広報うつのみや プラス ------------------------------------------------------------ 表紙 ------------------------------------------------------------ 百人一首ゆかりの地 宇都宮  皆さんは、宇都宮が百人一首ゆかりの地であることをご存じですか。 本市では、ジャズや妖精、大谷などと共に個性ある文化資源の一つとして、百人一首を活用したまちづくりを進めています。 今回の特集では、本市と関わりの深い百人一首の歴史を紐(ひも)解き、その魅力に迫ります。 2 3 ページ ------------------------------------------------------------ 歴史 ------------------------------------------------------------  京都や鎌倉などは、百人一首の歌に詠まれた有名な地域ですが、実は、宇都宮は百人一首誕生に欠かせない地域なのです。その歴史を振り返り、百人一首の素晴らしさを再発見してみましょう。 百人一首誕生秘話  百人一首の誕生には、鎌倉時代に宇都宮で活躍した殿様の存在が欠かせません。宇都宮城5代城主宇都宮頼綱(よりつな)です。 頼綱は、鎌倉幕府から謀反(むほん)の疑いをかけられてしまい、宇都宮城と民を守るため、やむを得ず出家し、京都に移り住むことになりました。そして、名前を蓮生(れんしょう)と改名しました。 蓮生は、京都で藤原定家(ふじわらのさだいえ)という歌人と親しくなります。やがて、蓮生の娘と定家の息子(藤原為家(ためいえ))が結婚し、2人は親戚関係になり、もともと和歌が好きだった蓮生はますます和歌が好きになりました。 当時、和歌をしたためた色紙をふすまに貼ることが流行っており、蓮生は京都市の小倉山にある自分の別荘に貼る色紙を選ぶように定家に依頼しました。こうして選ばれた素晴らしい和歌が、現在の小倉百人一首として伝えられています。 つまり、和歌を愛した蓮生の要望がなければ、百人一首は誕生していなかったのです。百人一首の魅力 このようにして誕生した百人一首ですが、そもそも和歌は決して難しいものではありません。解説文を読んでみると、飛鳥時代?鎌倉時代の歌なのに、現在の私たちと同じ感性を持っていることが分かります(上の句参照)。恋心のときめきや、失恋の悲しみ、美しい景色を見た時の感動など、人間のさまざまな気持ちは昔も今も変わりません。 皆さんも百人一首に触れて、お気に入りの一句を見つけてみてはいかがでしょうか。「分かるよ、あなたの気持ち」と昔の人に優しく後押しされているような気持ちになれるでしょう。 宇都宮氏はこんな人  宇都宮城主だった宇都宮氏は、百人一首の誕生に深い関わりのある5代城主頼綱の他、鎌倉幕府の要職を担った6代城主泰綱(やすつな)や7代城主景綱(かげつな)、元寇(げんこう)の時に大将軍となった8代城主貞綱(さだつな)などがいます。 藤原実方朝臣(ふじわらのさねかたあそん) かくとだにえやはいぶきのさしも草さしも知らじな燃ゆる思ひを 解説 「こんなにあなたを恋しく思っていることさえ言い出せない。まるで、伊吹山で取れるさしも草がくすぶって燃えるような恋心を、あなたは全く知らないでしょう」と切ない片思いを歌った歌です。なお、伊吹山は栃木県の山だという説もあります。 天智天皇(てんじてんのう) 秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ 解説 「今夜はひとり仮小屋で田の番をしていると、苫(屋根の網目)の目が粗くてすきまから夜露が落ちてきて、着物の袖が濡れているのは夜露のせいだろうか、それとも故郷に残してきた家族を思いふけての涙だろうか」と天智天皇が農民の苦労を推し量って詠んだとされる、小倉百人一首の第1番です。 百人一首ゆかりのまち宇都宮ウオークラリー 日時 11月16日 日曜日 午前10時〜午後3時。最終受け付けは正午。 集合場所 まちかど広場(中央1丁目)。 内容 宇都宮氏にゆかりのある寺社などに設置されたチェックポイントのミッションをクリアし、街中に隠された百人一首のキーワードを揃えた人には記念品を贈呈。また、参加者全員にみやびぃ缶バッチをプレゼント。チェックポイントは興禅寺・清巌寺・二荒山神社・宇都宮城址公園・市民ギャラリー。 定員 先着100人。 申込 11月13日までに、電話またはファクス(参加者全員の氏名・住所・電話番号・年齢を明記)で、文化課 電話 632-2766、ファクス 632-2765へ。 その他 応募状況によっては当日受け付けも可。 興禅寺  宇都宮城8代城主貞綱(さだつな)が開基。現在、貞綱と9代城主公綱の墓(供養塔)が残っています。 清巌寺  宇都宮城5代城主頼綱の供養塔といわれる墓や、8代城主貞綱が母の供養に奉納した「鉄塔婆」があります。 二荒山神社  二荒山神社と宇都宮氏の関係は、宇都宮城初代城主藤原宗円(そうえん)が社務職となったことに始まり、代々宇都宮氏が社務職を兼ねていました。 宇都宮城址公園  宇都宮城は、藤原宗円が二荒山神社の社務職となり、その南側に館を築いたのが始まりとされ、平成19年に江戸時代の姿で復元されました。 鎌倉で宇都宮を発見 平成26年度に、修学旅行で鎌倉に行く市内小学6年生向けに、宇都宮と鎌倉の歴史的関係の深さや意外な共通点を説明した資料を作成しました。平成27年度は、修学旅行で京都に行く中学3年生向けに、宇都宮と京都に関する資料を作成します。詳しくは、宇都宮の歴史と文化財ホームページhttp://61.194.63.139/ext/をご覧ください。 4 5 ページ ------------------------------------------------------------ 取り組み ------------------------------------------------------------ 讀めば愉快だ宇都宮  子どもたちが元気に札を取りあう声が、教室の窓から聞こえてきたり。はかま姿の永世クイーンが、街の真ん中に現れたり。ここは百人一首、ゆかりの地。畳の上では、子どもも大人も無我夢中。始めの一語に思いを集中、みんなで愉快に、詠んでいます。さすが百人一首の街、宇キ宮です。  百人一首ゆかりの地宇都宮を盛り上げるため、宇都宮ではさまざまな取り組みを行なっています。そして今年は、宇都宮初の百人一首公式戦を開催します。 百人一首大会 蓮生記念第1回全国かるた競技宇都宮大会  今年、本市で初めて「全国かるた競技宇都宮大会」を開催することになりました。この大会は、全日本かるた協会主催の大変名誉ある大会です。 近年のアニメやゲームの効果もあり、百人一首競技かるた人口が増えて、滋賀県大津市で行なわれた全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会(かるた甲子園)では、平成25年度は団体戦48校、個人戦974人、平成26年度は団体戦50校、個人戦1,167人と多くの参加者が集まりました。このようなことから、全国大会を本市で開催することで、百人一首ゆかりの地宇都宮を全国に発信する大きなきっかけになることが期待できます。 全国大会は、選手の実力に応じて階級ごとに競技が行なわれ、一定の成績以上の人だけが昇段できることから、レベルの高い競技が繰り広げられます。 また、全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会では、本県代表の宇都宮高等学校が平成25年度は準優勝、平成26年度は4位になるなど、好成績を収めています。 第20回うつのみや百人一首市民大会  うつのみや百人一首市民大会は平成7年から始まり、今年で20回目を迎えます。昨年は団体戦118チーム、個人戦631人の参加がありました。これは、市民大会では日本一の開催規模です。また、市民大会を行政として支援しているのも、本市だけです。さらに、市民大会の小学生部門で上位入賞した4校の最強校を決めるグランプリ決定戦を後日開催し、渡辺令恵(ふみえ)かるた永世クイーン(6ページ参照)によるかるた教室も開催されます。かるた永世クイーンとは、かるたクイーン(女性の日本一)を通算5期務め、審査を経て、授与される名誉ある称号です。現在までに、3人の永世クイーンが誕生しています。 学校での取り組み  小・中学校などの教育の場では、子どもたちが百人一首に親しみを持てるようさまざまな工夫をしており、百人一首を通した人づくりに努めています。 百人一首に親しみやすい環境  教育の場以外においても、百人一首を身近に感じてもらえるように取り組んでいます。 学校での取り組み みやびぃ学級かるた 100枚の札を「う」「つ」「の」「み」「や」の5グループに分け、1グループ20枚ずつの少ない枚数からかるたの取り方や歌の意味を学べるとともに、言葉も分かりやすく口語体にしています。 百人一首アニメ化DVD制作 文星芸術大学の協力のもと、百人一首アニメーション「カルタるっ」を作成。各小・中学校へ配布し、会話科の授業などで活用。百人一首のおもしろさや百人一首ゆかりの地であることのいわれを、分かりやすく紹介しています。 会話科での取り組み 全ての市立小・中学校の会話科の授業の中には、ことばの時間があり、小学1年〜中学1年生で百人一首を学んでいます。各学年に合わせて、百人一首を音読したり、かるた遊びをしたりしながら、日本語の持つ語感や美しさを学び、コミュニケーション能力を育てています。 百人一首に親しみやすい環境 りとるくっく 「りとるくっく」は和歌にも登場するほととぎすという意味で、こどもミュージカルどりーみんぐ所属の3人組地元アイドルユニットです。百人一首を全国に広めるよう活動しています。 ジャンボかるた 縦420ミリメートル、横297ミリメートル程の大きな木造りかるたで、読み手が上の句を読み始めた瞬間に飛び出して行き、下の句のジャンボかるたを取る競技です。 百人一首に関連したグッズ 「みやびぃ」は小野小町をモデルにした市の百人一首マスコットキャラクターです。宇都宮の「宮」と「雅(みやび)」を合わせた名前が由来となっています。このみやびぃを活用して、百人一首ゆかりの地宇都宮のPRを行っています。 念願の全国大会が地元で開催 宇都宮かるた会 会長加藤 光伸 さん  私たち宇都宮かるた会は、競技かるたの実力向上のため、定期的に練習を行なっています。この度念願の全国かるた競技大会が宇都宮で開催されることとなり、大変うれしく思います。宇都宮が百人一首誕生に深い関係のある地であることを全国に知ってもらういい機会にもなりますし、これを機に、より多くの人が百人一首に触れてくれることを期待します。  これからも全国大会を宇都宮で継続的に開催できることを願うとともに、名人やクイーンに挑戦できるレベルの高い人材が宇都宮から誕生することを期待してやみません。 百人一首大会を観戦しよう 第20回うつのみや百人一首市民大会 日時 11月23日 日曜日・祝日 午前9時〜予選開始 競技区分 団体戦・個人戦など。蓮生記念第1回全国かるた競技宇都宮大会 日時 11月24日 月曜日・休日 午前9時30分〜予選開始 競技区分 全日本かるた協会競技規程によるA〜D級。 会場 ブレックスアリーナ宇都宮(元今泉5丁目・市体育館)。問い合わせ 文化課 電話 632-2767 宇都宮かるた会の練習を見学してみませんか 日時 年末年始を除く毎週土曜日、午後1時〜5時 会場 大運寺(材木町)。 問い合わせ 宇都宮かるた会 電話 633-5087 映写機マークのある写真に、アプリ(無料)をダウンロードしたスマートフォンまたはカメラ付きタブレットをかざすと、AR(拡張現実)で動画がご覧いただけます。設定方法など、詳しくは市ホームページをご覧ください。 6 7 ページ ------------------------------------------------------------ 私の見方 ------------------------------------------------------------ 競技かるたの魅力を広めたい かるた永世クイーンうつのみや百人一首親善大使渡辺 令恵(ふみえ)さん  家族全員で楽しめたらとの思いから始めた百人一首。「下の句のひらがなの並びがきれいだな」「この句の覚え方の特徴は上の句のどこにあるだろう」と思いながら、子どもの頃、集中して1週間で全ての歌を覚えた記憶があります。初めは祖母から歌の意味を教えてもらいましたが、大人になった今、昔の人がたった31文字の言葉に込めた想いを考えると、電話やメールがない時代に、言葉を厳選して、とても奥が深く素敵だなとしみじみ思います。 伝えたい競技かるたの魅力  競技かるたは畳の上の格闘技ともいわれるほど、頭と体力を使います。暗記力、反射神経、一瞬の判断力、聞き分ける耳の力、腹筋・背筋のバランスなど、たくさんの要素を必要とします。1秒の間合いで無心となって耳と脳と畳の札だけに集中し、次の歌の最初の音の波形を捉えたと同時に、素早く手を動かす。この静と動の切り替え、緊張感とそれが解けた時の開放感こそが、競技かるたの魅力です。11連覇を賭けたクイーン戦では、どうしても勝ちたいというとても強い集中力により、読み手の息遣いや言葉を発する直前の摩擦音から、瞬間で札が特定できたことがありました。ひらめきが働き、札を取れたときの感動は今でも忘れられません。  そして、競技かるたはお年寄りと小学生が試合をするなど、年齢や性別に関係なく戦うことのできる大変めずらしい種目です。難しそうと思わずに、まずは気軽にお気に入りの一句を見つけることから始めてみてはいかがでしょうか。 世界に広がる競技かるたとしての百人一首  永世クイーンの称号をいただき、現役選手を続ける一方で、さまざまな依頼があり、かるたを教えたり講演したりしています。最近では、漫画「ちはやふる」の影響もあってか、海外で模範試合を披露したり、留学生にかるたを教えたりする機会が増えています。彼らは競技かるたとしての魅力はもちろん、日本語の美しさも理解していて、こちらが驚かされました。また、百人一首を通して日本文化が世界中に伝わっていることが感じられ、とてもうれしく思います。宇都宮は百人一首の誕生には欠かせないゆかりのある地です。宇都宮の皆さんには、百人一首が今ではかるたを通して世界の人たちに伝わり、愛されていることをぜひ誇りに思ってもらいたいと思います。 子どもたちに世代を超えた文化の伝承を 宇都宮市立東小学校教諭 涌井 良コさん  小学生に百人一首を教えると、みんな夢中になって取り組みます。普段、勉強や運動があまりできなくても、札がたくさん取れればヒーローになれる、そんなところが子どもたちにとって魅力なのかもしれません。 百人一首を学ぶことで、昔の文化や美しい日本語に触れることができます。そして同時に、社会で生活する上でのルールも学べているのではないかと感じます。子どもたちは、「百人一首がやりたい」という一心で、限られた時間を効率よく使う術を考えます。そのためにお互いが助け合ったり、認め合ったり、気配りができるようになります。また、競い合いや、他学級との交流試合の中で、人間関係を学んでいきます。 勉強ではなくゲームとして楽しむ  以前は、高校の授業で百人一首を取り扱っていました。「歌を覚えなければならない」「意味を調べなければならない」と、勉強の一環だとなかなか覚えられなかった人も多いのではないでしょうか。しかし、小学生は楽しみながら、ゲーム感覚で取り組んでいます。歌や意味を覚えなくても札を取ることができるからです。興味が湧いてくれば、後で自然に調べ始めます。 全国に向けた文化の発信を宇都宮から  現在、宇都宮市では独自の教科である「会話科」の中の「ことばの時間」で百人一首が取り上げられ、教える先生が増え、百人一首に取り組む子どもが増えています。そして、その子どもたちが大人になり、次の世代へ百人一首の魅力を伝えていく。そんな「世代を超えた伝承」を願っています。将来、家族の会話の中心が百人一首なんてこともあるかもしれませんね。 百人一首は人と人とのゲーム。一人ではつまらないし、続かないと思います。しかし、みんなで集まってやると楽しめるものです。百人一首誕生にゆかりのある宇都宮から、全国に向けた文化を発信していくため、皆さんも、家族や仲間と楽しく百人一首を始めてみませんか。 あなたの意見をお寄せください 市民の皆さんから、「百人一首」についての意見・提案をお受けします。寄せられた意見・提案などは、施策の参考とします。なお、一部を後日、広報紙で紹介します。質問などへの回答は、直接本人あてに返信しませんので、ご了承ください。 下のはがき(切手不要)を切り取り、11月15日 土曜日 までにポストに投函してください。他のはがきや手紙・ファクス・Eメール・市ホームページのアンケート(携帯サイト含む)でも受け付けます。送付先〒320-8540市役所総合政策部広報広聴課電話 632-2025、ファクス 639-0627Eメール:u2030@city.utsunomiya.tochigi.jp広報うつのみやプラス「百人一首」についての問い合わせ先教育委員会事務局文化課電話 632-2767、ファクス 632-2765Eメール:u4607@city.utsunomiya.tochigi.jp アイデア通信 百人一首について私はこう考えます 1 百人一首のさらなる普及に必要なことは何だと思いますか。 1 学校教育で百人一首の内容を充実させる 2 地域でかるたをする場所を確保する 3 キャラクターを使ってPRする 4 百人一首に関連するイベントを開催する 5 その他 2 百人一首のまち宇都宮をアピールするために必要なことは何だと思いますか。 8ページ ------------------------------------------------------------ 前回のテーマ 空き家問題 ------------------------------------------------------------  前回の広報うつのみやプラス「空き家問題」に対して30人の市民の皆さんから意見をいただきました。代表的なものを紹介します。 (1)空き家が管理不全とならないように、所有者はどのような対策を取るべきと考えますか(複数回答可)。 自ら定期的に管理する、12件 15% 業者に依頼して定期的に管理する、14件 18%相続させる相手や処分の方法など、今後の意向を明らかにしておく、17件 21% 引っ越しなど、長期不在の場合には、地域に連絡先を伝えておく、13件 16% その他、24件 30% その他の主な意見 たまにでもいいので、地域にあいさつをする。また、所有者の所在・連絡先を明らかにし、空き家に名札を下げておく(簗瀬4丁目・80代)。空き家のままにしておかない。空き家リストを作り、活用方法を皆で話し合う(上戸祭2丁目・70代)。固定資産税の軽減措置特例を廃止すべき。そうすれば市内の空き家の大半が解体されるのでは(一条3丁目・60代)。 (2)地域(近所付き合い)として、管理不全な空き家の発生の未然防止や問題の解消に向けて、どのような取り組みができると思いますか。 町会(自治会)名義で、空き家の所有者に、継続的に通知する(一条3丁目・60代)。空き家所有者に対し、連絡先の通知を義務化する(さつき2丁目・60代)。地域に役立つような形(サロンやカフェなど)で管理していく。また、雑草の草むしりなど、地域に根ざした方法で処理する(鶴田町・40代)。日ごろから自治会に加入し関心を持つ。自治会を抜ける人が最近多いが、もう一度考えるべき(茂原町・80代)。個人の生活への影響が多いため発生の未然防止は難しいが、空き家の情報があれば自治会で見守る(ゆいの杜4丁目・70代)。相続人がいても遠くに住んでいて管理できないことがあるため、所有者が元気なうちに、庭木の伐採などの声掛けをする(下田原町・70代)。 前回の広報うつのみやプラス 「空き家問題を考える」の概要 空き家問題と向き合う 核家族化や少子化などを背景に年々増加し続ける空き家。本市でも、管理不全により地域への影響が懸念される「危険な空き家」が増えています。  また皆さんの中にも「親戚など身近な人が今は住んでいるけれど、いずれ空き家になってしまうかも」という人はいませんか。将来、あなたも空き家の所有者になるかもしれません。空き家を「危険な空き家」にしないためには、どうすればいいのでしょうか。 空き家をどうする  空き家の管理は所有者の責任ですが、空き家の問題は、所有者の問題に留まらず地域全体の問題にまで波及します。そこで、本市では、所有者の責任を明確にし、地域や行政の役割を明らかにした「宇都宮市空き家等の適正管理及び有効活用に関する条例」を施行しました。 また、地域における空き家台帳の作成や所有者からの委託による樹木伐採や草刈り代行、空き家・店舗再生による「まちづくり」など、本市でも、地域や民間独自の取り組みが始まっています。  広報うつのみやプラスや政策特集は、皆さんに一緒に考えていただきたいテーマを取り上げ、年4回編集します。