第1回 昭和地区まちづくり懇談会 開催結果

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ページID1009760  更新日 令和6年3月8日

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開催日時 平成19年6月4日(月曜日)午後6時30分から午後8時30分
開催場所 昭和小学校地域交流ルーム
参加人数 44人 
開催内容

  • 地域代表あいさつ
  • 市長あいさつ
  • 地域からの提言
    1. 八幡山公園の整備と斎場跡地の利用について
    2.昭和地区の活性化について
  • 自由討議
    1. LRTの導入について(1)
    2. LRTの導入について(2)
    3. LRTの導入について(3)
    4.地域振興事業について
    5.LRTの導入について(4)
    6.市の将来像について
    7.親学について
  • 来賓あいさつ
    (注意)内容は要約して掲載しています。

提言1 八幡山公園の整備と斎場跡地の利用について

  1. テーマについての現状と課題
    八幡山公園は昭和地区の東側に位置し、春は桜の名所として市内中から多くの人が訪れ賑わいを見せている。しかし、その時期が終わると公園内は閑散とし、犬の散歩をする人を見かける程度である。
    あれだけの規模を誇る公園にもかかわらず、あまり市民が訪れないのは、競輪場利用者の多くが公園内の道路を通過するため安全面で不安があることや、公園内に文化的な施設がないこと、特に駐車場が不足していることなど様々な問題があると考える。
  2. 地域自らできること
    八幡山公園を、大切な地域資源として誇れるような公園にしていく。
    具体的には、環境美化運動としてボランティアによるお花見の後のごみ拾いや、花壇を作って草花の植栽をし、多くの市民の憩いの場となるようにしていく。
    また、現在実施している防犯パトロールの巡回区域を公園内に広めていく。
    日ごろから多くの人が利用することにより、公園内の安全性もより高まるものと考える。
  3. 行政に支援を求めること
    新斎場がもうじき完成することから、現在の斎場跡地は戸祭山緑地の一部として自然博物館のような文化の薫る施設としていただき、八幡山公園と共に市民の憩いの場となるよう一体的な整備をお願いしたい。
    また、より多くの市民が来訪できるようにしていただくとともに、「フェスタmyうつのみや」のような大規模なイベントも開催できるような施設の整備についても考慮していただくようお願いしたい。 
    特に駐車場の整備は早急に検討していただきたい。

提言に対する市の考え方

市長

  1. 現斎場の跡地利用について
    新斎場は平成20年度末に完成・供用開始予定である。
    また、本市では、市街化区域に残る貴重な樹林地を保全するため、現斎場周辺の樹林地約23.5ヘクタールを都市緑地「戸祭山緑地」として都市計画決定し、用地取得を進めるとともに、市民団体による保全活動の支援を行っている。
    このようなことから、現斎場跡地の施設や用地の利用については、自然に囲まれた景観や、地元の御意見をふまえつつ、今後、検討していく。
  2. イベント施設及び駐車場の整備について
    八幡山公園では、アドベンチャーブリッジ等の再整備や宇都宮タワーのライトアップを開始するなど、利用促進を図ってきたところである。八幡山公園は、中心市街地活性化への寄与など、更なる役割を期待されており、宇都宮市のシンボルとして多くの市民に愛される公園であり続けるよう、公園を活かしたイベント等を開催するなど、今後もより一層の利用促進を図っていく。
    現在進めている競輪場の再整備事業においては、多くの市民の方々が八幡山公園と競輪場に気軽に足を運び、相互利用ができるよう、現在の競輪場敷地内の北側に広場や駐車場を整備するとともに、競輪場施設内にはレストラン、シアタ-などの施設も充実させていく。また、駐車場については、この再整備にあわせて、競輪が開催されない日に公園利用者にも開放するなど、八幡山公園と競輪場の一体的な利用促進を図る。

提言1についての意見交換

(意見1)競輪場周辺の渋滞について
 地域住民は、競輪開催時の周辺道路の渋滞に大変迷惑しており、できれば、競輪場を郊外に移転させてほしいと考えている。
 先日、新聞紙上で競輪場の整備改修計画があることを知ったが、地域住民との対話もなく計画を決定してしまったことに驚いている。また、新たに整備される駐車場については、競輪開催日以外は一般に開放し、レストランなどの施設も充実させていくということであるが、渋滞により、そこまでたどり着けないことが問題なのである。
 このような現状を踏まえ、整備改修計画については考え直してほしい。

回答:市長
 競輪場の整備改修計画については、昨年度も新聞等で発表しており、議会等でも議論がされてきた。
  駐車場不足や交通渋滞対策として、現在、JR宇都宮駅と競輪場を結ぶシャトルバスの運行などを行っているが、当然、この整備改修計画で全てが解決できるとは思っていない。今後も、競輪場通りの拡幅なども含め、住民の皆様に迷惑がかからないようにするための施策を進めていきたい。 

(意見2) 八幡山公園内の道路の補修について
  公園管理事務所入口から競輪場通りまでの区間は、道路に何箇所か穴が開いており、観光客にも指摘されたことがあるので、補修してほしい。
回答:市長
 明日、現地を確認して対応する。
後日回答
 道路の補修については、6月13、14日に対応済。 

(意見3)斎場跡地の利用について
 現在、高齢者については、入院しても3カ月程度で退院しなければならず、移動手段や交通費のことを考えると、その後の通院も大変である。現斎場跡地は交通の便が良いところなので、老人福祉施設などを整備してほしい。また、各地域にもそのような施設を整備してはどうか。
回答:市長
 高齢者の介護サービスについては、皆様の地域を中学校単位ぐらいの地域に分け、住み慣れた地域で安心して生活ができ、地域ごとにバランスがとれた介護サービスの提供が受けられるように、民間の事業者を含め、国の交付金を活用しながら整備を進めていく。
 市の予算については、福祉関係に係る経費である扶助費が年々増加することが予想される。そこで、高齢者が外出しやすいような公共交通網の整備や、各中学校単位で地域の総合型スポーツクラブをつくり、気軽にスポーツを楽しんでいただくことで健康寿命を延ばしていただくなど、高齢者にもやさしいまちをつくっていきたいと思う。
 今回の御意見については、参考にさせていただきたい。

提言2 昭和地区の活性化について

  1. テーマについての現状と課題
    昭和地域の現状は、老人世帯が多数を占め、昭和小学校への入学児童数も減少するなど、子どもの割合は減少の一途をたどっている。
    毎年行われているスポーツレクレーション大会の参加者をみても、20~30歳代の割合は極端に少なく、50歳以上の割合が圧倒的に多いのに驚かされる。
    また、土地利用の現状としては空き地や駐車場が目立ち、企業が多くあるため平日の昼間人口は多いが、日祭日には人影が少ないまちになってしまった。
    そのため、警察署では昭和地域内に7箇所の通報システムを設置し対応していただいている状況である。
  2. 地域自らできること
    昭和地区では、古くから伝統的祭事の時期に合わせて地域内の商業会などが中心となり、協力しながら天王祭、秋祭り、昭和まつりなどの行事を行ってきた。
    地域としては、それらの伝統文化を大切にしながら、新たに子どもを中心とした事業など、様々な行事をとおして顔と顔が見える関係づくり、人と人との絆づくりに努めいく。
  3. 行政に支援を求めること
    中心市街地活性化のため、「若年夫婦家賃補助制度」をはじめ、行政では様々な支援をしていると聞いる。昭和地域の一部は中心市街地活性化基本計画のエリアに該当しているが、大部分はエリア外にある。
    しかし、昭和地域は広大な八幡山の自然と官公庁、商業地域に近いなど、居住するには好条件がそろっており、昭和地域への定住人口が増加すれば、中心市街地の活性化にも寄与することが期待できる。
    以上のことから、定住人口増加のため、計画エリアを見直していたただき、昭和地域の活性化に向け、行政として支援をお願いしたい。

提言に対する市の考え方

市長
 本市が将来にわたって着実に発展を続けていくためには、賑わいと風格のある都心部づくりが重要である。
これまでも、中心市街地の活性化に取り組んできたところであるが、まずは、多くの方に訪れてもらうことが重要である。そのための仕掛けのひとつとして、二荒山神社前の馬場通り中央、馬場通り西地区の再開発事業のほか、今後事業化が見込まれる千手・宮島地区やバンバA地区などの再開発事業により、中心市街地における交流人口の増加に効果があると考えている。
 中心市街地においては、0歳から16歳、22歳から44歳の居住者が10年前と比べ約2分の1に減少しており、寂れてしまった原因となっている。そのような中、満40歳未満の若年夫婦世帯を対象とした中心市街地における「若年夫婦世帯家賃補助制度」については、平成11年度に策定された中心市街地活性化基本計画において定められたエリアを対象とし、定住人口の増加策として実施してきたところであるが、計画エリアの拡大については今後検討したいと思う。

提言2についての意見交換

(意見1)小幡・清住地区の区画整理について(1)
 他県から越してきて、現在、清住に住んでいるが、以前から区画整理の計画があると聞いていたので、3、4年後には実施されるだろうと思っていた。しかし、一向に進展しない上に、区画整理の計画があるため、2階建て以上の建物は建てられず、土地の売買もままならない状況である。また、清住通りは非常に狭いため、高齢者などにとっても危険である。
 このような状況を踏まえて、区画整理を実施するのかしないのか、市として判断していただきたい。 
回答:市長
 6月10、11日に地元での説明会を予定しており、その後、清住地区の関係する8自治会において組織づくりを進める予定である。今後は、組織を通じて具体的な整備内容について住民説明を行い、協議を進めていきたいと考えている。区画整理事業の実施については、地元の皆様の同意が必要となるので、十分に協議をして、実施するとなれば迅速に進めていきたい。

(意見2)小幡・清住地区の区画整理について(2)
 小幡・清住地区の区画整理事業については、約40年前に決定した計画で、5、6年前からは1年に1回ぐらい会合があった。そして、平成17年度には測量が終了し、平成18年度から事業が始まるということで聞いていたが、測量を拒んでいる地区もあるということで、一向に事業が始まらない状況である。
 清住通りは渋滞が激しく、道路も狭いため、歩行者や自転車にとって非常に危険であり、建物等に接触する車もある。また、このような現状を担当部署に説明しても、担当者が異動でいなくなり、何度も説明するようになってしまうので、この点についても検討いただきたい。 

回答:市長

 事業の実施にあたっては賛否両論があるかと思うが、行政側から押しつけるのではなく、地域の皆様で話し合いながら進めていけるような環境をつくっていきたい。また、市側の担当者が変わっても、事業に支障がないようにしていきたい。

(意見3) 若年夫婦世帯家賃補助制度について(1)
 若年夫婦世帯への家賃補助については、既に開始から2年が経過しているが、市では実績を把握しているのか。また、昭和地区全体にこの制度を導入した場合、人口は何人増えると予測しているのか。

回答:市長

 若年夫婦世帯への家賃補助により、5月末現在、全体で137世帯、336名の方が移り住んでいただいている。その内、昭和地区は38世帯、88名の方が対象となっている。移住者は県内外のほか海外の方もおり、手元にデータはないが、未就学児や小中学生などの人数も把握している。
 なお、この制度を昭和地区全体に導入した場合についても、同じような効果があるのではないかと思う。

(意見4) 若年夫婦世帯家賃補助制度について(2)
 家賃補助を受けて居住した世帯が、地域の自治会やイベントに参加せず、中心市街地で買い物もしないということでは意味がないと思う。市ではこのような点について、検証をしているのだろうか。

回答:市長

 市で検証等は行っていないが、中央小学校区の地域の方々は、中央小学校が廃校にならないようにと、転入をした時点ですぐに自治会や子ども会に加入していただくような活動を行っている。

自由討議

1 LRTの導入について(1)

(意見)
 LRTの導入にあたっては賛否両論があるが、課題としては採算性と環境問題の2点に絞られると考えている。
 LRTが導入された場合、沿線の方は利用するかと思うが、少し離れた地区の方は、LRTに乗るまでと降りた後の移動手段が必要となるため、このような不経済な移動手段は利用しないと思う。さらに、大通りの車線が減ることになるので、渋滞となることは明らかである。
 5月にLRT反対の署名活動をしたところ、わずか2時間で100人の方の署名をいただいた。LRTの導入によって、夕張市のようになっては大変だと皆さん真剣に考えている。推計ではあるが、市民の7、8割は反対ではないかと思う。
 公共交通網の充実は大切だと思うが、以上のことをぜひ理解いただき、中止の方向で検討いただきたい。

回答:市長
 LRTについては、導入するかどうかもまだ決定していないので、議論をしながら結論を導き出していくことが一番である。
 LRTの導入による交通渋滞への影響については、社会実験等も実施したが、車は県庁前通りや石井街道を優先して利用いただき、大通りはバスが1日に往復約2,000本も走っているので、大量に輸送でき、定時性にも優れ、環境にも優しいLRTを導入することが理想ではないかと思う。
 採算性の問題については、例えば東京のように地下鉄、モノレールも含めて公共交通網を整備できれば良いと思うが、宇都宮市の財政規模では難しい。しかし、LRTのほかに、乗り合いタクシーやミニバスといったもので、市内の交通網を整備していくということは可能であり、決して財政が破綻するようなことにはならない。
 今後、これらを協議するための「(仮称)宇都宮市都市・地域交通戦略策定協議会」や「(仮称)LRT導入検討会議」などで詳しい数字を出して皆さんに示し、議論をしていただきたいと思う。決して、LRTの導入が決定したということではないので、それだけは御理解いただきたい。 

2 LRTの導入について(2)

(意見)
 現在、障害者のボランティア活動を行っている。LRTのほかに循環型のバスや乗り合いタクシーが導入されれば、導入された地域内での活用はできると思うが、市の中心部に行くには、必ず乗り換えをしなければならない。障害者や高齢者などの交通弱者にとっては、乗り換えをするための時間と労力が必要となり、プラットホームやレールを横断する際に危険が伴う。
 これらを考えると、交通弱者にもやさしいというLRTの宣伝は、少し誤った宣伝ではないかと思うので、この点について回答いただきたい。
 
回答:市長
  LRTについては、鉄道のようなプラットホームなどはなく、車椅子の方も自力で乗ることができるような低床型の乗り物である。
 乗り換えについては、公共交通の宿命で必ず必要になってくるものであるが、高齢者や障害者の方で、どうしても乗り換えが困難な方には、現在も、バスやタクシー料金などの助成を行っている。こうした方には、なるべくノンストップで病院などの目的地に行けるように、これらの助成についても拡充していきたいと思う。

3 LRTの導入について(3)

(意見)
 もし、自分が交通弱者になった時には、今までと同じ公共交通機関を使いたいと考えている。つまり、バスを利用して目的地まで1本で行けるようなものを望みたい。
 LRTを導入した際の乗り換え時の負担について、どのように考えているのか伺いたい。 
回答:市長
 御指摘のように、なるべく乗り換えがなく目的地まで行けることが一番であると思うので、そのような公共交通のあり方を大きな目標に掲げ、整備をしていかなければならないと思っている。
 将来的には、LRTの乗換地やバスターミナルなどに、病院や店舗などが建設されることも考えられる。

4 地域振興事業について

(意見)
 私は3年ほど前から、昭和地域コミュニティセンターでいろいろな講座を受講しているが、これらの講座は、市の地域振興事業費を基に、地域まちづくり組織が中心となって設定している。
 今後、各コミュニティセンターなどで設定している講座について、コンクールや意見交換の実施、先進事例に関する情報提供、研修会の開催などをお願いしたい。また、コンクールを実施して、他の地域の模範となるようなものがある場合には、できれば、若干事業費を上乗せしていただければと思う。このようなことで、各地域で切磋琢磨して地域づくりに取り組んでいきたい。回答は必要ない。

5 LRTの導入について(4)

(意見)
 LRTに乗車するためには、バスやタクシーなどを乗り継いで行くということであるが、高齢者にとっては乗り継ぎが困難である。また、大通りにLRTを整備することで、すごく狭くなる感じがし、一層中心市街地の空洞化が進むと思った。
 LRTの導入には反対である。

6 市の将来像について

(意見)
 本日の懇談会で、競輪場移転やLRTに関する意見があったが、各事業に対して個別に議論するべきではないと思う。どうすれば市民が暮らしやすくなるのかということをベースに、市として将来どのような都市にしていきたいのかを明確に打ち出して、都市計画全体から考えるべきであると思う。
 都市計画という観点から十分議論されていないような気がするので、市の将来像のようなものがあれば聞かせていただきたい。
回答:市長
 宇都宮市の将来像を一言で表現することは難しいが、「持続的発展が可能なまち」というものが根底にあり、30年、50年先も持続できるまちをつくっていくためには、都市間競争に勝っていくための要素も持たなければならない。
 これからは、現在39あるまちづくり組織が、それぞれの特色を持った地域づくりを行い、それらを結節していく、クラスター型のコンパクトシティを目指していきたい。

7 親学について

(意見)
 現在、市で取り組んでいる親学について、詳しい内容を聞きたい。 
回答:市長
 家庭教育、地域教育、学校教育の三つを柱として教育改革を進めていきたいと考えているが、今年は教育改革2年目であるので、特に親学に力を入れていきたいと思っている。
 地域の皆さんや学校の先生がどんなに頑張って子どもたちの環境を良くしようとしても、肝心な家庭内での教育力が向上しないと難しい。そこで具体的には、小学校の入学式で、親として子どもにどういう教育をしていくかや、朝食の必要性を伝えるなど、保護者が集まっているところで親学を展開している。今年はさらに一歩進めて、3歳児の健康診査や5歳児の健康相談の際にも併せて行っていきたいと思う。
 親学については、これから徹底して進めていきたい。

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