「やさしい日本語」普及啓発の取組

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ページID1007505  更新日 令和6年3月29日

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「やさしい日本語」とは

 外国人にわかりやすいよう、難しい言葉を言い換えたり、相手に応じて使い分けるなど工夫した「易しい(簡単な)」「優しい(相手を思いやる)」日本語のことです。
 1995年1月の阪神・淡路大震災では、日本人だけでなく日本にいた多くの外国人が災害情報がわからず、被害を受けました。そうした教訓をもとに災害発生時に適切な行動をとれるように考え出されたのが「やさしい日本語」の始まりです。そして、「やさしい日本語」は、災害時のみならず平常時における外国人への情報提供手段として、行政情報や生活情報、観光など、全国的に様々な分野で活用する取組が広がっています。

市職員向け「業務で使えるやさしい日本語研修」を実施しています。

 本市では、令和6年2月末現在、約10,900人の外国人市民が暮らしており、本市の総人口の約2.1%を占め、市民の約50人に1人が外国人市民という状況です。国籍は、中国が最も多く、次にベトナム、韓国又は朝鮮、フィリピン、ネパールと続き、アジアの国や地域の方が80%以上と多く、長期滞在の資格を持ち、生活をしたり、学んだり、活動している人が増えています。

 日本語に不慣れな外国人市民へわかりやすい行政情報や生活に必要な情報を提供をするためには、多言語で翻訳や通訳することのほか、簡単な日本語なら理解できる外国人市民も多くいらっしゃることから、「やさしい日本語」を活用することが有効です。このようなことから、本市では、平成25年度から職員向け研修を開始し、また、平成27年3月にやさしい日本語の活用を盛り込んだ「外国人市民への情報提供ガイドライン」を作成するなど、職員への普及啓発に取り組んでいます。

研修の様子

研修の様子

 職員が「やさしい日本語」を習得することで、市民サービスの向上につながることから、職員を対象とした「業務で使えるやさしい日本語研修」を実施しています。今回は、令和4年11月に実施した研修をご紹介します。

 

研修内容

講師 

田島 亮子 氏(公益財団法人栃木県国際交流協会)

(1)「やさしい日本語」について

(2)「やさしい日本語」で話すポイント

(3)「やさしい日本語」で書くポイント

 

   本研修には、窓口業務や福祉業務、都市整備業務、図書業務など、様々な分野に携わる職員が受講しました。 
 まずはじめに「やさしい日本語」での窓口対応のポイントについての講義を受け、実際に想定される窓口での外国人市民対応の動画を視聴しました。最初の動画では、職員が「やさしい日本語」を使用しないパターン、次の動画では、「やさしい日本語」を使用したパターンを視聴し、その後、受講生が2つの動画を見比べた中での「気づき」を発表しました。「やさしい日本語のポイントをおさえることで、外国人市民にもきちんと日本語で伝えることができると分かった。」「相手の様子を見ながら対応する大切さがわかった。」など、受講生同士で意見交換を行うことで、「やさしい日本語」での外国人市民対応への理解を深めました。

 次に、「やさしい日本語」での文書を作成するポイントについての講義を受け、税に関する通知や図書館の利用案内など5つの演習の書き換えにペアワークで取り組みました。発表では、案内を文字で表記するだけでなく、表や絵を作成しわかりやすく表記したり、案内に記載されている「本当に伝えたい情報」のみを残し、余分な情報を全て削除して表記するなど、外国人市民にわかりやすく伝えるための工夫が多くありました。

 アンケートでは、「日本人市民の目ではわかりやすい文書でも外国人市民の方にとっては難しいということが理解できた」、「実際の業務でも役立てたい。」、「実際に職員同士で話し合うことで考えが深まり、気づきがあった。」といった感想があり、職員にとって非常に有意義な研修となりました。また、アンケートでは、受講者の多くが「業務で外国人市民に対応することが多くなってきたという実感がある」と回答しており、今後も業務で「やさしい日本語」を活用する機会は増えていくことが想定されます。

 今後も「やさしい日本語」を更に多くの職員に普及させ、わかりやすい情報提供を行うことで市民サービスの向上を図り、誰もが幸せに暮らせる、多文化共生の地域づくりに取り組んでいきます。

 

外国人市民への情報提供ガイドライン 「やさしい日本語」と「多言語翻訳」

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このページに関するお問い合わせ

市民まちづくり部 多文化共生推進課
電話番号:028-616-1567 ファクス:028-616-1568
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