新春記者会見平成18年1月
(注)このページは、定例記者会見のもようを広報広聴課がまとめたものです。
日時・会場
平成18年1月4日(水曜日)午前10時から
宇都宮市役所3階・特別会議室
発表事項
市長 明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、新たな気持ちで 輝かしい新年を迎えられたこととお喜び申し上げます。
年頭にあたりまして、本年が皆様にとって明るく、幸多き年となりますよう、心からお祈り申し上げます。
さて、昨年を振り返りますと、まず、残念なことに、全国各地におきまして、幼い子どもたちをめぐる事件が後を絶たず、県内におきましても、先月に 今市市の少女が殺害されるという、誠に痛ましい事件が起こってしまいました。ご家族、ご親族の方々のご心中察してあま余りあるものがございます。心から哀悼の意を表しますとともに、一刻も早く、事件が解決することをお祈り申し上げます。
また、4月には JR福知山線の脱線事故や、年末には マンション耐震強度偽装問題など、人々の生活や活動の基本となる「交通」や「住」に対する信頼が根底からく覆され、大きな社会問題となりました。私は、それらの報道に接するたび、何にもまして、誰もが安全に安心して暮らすことのできる大切さと、そのための環境づくりの必要性を強く感じてきたところであります。
また、経済情勢といたしましては、我が国の景気は、緩やかな回復基調にありますが、県内企業の景気の動向につきましては、全体的には回復感があるものの、多くの中小企業にとりましては、依然として厳しい状況にあり、景気回復の兆しを実感するまでには至っていないと感じております。
さらに、国政におきましては、平成17年度および18年度を、構造改革の重点期間に位置付け、郵政民営化などの構造改革が強く推進されるとともに、三位一体の改革により、地方自治体へ3兆円規模の財源移譲が行われるなど、新たな時代に向けた動きが見られた年でもありました。
さて、本市におきましては、4月に、「宇都宮にぎわい特区」を活用し、JR宇都宮駅西口に「ララスクエア宇都宮」が、また、7月には、"宇都宮餃子"という 本市の地域ブランドを生かした「宇都宮餃子共和国」がオープンするなど、民間主体による賑わいづくりが進められ、本市の魅力 と活力の向上に向けた動きも、徐々にではありますが活発化しております。
また、私自身についてでありますが、市長に就任し、市政運営に全力を尽くしてきたところであります。公約に掲げた「小学校6年生までの入院費助成」や「若年夫婦世帯の都心居住支援」などを具体化するとともに、本市独自の「もったいない運動」の推進に努めてきたところであり、民間経済人としての経験を活かし、「スピードと成果」を重視し、また、「おもてなしの心」を持ったサービス提供に取り組むなど、職員の意識改革、組織風土の改革をはじめとする徹底的な行政改革を行ってまいりました。
今後とも厳しい財政環境が見込まれる中で、本市が持続的に発展していくためには、これまで以上に市民・事業者・行政が一体となって、自らの責任において、真に必要な方策を考え、決定し、実行する必要があります。そのためには、本市の持つ 地域特性や資源を最大限に生かすことのできる、ひとやものを大切にするこころを持った「人間力」の高い人材が不可欠であり、改めて、「まちづくりは人づくり」であると痛感したところであります。
そのため、私が掲げる「市民一人ひとりが輝く、活力あふれる新しい宇都宮の創造」の実現に向けて、地域が一丸となり、英知を結集して取り組んでまいりますとともに、私自身が強いリーダーシップを発揮し、かかん果敢に取り組まなければならないと、決意を新たにしたところであります。
次に、本年の取り組みについて、いくつか申し上げます。
まず、1つ目は、「安全で安心して暮らせるまちづくり」 であります。
全ての市民が日常生活において心から安全と安心を感じられるまちを築くことは、本市にとりましても、早急に取り組まなければならない重要な課題であります。そのためには、市において積極的に犯罪の未然防止に取り組むことはもとより、家庭・地域・事業者などが今まで以上に強く連携をし、「地域の安全は、まず、地域で守る」という自助・共助の精神のもとで取り組んでいくことが不可欠であり、昨年11月に策定いたしました「宇都宮市安全で安心なまちづくり推進計画」にもとづき、着実に取り組んでまいります。
具体的には、まず「地域防犯パトロール活動の促進」でありますが、これまで地域に偏りがありました防犯パトロール活動につきまして、平成18年度は、全ての地域においてその活動が実践されるよう働きかけを行うとともに、これらの活動が継続的かつ効果的に行われるよう、推進体制を整備してまいります。また、自主的な防犯活動に向けて、地域における危険箇所などの実態を把握するため、地域との協働による「安全安心診断」を実施し、その結果を踏まえた「地域安全マップ」の作成を支援してまいります。
さらに、全ての市民にとって安全で安心して生活できるまちづくりを推進するためには、「防災」の観点からも 取り組んでいく必要があると認識しております。まず、「(仮称) 東消防署の新設」でありますが、本市東部地域の都市化の進展に対応した防災拠点を整備するため、平成20年度の供用開始を目指し、平成18年度より 建設工事に着手してまいります。
次に、学校施設でありますが、耐震化をできるだけ早急に進めていくことと しました。昭和56年度以前に建設された校舎134棟につきましては、今までのペースでは改修に相当の年数を要しますことから、従来の大規模改造と並行して、集中的に校舎の耐震化に取り組み、概ね今後10年間で全ての校舎の耐震化を終了させる計画に見直したところであります。そのため、本年より、耐震性などを考慮して 優先順位の高い学校から耐震診断・実施設計を行い、補強工事に着手してまいります。
2つ目は、「活気と賑わいのあるまちづくり」 であります。
新たな時代を切り拓き、将来にわたって本市が着実に発展を続けていくためには、人・もの・情報・文化が集う まちの魅力づくりや、それらが活発に交流する機会や場の創出が必要であります。そのため、まず、本市はもとより県都の顔として相応しい、賑わいと風格のある都心部の活性化に全力を挙げて取り組んでまいります。
まず、二荒山神社を中心とした「センターコア」でありますが、「馬場通り中央地区市街地再開発事業」につきましては、先月、県の認可を取得しましたことから、平成19年夏頃の工事完了を目指して、今月中には ビルの解体工事に着手する予定であります。市といたしましては、この再開発ビルの5階と6階を公共公益施設のためのフロアとして取得し、5階には、都心部での市民サービスの向上を図るため、出張所機能や市民交流活動機能、妖精資料展示施設を備えてまいります。また、6階には、子育て支援機能や子ども育成機能をもつ「(仮称) 子どもセンター」を備え、これらを、平成19年度の開館を目指して整備してまいります。
また、「馬場通り中央地区」の西側に位置する「馬場通り西地区」の市街地再開発事業につきましては、準備組合において、「業務・都心居住機能」、「多世代定住」をコンセプトに、県内では最高層となる 24階建ての複合ビルの建設計画案がまとまりましたことから、本年3月の都市計画決定に向けて支援してまいります。
また、これら二地区の整備にあわせ、賑わいと潤いの拠点を創出するため、二荒山神社参道を中心とした場所に、広場や滝をあしらった水景施設の整備に向け、平成18年度は設計を行い、平成19年度の完成を目指してまいります。
また、本市の新たなシンボルとして現在整備を進めております「宇都宮城址公園」につきましては、平成18年度の供用開始を目指して、櫓や土塁などの整備を進めてまいります。
また、「109宇都宮」の跡地につきましては、中心市街地の活性化のためには、是非とも活用を図るべき場所であると考え、取得に取り組んだところであり、この跡地において各種イベントなどが開催できる新たな拠点広場、あるいは憩いの広場としての活用を図るため、本年秋のオープンを目指して 整備を進めてまいります。
また、「都心部道路景観の整備」や「公共サインの設置」なども進め、二荒山神社前広場、宇都宮城址公園と併せて、新たな 人の流れの創出や回遊性の向上を図ってまいります。
次に、「JRコア」でありますが、「駅東口地区整備事業」につきましては、昨年6月に土地区画整理事業の認可を受け、平成20年度の区画整理事業完了に向けて整備をスタートさせたところであります。また、拠点施設につきましては、平成22年度のオープンを目指し、平成18年度早々に事業化計画をまとめていくなど、民間事業者との役割分担を図りながら、準備を進めてまいります。
こうしたハード面での整備と併せて、ソフト面では、本市を訪れたお客様が、楽しく快適に過ごせるよう、商店街や観光事業者など、民間主体による「おもてなし運動」を促進するとともに、観光ボランティアガイドの養成や組織化、まちかど案内所の機能の充実、伝統工芸などを活かした体験観光の促進など、「都市観光の推進」にも努めてまいります。
これらの都心部の活性化に向けた取り組みのほか、「雀宮駅周辺地域」につきましては、宇都宮工業高校の移転動向を踏まえながら、市南部の都市拠点として相応しい基盤整備を推進していくとともに、ニュースポーツや広域交流の拠点となる「(仮称)総合運動公園」につきましては、平成18年度の一部供用開始に向け、整備を進めてまいります。
また、「競輪場」につきましては、より大勢の市民・お客様に 楽しく利用していただけるよう、平成18年度に実施設計を行い、3年程度をかけて再整備を進めてまいります。
3つ目は、「地域産業の育成」であります。
地域経済を発展させるとともに都市の活力を高めていくためには、その礎となる地域産業の活性化が不可欠でありますことから、地域資源を活かした魅力ある産業の振興にも引き続き 積極的に取り組んでまいります。
まず、「農業」では、地域が主体となり、都市との多様な交流により農村の活性化を図るため、「農業・農村ふれあい交流事業」につきまして、平成18年度に、モデル事業の具体化に向けてワークショップの開催などを進めてまいります。また、平成19年度からはじまる国の新たな農業経営の安定対策に対応するため、JAと連携し、全集落を対象に「集落座談会」を開催するなど、「担い手の育成・確保や集落営農の組織化」を進めてまいります。
また、「工業」では、航空宇宙、自動車、ロボット関連産業など「次世代モビリティ産業」の集積促進に向けて、国の支援制度を活用しながら、平成18年度には、産・学・官連携による推進組織を設置し、共同研究プロジェクトの形成の支援に取り組むなど、産業集積の促進に努めてまいります。
また、「商業」では、「オリオン通り全体の賑わいの再生」に向けて、商店街が主体的に行う各種取り組みに対して支援を行うなど、活気と賑わいのある商店街の形成に取り組んでまいります。
4つ目は、「人間力の向上のための取り組みの推進」であります。
現在、少子・高齢化の急速な進展や、人口減少社会の到来、地方分権の本格化など、これまでに経験したことのない大きな環境変化を迎えようとしております。誰もが夢を持ち、自己実現が図れる明るい社会を築いていくためには、体力・知力・感性・対人関係力など、自立したひとり一人の人間として力強く生きていくための総合的な力、すなわち「人間力」を備えた人材の育成が急務であると考えております。このため、昨年9月に策定した「宮っこ未来ビジョン」のもと、家庭・地域・学校・企業と一体となって人づくりを進めてまいります。
まず、「地域と連携した学校づくりと地域教育力向上の推進」でありますが、これからの学校には、地域とともに歩み、信頼と魅力ある学校づくりを進めていくことが求められております。そのため、地域と学校が一体となった取り組みを推進する協議会を新たに設置し、学校運営の充実や、児童生徒の健全育成、安全確保とともに、家庭や地域の教育力向上に向けた各種活動を実施してまいります。これらの協議会の設置や各種活動につきましては、平成20年度には全小中学校で展開できるよう、平成18年度より 段階的に取り組んでまいります。
また、生きる上での基本である「食」を通じて健全な人を育てるため、平成18年度は、関係機関・地域・行政などが連携しながら、「食育を推進」する体制を整備いたします。また、学校教育におきましても、自校炊飯による米飯給食の拡大や各教科における取り組みなどを通して、地産地消や食に関する意識の醸成に努めるなど、食育を推進してまいります。
また、子どもたちが読書活動を通して、自ら考え、判断する能力や表現する能力を向上できるよう、平成18年度から、「市の図書館と 学校図書館との連携」を図るためのネットワークを構築するなど、全ての小中学校図書館の機能の充実や有効活用を進めてまいります。
また、近年顕在化している、いわゆる「ニート問題」への対応でありますが、次の時代を担う青少年の能力を最大限に伸ばすことが重要であると認識しており、国や県、民間団体とも連携しながら、その現状の把握や原因の分析、対応策の検討を進めてまいります。
さらに、障害のある子どもに対して、医療・保健・福祉・教育などが連携し、総合的な支援を行う拠点となる「(仮称)子ども療育センター」と「西部地区保育園」を、平成19年度のオープンに向け、一体的に整備を進めてまいります。
以上、4つの取り組みのほか、いくつか申し上げますと、まず「市制110周年記念事業」でありますが、本年は、宇都宮市制110周年という節目の年でありますことから、子どもから大人まで多くの市民の皆様とこの記念の年を祝うとともに、これを契機として、本市の魅力や宇都宮らしさを再発見・再認識し、将来への夢や希望を育んでまいりたい と考えております。このため、本年5月の「記念式典」を皮切りに、「男女共同参画全国都市会議」や「競輪東西王座戦」などの大規模イベントを開催してまいります。
また中心市街地におきましても、城址公園のオープニングや109宇都宮跡地に整備した広場などでの各種イベントを開催するなど、大勢の市民の皆様に参加いただきながら記念事業を実施してまいります。
次に、「新交通システムの導入」でありますが、今月13日に「新交通システム導入課題検討委員会」が開催される予定であり、具体的なLRTの導入課題の対応策が明らかになってくるものと期待しております。市といたしましても、この課題検討委員会の動向を踏まえ、引き続き 県の協力をいただきながら、市が主体的に取り組んでいくことが必要であると考えておりますことから、今後、導入に向けましては、県の支援をいただきながら推進体制の整備を行っていきたいと考えております。また、市の中心市街地などにおける今後の自動車と公共交通のあり方を探るため、平成18年度には、関係機関と連携を図りながら、交通流動の変化や周囲への影響などを検証する社会実験を実施できるよう取り組んでまいります。
次に、ごみの減量化につきましては、本年3月に「一般廃棄物処理 基本計画」が策定されますことから、平成18年度からは、さらなる減量化に向けた各種施策に取り組むとともに、環境分野における「もったいないうつのみや」の運動につきましても積極的に推進してまいります。また、本市における地球温暖化対策を総合的・計画的に推進していくため、平成18年度には、そのための各種施策を示す「地球温暖化対策地域推進計画」を策定してまいります。
次に、高齢者福祉でありますが、介護保険につきましては、予防重視型システムへの転換を図るとともに、個々の状況に応じたサービスを適切に受けられるように支援する「地域包括支援センター」 を 21箇所配置するなど、体制を整備してまいります。
次に、「新斎場の整備」でありますが、今後も 地元の皆様のご理解とご協力をいただけるよう努めてまいりますとともに、平成20年度の供用開始を目指して、平成18年度は、本市初のPFI事業として、民間事業者を選定し、事業を推進してまいります。
次に、「市町合併」についてでありますが、河内町との合併協議に向けて、具体的に意見交換を行ってまいります。
以上、本年の主な取り組みをいくつか申し上げましたが、これらの具体化に向けまして、現在、予算編成を進めているところであります。本市の財政状況は、市税収入の若干の伸びが期待できるものの、国の「三位一体の改革」の影響や、少子高齢化の進展に伴う 扶助費の増大など、引き続き、厳しい状況が続くものと見込んでいるところであります。
このような中、平成18年度の当初予算は、予算編成方針の策定など、私が、一から手がける初めての予算であります。予算編成にあたりましては、将来に負の遺産を残さないことを基本として、市民負担の公平性の確保に努める一方、徹底的な行財政改革による 内部管理経費の縮減や、新たな事業を展開するための「スクラップ・アンド・ビルド」の徹底、さらには、指定管理者制度による民間活力の積極的な導入など、限りある財源の効果的・効率的な活用に取り組み、将来の礎を築くための予算となるよう、編成してまいります。
最後に「執行体制について」でありますが、「価値の高い市民サービスの効率的で効果的な提供」、「新たな行政課題への迅速かつ柔軟な対応」、「市民との協働によるまちづくり」を目指して、昨年 「組織整備・定員適正化に関する方針」を策定しましたことから、これに基づき、職員の能力を最大限に引き出すための創意と工夫ある取り組みのもと、現在3,615人の職員を平成22年度 には3,200人までスリム化し、より一層の組織の合理化を進めてまいります。
平成18年度におきましては、商工部と農務部を再編し、既存の産業分野にとらわれない企画立案や 新たな産業の創出など、産業全体の総合的な振興策の展開や、産業構造の変化などの行政課題に迅速かつ柔軟に対応できる体制を整備してまいります。
また、新交通システムの導入や合併協議に向けた体制を整備するとともに、児童生徒に対する食育の推進や食に関する安全対策の充実を図るため、学校において健康教育を推進する体制を整備してまいります。
以上、年頭にあたり、抱負の一端を申し上げましたが、このような取り組みを通して、これまでの前例や既成概念などにとらわれることなく常に新しいアイデアや発想をもって、多様化する市民ニーズに的確に対応しながら、誰もが幸せを感じられ、後々の世代が誇れるような「北関東の拠点都市・うつのみや」の実現に向けて、市民の皆様と一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。
皆様方には、より一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。
資料
質疑事項
新年度の重点的な取り組みについて
記者 新交通システムの導入について、新年度から推進室などの組織をつくることを考えているか?
市長 推進するためには必要不可欠なものでありますから、当然、市が主体的に取り組んでいくということになれば、そういう対応をしていかなければならないと考えています。
記者 新たに組織をつくるということか?
市長 そうです。
記者 組織の人数はどの程度か?
市長 県の協力もいただきながら進めていきますので、適正な人数を計っていきたいと思っています。当然、強い推進力を期待しなければなりませんので、人数よりも質を重視していかなければならないと考えています。
記者 交通政策課と競合する部分はどう整理するのか?
市長 課題検討委員会や3市4町で取り組んでいる協議会等のバランスもありますので、公共交通といったものの中のLRTの推進ですから、既存の交通政策課に関しては交通全般の政策を推進するという仕事になっていくと思います。それに対してLRTの方はどういうポジションになるか分かりませんけれども、推進するところはLRTに特化した動きになってくると思います。市の方向性としては、LRTだけを推iしていくのではなくて、来るべき高齢化社会に向けた公共交通の全体的なあり方を推進していく中でのLRTという位置付けであるということをおさえておきたいと思います。
記者 組織の予算はどの程度見込んでいるのか?
市長 これから予算査定に入っていきますが、十分に組織が機能を果たすことができるように、当然予算措置はしっかりとつけていきたいと考えています。
記者 県からの予算的支援は含んでいるのか?
市長 予算・人的な支援というのは、知事と大まかな話はしてありますけれども、細かい具体的な話は現場同士でこれから煮詰めていくことになると思います。
記者 社会実験の場所はどこを想定しているか?
市長 市がここという訳にはいきませんので、県と県警と十分に協議をしながら然るべき実験に相応しい場所を選んでいきたいと思っています。今、ここでどこというのは難しいと思います。
記者 バスをLRTに見立てて実験するという解釈でいいか?
市長 現場からまだ詳しく聞いておりませんけれども、私が思い描くのは公共交通機関との役割をどう分掌していくかということがありますから、バスとかタクシー、あるいは商店街に荷物を運ぶ業者の荷捌き所とか、そういったものをどうあるべきかということと、速達性・定時性が一番の売り物のLRTですから、それと比較して既存のバスなどがどういう影響を与えるのか、あるいはLRT単独の公共交通にした場合にバス・タクシーはどういう役割を持ってくるのか、そういうことを考える実験だと思います。ですから人の流れも歩行者天国にするのかということもあるでしょうし、セミトランジットモールにするのかフルトランジットモールにするのか、そういうこともその実験の中で試すことができれば一番良い試みになるのではないかと思います。そういったものも県や県警とも十分に打ち合わせをしながら進めていかないといけないものだと思います。
記者 社会実験は1日だけでは終わらないということか?
市長 ある程度の数字を的確に掴むことが目的でありますので、しばらくの間はやらせて頂きたいと思いますが、これは警察の方々のご都合があると思いますので、そこについては一番慎重に考えなければならないところだと思います。
記者 社会実験は1カ所でやるのか2~3カ所でやるのか?
市長 福井の社会実験を見てきたのですが、福井の場合は1週間、セミトランジット、フルトランジットといろいろ行ったようです。細かい正確なデータを得るということになれば、やはりある程度の期間と細かい試みを何パターンかに分けて行うことができればと、そのようなことをこれから協議していかなければならないと思います。こればかりは慎重にやっていかないと、また市が勝手に決めてやったということになるので、口が重たくなるのです。その辺のところをご理解いただきたいと思います。
新年度執行体制について
記者 新年度の重点的な取り組みの中で、地域産業の育成として農業・工業・商業があるが、新年度執行体制の中に商工部と農務部の再編とある。力をいれるが組織的には後退するととれるがどうか?
市長 そういうご指摘は確かにあると思いますが、私も1年間見てきてそれぞれの分野、農・工・商それぞれのセクターだけでやっていく時代ではないと思います。例えば農業は、認定農業者と集落営農の2つに絞って、これからは全てに補助をしていくのではなく限定して農業を育てていく、国の政策も変ってきました。そういう中で本市としては、国に先駆けてやはり農業、地産地消を進めて積極的に打って出る農業というものをこれから推進していかないと、農・工・商で支えられた1つの農業という分野をこれからも持続・発展可能な分野に育てていくことは無理だと思います。商工と一緒になることによってそのメリットを生かし、打って出る農業、売りに行く農業、今までなかなか踏み出せなかったものを商工部との合体によって農務に十分生かすことができるということでは、後退ではなく大きな前進と挑戦になると思っています。農業の話だけで恐縮ですが、日本の生命線そして宇都宮の生命線に係わると思います。日本という全体にとっては食料の自給率の低下といったことにつながるでしょうけれども、宇都宮にとっては食料の自給率だけではなく、今まで支えてきた農業をこれから持続できるかできないか、それと食への安全・安心といった市民からのニーズに応えることができなくなってしまう。そういう意味で農業に力を入れる、打って出る農業をつくっていくためには、商工部と是が非でも合体していかないとできないという強い決意を持って合体する訳で、決して後退ではないということをご理解いただきたいと思います。商業観光課についても、グリーンツーリズムは農務が提供してきましたけれども、それはやはり商業観光課が最も適していると思います。2007年問題と言われていますけれども、団塊の世帯が大量にこれから退職される中で、やはり土に触れるとか自然に触れるとか、そういったことは農業だけで引っ張っていくことはできないと思いますし、商工部も特にその点では農務の力を借りなければいけない訳ですから、それを部を跨いでやるよりも同じ部の中でメリットを活かして効率性を高めていく。そういう点では商工部というのも農務の力を借りなければならないといったところが多大にありますので、これは大きなチャレンジと前進だと、ぜひ、受け止めていただければと思います。
新年度の重点的な取り組みについて(2)
記者 市町合併についての大まかなスケジュールは?
市長 平成19年の3月という河内町長から投げかけられている課題については、真摯に受け止めて進めていきたいと考えています。
記者 まずはどういったかたちで協議を行うのか?
市長 事務的な協議というのはこれから本格的に進んでいくと思いますけれども、ここで本音を言うと2度と失敗はできないという状況に宇都宮市はあります。当然のことながらそれを考えると、見極める日時というのを的確にこれから掴んでいかなければなりませんけれども、それは相当先になると思います。これは市民の皆さんもマスコミの皆さんも、これで合併にこぎつけたというところがおそらく判断をするところだと思うのですが、その判断をされた後に合併ができなかったということにだけは絶対にしたくない。ですから当然、その見極めるラインというのは先延ばしというか、相当先に設定していきたいと思っています。それがもし、皆さんが法定協議会というのであれば、その法定協議会は相当先になると思います。その前に確信が持てるような作業をこれから現場では進めていかざるを得ない。それが今回の2回目の合併に当たっての大きなポイントだと思います。
記者 不安材料というのはどの辺か?
市長 私が市長に就任してすぐ合併について取り組みましたけれども、あそこまで完成されていたものが崩れるというのは、民間の感覚ではないと思うのです。それが崩れたということですから、余程慎重にやっていかないと信頼される行政同士が行う作業であってもああいうことがあるのだなということが今回経験することができましたので、もう2度と失敗しないという観点から玉生町長とは本当に腹を割って進めていかないといけない。その点が指摘される部分だと思います。
記者 5月に河内町長選があるが、その動向を考慮しながら進めて行くのか?
市長 当然、言っていただいた、持ち掛けていただいたのが玉生町長ですので、玉生町長と進めていく作業ですし、そこに信頼を求めないといけないと思います。ですから町長選というのは意識をしないといけないと思います。
記者 以前は政令指定都市を目指した合併だったが、現時点では政令指定都市というのは念頭にあるのか?
市長 政令指定都市というのは、やはり宇都宮の課題だと思いますし目指していくのは当然だと思いますが、地方自治体の状況というのが1年で様変わりしたと思います。それは三位一体の改革もそうでしたし景気もそうでしたし。これから地方分権といっても、分権をされたからには財源も移譲されるべきであると思いますが、それ以前に地方自治体それぞれがこれから自主財源を含めて自立した地域行政というのを担っていかなければ生き残っていけないということになると思います。そういう中でただやみくもに拡大をしていくというのではなく、宇都宮市としてはやはり1年前とはスタンスを変えて、今現在の70万人という政令指定都市を目指すのではなく、法定で示されている50万人に目標を置いて、いつでも50万人で政令指定都市が認められるという時に備えて、今からそういった目標は持っておくべきだと思います。
記者 宇都宮市・河内町・上河内町の1市2町合併で50万人弱を目指すということか?
市長 数字的には50万人を超えます。政令指定都市だけのために河内町・上河内町と合併をするというのではなく、やはり生活圏の一体化と、何よりも大切なのは宇都宮市にとって河内町と合併することというのは、宇都宮の発展につながるということ。逆に言うと河内町と合併しないということになると、このまま宇都宮市の発展というのはあまり大きなものは見込めないだろう。やはり合併することによって宇都宮市自体が発展するということと、宇都宮市にとっては広域的な中で河内町というのはそれだけ大きなポジションを占めているということであると思います。合併しないとデメリットというのは大きなものだと思います。
記者 合併しない場合のデメリットとはどういうものか?
市長 生活圏がほぼ一体となっているということだけではなく、これから市町合併で3月には1821の市町村ができる訳です。そこで終わることなく恐らくこれからも市町合併は繰り返されて、最終的には道州制という話までなっていくと思うのですが、その時に財政難である地方自治体とそうでない地方自治体というところが色分けされるのだと思うのです。よくよく駄目になった時に合併するよりも、やはり生活圏が一体であれば当然合併することの方が、選択されるべきだと考えます。宇都宮市は20年30年先もきちんと持続できるようなまちを今からつくっていかなければならない訳ですが、そのためには徹底した行財政改革を行っていかなければならない。そのためにすでにそうした努力は行っていますけれども、そうしたことが全市町村でやらければならない時代に来たのだと思います。
新年度執行体制について(2)
記者 商工部と農務部の再編は合併するということか?
市長 統合するということです。
記者 その場合には人的・予算的にスリム化が行われるのか?
市長 そうですね。ただ、効率性を求めるだけ、行財政改革の中で位置付けられているというだけではなく、そのメリットを最大限生かすということと、昨今、農業・商業・工業を取り巻く環境が変っていますから、それに対応した組織づくりの一環として進めていくということになります。
記者 商工部と農務部を統合した名称は? また、LRTに関連した組織の名称は?
市長 まだ名前を付けていません。これから名前を付けるのですが、付ける前に組織をどう細分化していくのかというのもまだ考えていませんので、予算と並行してやっていかなければならないと思っています。
記者 LRTの組織については室と考えていいか?
市長 室か課かこれから決めなくてはならないと思います。まったく白紙ではないのですが、知事とも打ち合わせをしていますし、これから現場同士が打ち合わせしていきます。知事も私も現場については現場同士で協議をしてもらって、その上で最終的に2人で判断をしていきたいと思います。県の部分あるいは市の部分についてはそれぞれが判断すると思います。予算編成が12日からですので、その頃になるとだんだん分かってくると思います。
記者 室・課というのは人数で決めるのか?
総合政策部長 そういう決まりはないです。例えば政策審議室は30何人いますので。
記者 22年度までに3,200人とあるが、今年度で何人になるのか?
行政経営部長 3,615人は平成17年4月1日現在です。計画では、平成18年4月1日3,580人で35人減の体制を予定しています。それで徐々に19・20・21年、最終的には22年ですから22年4月1日には3,200人でいこうという計画になっています。
記者 どうやって人を減らしていくのか?
行政経営部長 退職者がおりますのと新規採用が毎年何名と決めています。今年度は早期退職勧奨制度という制度をつくりまして、早期退職を募りました。そういう人数が出てきますので、プラスマイナスで減っていくということになります。それと先ほど市長からも言いました団塊の世代が市役所もかなりおりまして一気に定員が減る訳ですが、一定の割合は採用していきますので、その割合で3,200人という計画をつくってあります。
記者 採用人数はどの程度減らすのか?
行政経営部長 採用は減らすということではなく、一定数ずっと採用していこうという計画でございます。年齢構成が歪にならないように一定数だけは採用していく方針です。
市長 国の人口分布と同じでピラミッドから提灯型、最後はすり鉢にならないように、人事課の方で調整をしながらうまく各世代のバランスが取れるようにしています。それだけ大量に団塊の世代が退職するということです。それで適正な3,200人体制がスタートできるということになります。
記者 早期退職制度は今年度何人利用したのか?
行政経営部長 60~70人の申し出があったと思います。
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