環境保全型農業推進方針(平成13年2月)
1. 基本的な考え方
(1) 趣旨
農業は、本来自然との調和を図りながら、食料を安定的に生産、供給する産業であり、消費者ニーズに対応した安全で良質の農産物を生産することを基本としているが、近年は、収量や品質向上、労力の軽減、省力化等を図るため、化学肥料や農薬に過度に依存する農業生産方式が主流となっており、環境への様々な負荷や悪影響が懸念されている。
そのような中において、21世紀における農業の方向性を示した「食料・農業・農村基本法」が施行され、農業の持続的な発展を図るためには、農業の自然循環機能の維持増進が不可欠である旨が明記され、併せて「持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律」など、いわゆる環境三法が施行されるなど、従来にも増して、環境に配慮した農業生産を維持増進し、消費者ニーズに即した安全で安心な食料を供給することが今後の農政推進の重要な課題となっている。
このような状況に対応するため、環境保全型農業を推進する総合的な指針を策定し、環境と調和のとれた農業の促進、定着化を図ることにより、本市農業の持続的な発展を目指すものとする。
(2) 推進目標
本市で推進を図る環境保全型農業は、「有機物の還元等による土づくりと合理的な作付体系を基本とし、化学肥料、農薬の低減や効率的利用により、環境保全と生産性の調和に配慮した持続的な農業」であり、基本技術の励行及び生産資材の適正使用をもとに、技術開発の進展に合わせて、人と環境に優しい生産基盤の確立と消費者が安心して消費できる安全で良質な農産物の生産を目指していくことを目標とする。
(3) 推進体制
農業者をはじめ、流通関係、消費者等を含む幅広い層から成る「うつのみや農業農村活性化塾」を本市環境保全型農業推進に関する協議機関として位置付け、県、関係機関及び団体との連携のもと、本市環境保全型農業を推進するものとする。
2. 推進方策
(1) 土づくりの推進
- 良質堆きゅう肥等有機質資材の施用
- 深耕等による土壌の物理的改善
- 堆きゅう肥の有効利用に向けた畜産農家と耕種農家との連携促進
- 天敵等、生物的防除の導入検討
(2) 効率的な防除の推進
- 病害虫発生予察に基づく適期防除の励行
- マルチ栽培、被覆栽培技術の利用
- 性フェロモン剤の利用
- 天敵等、生物的防除の導入検討
(3) 適正な施肥の推進
- 土壌診断、生育診断に基づく効率的な施肥
- 肥効調節型肥料の施用
- 側条施肥等、局所施肥技術による施肥量の低減
- 有機質肥料の施用促進
(4) 地域の未利用有機物資源のリサイクル利用推進
- 家畜ふん尿等の有効利用
- 未利用有機物資源(食料残さ等)のリサイクルの促進
3 作物別生産技術体系
環境保全型農業を推進する作物別の利用技術を別表のとおりとする。
水稲
(技術内容)
- 堆きゅう肥の施用
- 有機質肥料の施用
- 側条施肥の利用
- 肥効調節型肥料の施用
- 生育診断に基づく施肥
- 発生予察による適期防除
(環境保全に関する効果)
- 化学肥料の削減
- 過剰成分の流出抑制
- 施肥効率の向上
- 農薬散布回数の削減
(その他の効果)
- 有機物の有効利用
- 低コスト
・良食味
野菜
(技術内容)
- 堆きゅう肥の施用
- 土壌診断に基づく適正施肥
- 緩効性肥料の施用
- 太陽熱土壌消毒の実施
- マルチ栽培
- 耐病性品種の導入
- 天敵等生物農薬の利用
- 性フェロモンによる防除
(環境保全に関する効果)
- 化学肥料の削減
- 過剰成分の流出抑制
- 施肥効率の向上
- 農薬散布回数の削減
(その他の効果)
- 有機物の有効利用
- 低コスト
・安全性の高い農産物
果樹
(技術内容)
- 土壌診断に基づく適正施肥
- 堆きゅう肥の施用
- 肥効調節型肥料の施用
- 多目的防災網の利用
- 性フェロモンによる防除
(環境保全に関する効果)
- 化学肥料の削減
- 施肥効率の向上
- 農薬使用回数の削減
(その他の効果)
- 安全性の高い農産物
- 有機物の有効利用
花き
(技術内容)
- 堆きゅう肥の施用
- 土壌診断、簡易栄養診断に基づく施肥
- 緩効性肥料の施用
- 養液栽培
- 太陽熱土壌消毒の実施
(環境保全に関する効果)
- 化学肥料の削減
- 農薬散布回数の削減
(その他の効果)
- 低コスト
畜産
(技術内容)
- 良質堆きゅう肥の生産
- 生物農薬の利用
- たい肥舎の設置
- 汚水浄化処理施設の導入
- 微生物資材等の利用
(環境保全に関する効果)
- 有機物資源の有効利用
- 地下水、河川汚染の防止
- 悪臭防止
経済部 農業振興課
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