思うが。
理財部長 11年前は協会に対して、協会ぐるみでやったと判断し、結果として協会を構成する各社、108社に対して指名停止措置を講じています。中身としては実質2度目ということです。
記者 その当時は2カ月だったのか?
理財部長 当時は、1~9カ月という基準を持っておりました。その最低の2倍ということで、2カ月の停止措置をとったということでございました。
記者 先程の話では、Aクラスのほとんどが指名停止になり、地域要件を緩和し、当面、県内事業者の参加を求めるということだが、停止期間が終了した時には本店条件が復活する可能性もあるのか?
助役 Aクラスで指名停止を受けていないのは8社なので、競争性を確保して進めていくとなると、8社では不都合なので県内のAクラスの業者を入れてやっていくという形にして、その間に地域要件等の緩和をどういうふうにしていくかも含めまして、入札制度のあり方について検討していきます。指名停止期間が終わったら地域要件を現状のように戻すということは考えておりません。
理財部長 細かく言いますと、今後出てくるAクラス対象の発注工事につきましては、5千万円超の工事については、今申し上げたような県内のAクラスにも対象を広げていくということでございます。5千万円未満のものにつきましては、残されたAクラスの8社に市内に本店を置く登録業者のBクラスに対象を広げまして、発注をしていきます。その結果、5千万円超の工事につきましては8社プラス県内の該当業者45社、都合53社になります。現在までのAクラスが37社という状況でございましたので、結果としてはこれまで以上の競争性が確保できると考えております。Bクラスへ発注をしていく件につきましては、Bクラスが今までは60社でしたが、今回の指名停止で当面11社なくなりまして現在49社残っております。その49社プラスAクラスの8社ということで57社になりますので、競争性は確保できると考えております。
記者 5千万円というのは、土木と建築両方ということか?
理財部長 土木、建築にかかわらず、Aクラスの対象の工事として出てくるものにつきましては5千万円超です。これは停止期間当面の措置で、そのあとの措置については今後改めて制度検討の中で構築をしていくことになります。
記者 Bクラス49社について、工事品質に関して問題はないのか?
理財部長 ますと、土木と舗装でございます。そういった業種からみますと、Bクラスでも現場の方とも十分協議・相談しまして、対応できると判断しました。もちろん、品質確保につきましてはこれまでも工事現場の監督・検査と十分対応しておりますので、今後とも現場についても十分対応していけると考えております。もう一度、あらためて申し上げますと、今後発注する工事について5千万円を超える工事につきましては市内の8社と県内で登録している45社、トータル53社です。5千万円未満のものについては、Aクラスで残っている8社と市内のBランクに登録されている49社あわせて57社ということでございます。
記者 この8カ月で予定されている工事の件数と総額は?
契約課長 8カ月ではなく、今年度末までの発注見通しは、公表できるものとできないものがありますので、公表できるものだけお話します。市長部局の公表分で申し上げますと、土木工事で5件あります。金額は2億880万円を予定しております。舗装工事は15件、金額で2億8,195万円です。なお、建築工事はAクラスは1億円を超えるものとなっておりまして、今年度の発注見通しはありません。
このほかに内容が確定していない、条件が整っていないというものがありまして、あわせて市長部局では土木が13件、舗装が15件、上下水道局では土木が5件、舗装が3件の工事がございます。今後のものも含めての件数ですので、多少のズレがでてくる場合もありますけれども、今の段階では都合36件です。
記者 具体的に土木、舗装で5千万円以上の予定価格のものは何件?
契約課長 土木で5千万円以上のものは2件予定されております。
理財部長 見込みのものも含めての数字は今調べていますけれども、今後発注見込みの約2割が5千万円以上です。例年でみますと、3~4割の幅で、5千万円以上の工事が占めている状況でございます。
契約課長 舗装については、5千万円以上のものは、発注見通しの中では2件予定されております。
記者 5千万円で線を引く根拠は?
理財部長 一つの基準としては、県のAランクのカットラインが、土木・建築いずれも5千万円を基準に設定していることがございます。県内の業者を対象とすれば、そのラインにあてたほうが分かりやすいということも大きな要素の一つと考えたところでございます。
記者 Aランクの工事を残りの8社と、県内の業者でやることについて、支障はないのか?
理財部長 もう一度念のため件数を確認したうえでお話いたします。県内の業者にお願いする件が少なく、市内の業者だけで大丈夫か?という質問に関しては5千万円未満の工事になりますけれども、土木・舗装が見込まれていますが、57社ありますので、十分対応できるとみております。
記者 その内の大半は、本来、その能力がないとされてきた会社では?
理財部長 ランク分けというのは、能力がないということだけではありません。発注の仕方ですとか、諸々の要件があってランク分けをしているものでありますので、今後の工事についてBランクの業者で心配ないかはもちろん庁内で協議してきましたが、それについては大丈夫です。例えば、土木・建築でも、1億円以上や3億円以上の工事もございますが、そういったものになると、技術力や資金力、会社の組織・形態等考えますと心配な点はありますけれども、今回の5千万円未満の工事については、心配ございません。
記者 5千万円というのは、本来のAランクとBランクを分けるラインよりも、はるかに上にある。心配ないのなら、今までの基準が問題だったのでは?
理財部長 問題になることではないと思います。技術力の問題でご指摘かと思いますけれども、ランク分けは技術力だけではなく、その他の観点も含めてしています。それまでの受注高や工事実績、会社の規模、社員数などといった諸々のものを含めて等級分けをしております。工事遂行能力があるかどうかの一点について収斂されるものではないということです。
記者 今日、排除勧告を受けた41社のうち、1社自己破産申請をした。市が先払いで支払ったのに工事途中で倒産する恐れがある会社などもあると思うが、8カ月間、本来のランクよりも高い金額で業者に発注することについて不安はないのか?
理財部長 落札して契約する段階で、調達方法や人員配置をすべてやりとりし、その中で十分確認していくことになるので不安はございません。
記者 8カ月間終了後、工事金額によるランク分けなどの入札方法などを変更するとのことだが、入札金額のライン引きも変えるのか?
理財部長 ライン引きやランク分け、今は土木ABCDの4つ、建築はABCの3つになっておりますけれどもそういったものも含めた入札契約制度、いわゆる競争性の確保や談合防止は、一元的にあるいは一点、一項目を改善すればよいというものではございませんので、いろいろな面から総合的に検討していかないと、バランスの取れた制度になりません。その辺を含めて今後十分に検討していくことになるかと思います。
記者 8カ月後の、地域要件の緩和については?
理財部長 そのまま残るということではなく、今回の措置は8カ月間当面の措置で、期間が終わったから地域要件の緩和が全くないよということではなくて、その後にスタートする制度についてはこれから十分に検討していくということです。
記者 今後5千万円未満の入札に参加するBランク業者について、単純に参加できるようにするのか、もしくは資格基準を見直して参加できるようにするのか?
契約課長 下位の業者を入れるということは、市長が認めた場合には直近下位に格付けされた有資格者を指名することができると、入札参加資格等に関する要綱に定めておりますので、できるかどうかという判断をどのようにするかだと思います。入札して、落札した際に配置される技術者や現場代理人などの届出をしてもらって、市では、これまでどういった経歴をもった技術者であるとか、現場を2つ重ねて持っていないかなど、すべてデータベースの中で確認をして受注してもらっておりますので、技術的なことでは問題ないと考えております。
記者 現状のBクラスで全部大丈夫ということか?
契約課長 現場の管理・監督、検査を強化すれば、十分施工は可能であると考えております。入札参加も見込めると思います。
記者 41社のうち、残り1社の回答後はどのような対応をするのか?
理財部長 応諾したということが判明するあるいは公取委から連絡があるなど、確認ができたということであれば、追って指名停止の処置を講じていくということです。期間は他社と同じ8カ月ということになるかと思います。
記者 Aランクの業者の数としては37社から53社に増えているが、公取委からは、宇都宮市内にある支店や営業所があるゼネコンなども入れたらどうかという指摘もあった。あくまでゼネコンを入れないのはなぜか?
理財部長 今回の地域要件はそこまではみてないということです。今後の発注の工事内容をみますと土木と舗装で5千万円以上の件数が少ない状況ですので、ゼネコンというクラスまでいかなくても十分対応ができるということです。かといって市内の業者だけでは競争性が確保できないので、その兼ね合いの中で、県内のAクラスというふうに決定したところでございます。
記者 どこまで業者数を増やせば談合を防げるかは分からないが、53社で十分という考えか?
理財部長 何社あれば談合が間違いなく発生しないかというのは答えがないところでございますが、少なくともこれまでよりも多い業者数になれば競争性は間違いなく高まるということで、今回決定いたしました。
今後の措置については、さらに検討を加え、二度と起きないような制度構築に努めていきたいというのが、現在の私どもの考え方でございます。
記者 制度のほかの部分を改変する予定は?一般競争入札の拡大や、電子入札の即時導入など、現在発表できるものはあるか?
理財部長 現在、発表できるものはありませんが、先日の代表者会議で、例えばということで、お話申し上げた件がございます。一般競争入札については年々拡大してきておりまして、9千万超、7千万超からはじまりまして、今現在は2千万超の工事について、一般競争入札を適用しているところですけれども、来年度からは1千万円超からという計画をもっております。これについては、業者のパソコン、電子入札対応などの準備も含めて確認していかなければなりませんけれども、業者サイドの対応が適う状況が確保できれば、1千万円超という計画を前倒して、例えば5百万超というような数字で実施していきたい。そんなことも内部では検討しております。そういったことの実施に向けて業者への電子入札の研修などの取り組みも急いでいきたいと考えております。
記者 5千万円未満に関しては、市内の業者に限るということか?市外の業者を入れる発想はなかったのか?
理財部長 市長も会見の中で申しあげていると思いますけれども、施工能力の問題と地域育成のバランスがあるかと思います。そのような中で、そこまで今一気に広げるということではないということで、今回の結論を導いたところでございます。
記者 地域要件の緩和を将来的に取り入れていくことは検討しているのか?
理財部長 8カ月間の後で、当然、新たな措置を講じていく必要があります。談合を阻止することあるいは、競争性を確保することについては、一面的な検討では足りませんので、多面的、総合的に検討していくそのなかの一項目に間違いなくこの地域要件の緩和も含めてやっていくということです。それが直近の時点で、どういった業種に対して、どの程度の幅で緩和していくかについてこれから早急に検討していく必要があると考えております。
記者 県で試行的に総合評価入札制度を始めたりしているが、新しい入札制度の導入を考えているのか?
理財部長 必要だと思っております。多面的、総合的な検討というのはまさにそういうことでございまして、入札の価格を中心とした入札制度にこだわらず、技術力の評価などを総合的に取り入れた落札制度でございます。品質確保との関連のなかでうちだされたものでございます。宇都宮市としても実際に対応していくためには職員の技術・能力的な人的問題などがあり、大変な点がございます。今日明日から、来年度からできるというものではございませんけれども、そういった制度を取り入れられるように、今後十分に研究・検討を進めていきたいと考えております。
記者 損害賠償の厳格化についての考えは?
理財部長 損害賠償について、本市は現在、10%条項をもっておりますけれども、総合落札制度などと違いまして、対応が技術的に難しいことはありません。スピーディにすぐに対応していくものと、今後制度を検討していくものと分けて考えておりますが、この10%条項の強化等につきましては、最も早く対応していける項目だと考えております。
具体的な数字はまだ出しておりません。国の基準が10%で、そこから上乗せができるのですが、国交省が15%他都市の事例を見ますと、20%という数字も出ております。そのようなことを勘案しながら、今後二度と起こさないという考えでいくとどの数字が適当かを十分にらんでいきたいと考えております。
記者 今回の損害賠償のスケジュールは?
理財部長 手続き面を説明しますと、今回、応諾がございました。この応諾をうけて、公取委では応諾に対する審決、勧告審決をします。これは、事実が間違いないことの確認ですけれども、それが10日から2週間になされるというふうに聞いております。これを受けて、公取委では、課徴金、公取委では3%ですが、この課徴金の算定にかかります。一般のこれまでの事例でいきますと、課徴金の算定を終えて、当該業者に3%の請求をするまでに約6カ月前後を要しているのがこれまでの例でございます。今回は来年の3月か4月前後になるのかなと思っておりますが、宇都宮市の損害賠償請求はその課徴金請求の確定を見た上で、そこで特定された工事名と業者名、契約金額を確定してその10%を要求していくことになるのではないかと考えております。結論を申し上げますと、6~7カ月後くらいの時点で請求していくことになるのではないかと考えております。
記者 損害賠償を請求するまでの間に、10%を変更することはあるのか?
理財部長 算定率については難しく、全国的に裁判で係争になっております。そういったものを避けることも含めて、私どもは10%の請求ということで考えております。
契約課長 先程のAクラスへの発注見通しを改めて数字、件数を申し上げます。市長部局と上下水道局あわせまして、土木工事で18件あります。舗装工事で18件、合計36件。金額にして約10億4,000万円です。このうち、5千万円以上のものは、土木工事で4件、舗装工事で2件です。金額の内訳は、土木が約7億2,000万円、舗装が約3億1,000万円端数処理がありますので合計で約10億4,000万円ということです。
記者 今回の指名停止の通知は出したのか?
契約課長 明日、業者を呼んで、手渡す予定です。
記者 来年度は年度当初、指名停止が続いているが、工事の発注方法を変えることは考えているのか?
理財部長 それも含めて今後検討していくことになりますが、変更になるかどうかはまだなんとも言える材料はございません。
記者 Bクラスの業者は今まで、いくらからいくらまでの価格の工事を受注していたのか?
契約課長 土木で1,500万円以上2,800万円未満、舗装工事は500万円以上900万円未満です。今年度はありませんが、建築工事は1,000万円以上1億円未満です。
記者 Bランク業者の中で実際に工事ができるのはどれくらいと見てる?
理財部長 Bランクというのは2番目のランクの企業ですので、技術的には十分できると判断しております。
記者 Bランク業者は仕事が増えることになるのか?
理財部長 入札の結果ですので、Bランクの業者がとるのか、残りのAランクの8業者がとるのか分かりませんが、当然抱えている技術者の問題などもございますので、受注状況によっては技術者の不足などにより、応札しない場合などもあるかも知れません。公共事業が年々減っている中で、大半の業者は対応できると思っております。
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