UTSUNOMIYA2023 うつのみや あなたと市議会 No.192 令和5年4月28日 定例会は年に4回 3月 6月 9月 12月 発行/宇都宮市議会 〒320-8540 栃木県宇都宮市旭1丁目1番5号 編集/宇都宮市議会 広報広聴委員会 電話:028-632-2611 WEBでも情報発信中! HP/宇都宮市議会 検索 ▲宇都宮メディア・アーツ専門学校ビジュアルデザイン科1年 渡邊雛子さん 作 あなたと市議会 主な目次 定例会の概要…❷ ここがききたい! 一般質問…❹ 特集 〜今期4年間の主な活動〜…❾ 常任委員会の主な審査…❿ 議会のニュース…⓬ 作品テーマ 『新しい宇都宮の顔』  8月開業予定のLRTやライトキューブ宇都宮などこれからの宇都宮について制作いただきました。 ▲ 制作者の渡邊雛子さん 定例会の概要 本会議の採決結果 会派の賛否が分かれた案件 市長提出議案 4年度一般会計補正予算(第9号) 5年度一般会計予算 国民健康保険税条例の一部改正 結果 可決 自民党◯ 市民連合◯ 公明党◯ 清風◯ 共産党● 未来● 緑● 5年度特別会計予算(国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療) 結果 可決 自民党◯ 市民連合◯ 公明党◯ 清風◯ 共産党● 未来● 緑◯ 5年度育英事業特別会計予算 結果 可決 自民党◯ 市民連合◯ 公明党◯ 清風◯ 共産党◯ 未来◯ 緑● 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準等の一部改正に伴う関係 条例の整備に関する条例の制定 結果 可決 自民党◯ 市民連合◯ 公明党◯ 清風◯ 共産党● 未来◯ 緑◯ 財産の取得(東部総合公園整備事業用地) 宇都宮市監査委員の選任(菊池康夫氏) 結果 可決 自民党◯ 市民連合◯ 公明党◯ 清風◯ 共産党● 未来◯ 緑● 陳情 宇都宮市の令和5年度予算案に計上の「道路交通・公共交通に係るLR Tの『西部への延伸』」に関する調査費の否決を求める陳情 宇都宮市の道路交通・公共交通に係るLRTの『西部への延伸』に関して 議員が発議して民意を問う『住民投票』を求める陳情 結果 不採択 自民党● 市民連合● 公明党● 清風● 共産党◯ 未来◯ 緑◯ 議員案 宇都宮市みんなでつなげる公共交通基本条例の制定 結果 可決 自民党◯ 市民連合◯ 公明党◯ 清風◯ 共産党● 未来● 緑● 全会一致で決定した案件 市長提出議案 4年度特別会計補正予算(国民健康保険(第3号)、介護保険(第3号)、 母子父子寡婦福祉資金貸付事業(第2号)、後期高齢者医療(第2号)、 競輪(第2号)、駐車場(第1号)、鶴田第2土地区画整理事業(第1号)、 宇大東南部第1土地区画整理事業(第1号)、宇大東南部第2土地区画 整理事業(第2号)、岡本駅西土地区画整理事業(第2号)、育英事業(第 2号)) 4年度事業会計補正予算(水道(第2号)、下水道(第3号)) 5年度特別会計予算(母子父子寡婦福祉資金貸付事業、競輪、駐車場、 鶴田第2土地区画整理事業、宇大東南部第1土地区画整理事業、宇大 東南部第2土地区画整理事業、岡本駅西土地区画整理事業) 5年度事業会計予算(水道、下水道、中央卸売市場) 条例の制定(宇都宮市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条 例、民法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う厚生労働省関係 省令の整備に関する省令等の施行に伴う関係条例の整備に関する条例、 宇都宮市医療的ケア児等福祉手当支給条例、宇都宮市大谷観光周遊 拠点施設条例) 条例の一部改正(宇都宮市非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する 条例、宇都宮市特別職の職員の給与及び旅費に関する条例、宇都宮市 心身障害者福祉手当支給条例及び宇都宮市難病患者福祉手当支給条 例、宇都宮市国民健康保険条例、宇都宮市建築物における駐車施設の 附置及び管理に関する条例、宇都宮市都市公園の配置及び規模に関す る技術的基準並びに公園施設の建築面積の範囲及び運動施設の敷地 面積の割合を定める条例、宇都宮市屋外広告物条例、宇都宮市手数料 条例、宇都宮市地区計画区域内における建築物の制限に関する条例、 宇都宮市立図書館条例等、宇都宮美術館条例等) 包括外部監査契約の締結(監査及び監査の結果に関する報告) 権利の放棄(母子父子寡婦福祉資金の貸付金に係る債権の放棄及び 償還の免除) 財産の無償貸付(土地、建物、建物以外の工作物及び付帯設備、備品) 結果 可決 陳情 帯状疱疹ワクチン接種の経費助成を求める陳情 結果 採択 委員長案 宇都宮市議会委員会条例の一部改正 結果 可決 議員案 人権擁護委員候補者の推薦の諮問に対する答申 結果 可決 採決結果の表記  本会議での態度を賛成・採択は「○」、反対・不採択は「●」、退席は「退」と表記 会派の構成  会派とは、主義・主張を同じくする議員によって作られる団体で、本市議会には7会派あります。本紙内では、会派名を( )内の略称で表記しています。 ・自由民主党議員会(自民党)19人 ・市民連合(市民連合)7人 ・公明党議員会(公明党)6人 ・清風クラブ(清風)5人  ・日本共産党宇都宮市議員団(共産党)3人 ・未来への架け橋(未来)1人 ・緑の地球(緑)1人 ◀議員ごとの賛否はこちら 定例会の概要 令和5年 3月定例会を開催 定例会の日程と概要 2月22日 本会議[開会] 議案・議員案の提案理由説明 ・提案議員が「宇都宮市みんなでつなげる公共交通 基本条例(議員案)」を説明 ・市長が4年度補正予算案や5年度予算案などの議案を説明 提案 2月24日 (総務、厚生、環境経済、建設、文教国体) 議案の審査 ・4年度補正予算の議案について、各常任委員会で所管ごとに執行部から詳しい説明を受け、審査 ・委員会として可否を決定 審査 分野に分けて、5つの常任委員会を常時設置しています。 3月2日 本会議 議案の採決 ・4年度補正予算案について、各常任委員会の委員長が 審査結果を報告し、議案を可決 採決 3月2・3・6・7日 本会議[一般質問](代表質問・個人質問) 議員が質問 ・15名の議員が議案についての質疑とあわせて、市政全般について質問し、市長などが回答 ⇒詳細は、 4〜8ページ 質疑 3月7日 本会議 議案の提案理由説明 議案の採決 ・宇都宮市監査委員の選任の議案について説明を受け、 可決 採決 3月9・10日 常任委員会 (総務、厚生、環境経済、建設、文教国体) 議案・議員案・陳情の審査 ・5年度予算案などについて、各常任委員会で所管ごとに執行部から詳しい説明を受け、審査 ・委員会として可否を決定 ⇒詳細は、 10〜11ページ 審査 3月23日 本会議[閉会] 議案・委員会案・議員案・陳情の採決 ・各常任委員会の委員長が審査結果を報告 ・議案と議員案、陳情について、賛成・反対の討論 ・議案と委員会案、議員案、陳情の可否を決定 ⇒詳細は、 12ページ 採決 注目の議案 令和5年度一般会計予算 ⇒詳細は、 10〜11ページ 宇都宮市医療的ケア児等福祉手当支給条例の制定 ・療養生活の質の維持向上を図り、新たに医療的ケア児等福祉手当を支給 宇都宮市大谷観光周遊拠点施設条例の制定 ・文化財の活用を通じた多様な交流の拠点を提供し、市の観光及び文化の 振興並びに地域の活性化に資するため、大谷観光周遊拠点施設を設置 採決結果はこちら ここがききたい! 一般質問 各議員記事の二次元コードから一般質問動画をご覧になれます 馬上 剛(自民党・代表質問) 質問項目 ①市長の政治姿勢(5年度市当初予算案、本市のデジタル化の推進、移住・定住の促進、LRT事業)②女性活躍の推進③地域共生社会の構築に向けた今後の取り組み ほか 質問  5年度当初予算案について聞く  市の5年度当初予算案は、喫緊の課題への対応はもちろんのこと、将来を見据えたまちづくりに資するさまざまな取り組みが盛り込まれ、一般会計で2189億8千万円の予算規模となった。  特に、「少子化対策をはじめとする人口減少対策の強化」、「持続可能な都市構造であるNCCの形成」、「地域共生社会・地域経済循環社会・脱炭素社会の創出」、「デジタル技術利活用(DX)の推進」、「安全・安心なまちづくり」の5つの取り組みに重点的な予算計上をしているが、本予算案編成の考え方とその特徴について聞く。 答弁 スーパースマートシティの実現を加速化させる予算などを計上  5年度が初年度となる「第6次宇都宮市総合計画改定基本計画」を着実に実現させるため、「少子化対策をはじめとする人口減少対策」に最優先で取り組むとともに、「スーパースマートシティ」の実現を加速化させる予算とした。  また、子育て支援の更なる充実に取り組むとともに、東京圏からの移住定住を一層促進するほか、市民の困りごとを丸ごと受け止める重層的な相談体制の整備や脱炭素先行地域を核とした官民協働の取り組みを推進するとともに、公共交通ネットワークの充実などの施策・事業を優先的かつ重点的に計上した。 駒場 昭夫(市民連合・代表質問) 質問項目 ①市長の政治姿勢②LGBTに関する理解活動と配慮③車両の水害被害を防ぐ車両退避場所④安全確保のための防犯カメラ⑤宇都宮市住生活マスタープラン 質問 スーパースマートシティの着実な推進に向けた予算編成を  市は、人口構造の変化への対応を捉え、多様化・複雑化する市民ニーズへの対応や、地域経済循環社会、地域共生社会、脱炭素社会等の構築にデジタル技術などの新技術を上手く取り入れながら、より効果的・効率的に推進していくことが必要であり、子どもから高齢者まで、誰もが豊かで便利に安心して暮らすことができる行政経営を推進することが求められる。  市民連合では、5年度予算編成に当たり、特別要望や施策に関する要望をまとめ、施策に反映するよう要望したが、どのように予算編成に取り組まれたのかを聞く。 答弁 要望を受け止め、スーパースマートシティなど積極的に予算計上した  特別要望のスーパースマートシティの推進をはじめ、共生社会の実現や、女性が輝ける環境づくり、環境への負担低減など、市において、重要な施策であると受け止めている。  そのため、年齢や性別、属性などを問わず相談できる「共生型の相談窓口」を設置するほか、女性のさらなる活躍の推進、国の脱炭素先行地域に指定されたLRT沿線の公共施設への太陽光発電設備導入に取り組むなど、スーパースマートシティの実現に向け、積極的に予算を計上した。  これらの施策・事業を着実に進め、市が目指すまちづくりの実現に向け全力で取り組んでいく。 髙橋 美幸(公明党・代表質問) 質問項目 ①物価高騰対策②子育て支援③福祉のまちづくり④がん患者支援と夜間休日救急診療所⑤脱炭素化の推進⑥不登校対策⑦女性活躍推進 ほか 質問 物価上昇に対する今後の取り組みと農業者や学校給食への支援は  ①4年に実施された市独自の水道料金の基本料金免除などは大いに評価しているが、物価高騰が当面続くと考えることから、今後の物価上昇に対して、どのように対応していくのか聞く。  ②緊急対策として実施されている「宇都宮市営農継続支援金」は、一日も早く農業者に届くことが重要と考えており、実施状況について聞く。  また、引き続き、農業者が安定して経営していくための取り組みが必要であると考えるがどうか。  ③急激な物価高騰に対する学校給食への支援として、今後、改めて給食費の補助を検討すべきと考えるがどうか。 答弁 必要な対策実施や、農業者を支援し、給食費補助は検討していく ①水道料金の基本料金の免除など4年度で約76億円の対策を講じたところであり、引き続き、市民生活や事業活動に対する急激な影響を緩和するという考えのもと、国の交付金も活用し、市民や事業者に寄り添った必要な対策を実施していく。  ②2月末時点で、対象者の約8割の655名から申請があり、支援金の交付を行っている。  今後も、農業者の状況把握に努め、国・県の動向を注視しながら、JAなどの関係機関と連携を図り、営農を継続できるよう取り組んでいく。  ③社会経済の状況や国・県の動向を注視しながら検討していく。 ここがききたい! 一般質問 一般質問の内容に関するお問い合わせ先 議会事務局政策調査課  028-632-2611 渡辺 道仁(清風・代表質問) 質問項目 ①市長の政治姿勢(5年度当初予算案、LRT事業、SDGs未来都市の推進)②男女共同参画社会の実現③子ども行政 ④市の観光行政⑤特別支援教育⑥上下水道事業 質問 大谷地域の観光振興に向け、市の具体的な取り組みは    大谷地域では観光拠点施設の整備が進められているが、更なる観光振興のために、個性的な景観地を目指すとともに、地産地消の取り組みや文化に触れる機会の創出を積極的に行う必要があると考える。  ①大谷地域全体の観光振興への市の取り組みについて聞く。  ②5年11月からの大谷観光周遊拠点施設供用開始にあたり、愛称決定のセレモニーなどのイベントを行うべきと考えるが、市の考えを聞く。  ③現在、市では「宇都宮市森林公園再整備方針」を策定し、再整備に取り組んでいるが、今後のスケジュールや内容を聞く。 答弁 魅力ある資源を活用し、大谷地域全体の観光振興に取り組む  ①観光施設の立地誘導や新たな観光コンテンツの創出のほか、大谷石文化・産業の活用に取り組む。また、大谷観光周遊拠点施設などの観光拠点化を推進し、誘客促進につなげる。今後も魅力ある資源を活用し大谷地域全体の観光振興に取り組む。  ②旧大谷公会堂のお披露目など、供用開始を記念するセレモニーや、賑わい創出に向けたイベントの内容を検討していく。  ③民間活力を活用するため、事業者の公募を5年6月頃に開始し、再整備から管理運営までを一体的に行う提案を求めていく予定であり、6年4月から管理運営や再整備が行えるよう取り組む。 福田 久美子(共産党・代表質問) 質問項目 ①市長の政治姿勢(新年度の市政運営と会派要望)②生活保護行政③LRTと公共交通④子どもと教育をめぐる問題⑤ジェンダー平等 質問 給食費の無償化に向け、第一歩を踏み出すべきでは  効果的な子育て支援について、「給食費の無償化」の食育としての位置付けが重要視される中、①全ての子育て世帯に公平に届く支援である②あらゆる物価が上昇する中で、直接的な経済支援となる③徴収しないので、配るよりも事務費がかからず合理的である④地元農産物の活用により、農業の活性化につながるなど、政策として大変有効であると考える。これは、今、全国245自治体に急速に広がっている実態からも明らかである。   市でも、給食費の無償化に向け、第一歩を踏み出すことについて、市の考えを聞く。 答弁 社会経済の状況や国・県の動向を注視しながら検討していく  市では、食育の着実な推進を図っており、学校給食に係る費用については、施設の維持管理や調理員の人件費に加え、保護者の負担の範囲とされている光熱水費も市が負担し、保護者には食材費用のみを負担いただいている。また、生活困窮者には、公的制度により給食費を全額負担している。  こうした中、4年度は、物価高騰への時限的な支援措置として食材費などを支援する「学校給食等支援事業」を実施し、給食の栄養バランスや量の確保とともに、保護者の負担軽減を図っており、今後は、社会経済の状況や国・県の動向を注視しながら検討していく。 柴田 賢司(自民党) 質問項目 ①ネットワーク型コンパクトシティ②市政研究センターの高度化・機能強化③城山地区の振興策④スポーツによる経済・地域の活性化⑤子どもの家の指定管理者選定 質問 大谷地域の周遊性・回遊性向上の取り組みは  周遊性・回遊性向上の観点から、大谷地域の振興について聞く。  ①観光誘客促進とともに来訪者の周遊や滞在を促し、大谷地域のさらなるにぎわい創出を図っていくためには、新たなスポットとなる大谷観光周遊拠点施設を発着起点として、来訪者が周遊したくなるような取り組みが必要と考えるが、どのように取り組んでいくのか聞く。  ②現在、回遊性を高める交通インフラの充実に向け整備を進めている市道632・635号線の歩道を含めた道路環境整備について、どのように取り組んでいくのか聞く。 答弁 大谷の周遊環境づくりの推進や市道の早期整備に取り組む  ①大谷観光周遊拠点施設については、大谷観光のコンシェルジュとして来訪者の目的や滞在時間に合わせて観光案内を行うことにより新たな体験や発見が提供できるよう、周遊・滞在の充実を図っていくほか、主要な観光スポットなどを巡るグリーンスローモビリティ※1については、拠点施設内に新たな発着点を設けるなど、周遊を楽しめる環境づくりを推進していく。  ②市道632・635号線は、歩道の整備やゆとりある路肩の整備に取り組むとともに、5年度より大谷寺付近の交差点部の道路工事に着手し、早期の整備完了を目指し取り組んでいく。 ※1 グリーンスローモビリティ…電動で時速20㎞未満で公道を走る4人乗り以上の乗り物 ここがききたい! 一般質問 今井 恭男(市民連合) 質問項目 ①地域共生社会の実現に向けて②自治会DXの取り組み ③市営住宅内の公園・敷地内樹木の管理体制④子どもの家の事業運営委託後の現状評価と宮っ子ステーション ほか 質問 河川管理カメラの活用策について市の考えは  異常豪雨による洪水発生状況を地域市民に情報を伝達するため、市が管理する河川のうち、12か所に河川監視カメラ及び水位計が設置されることとなった。準用河川などは小さな河川が多く、ゲリラ豪雨で一気に増水するため、市民が垂直避難する準備に際し、大変有効であると評価する。  県が設置している河川監視カメラは、インターネットを通じてリアルタイムで状況を確認できるため、市のカメラも同様に市民が情報収集できるようになれば、より効果が発揮できるものと考える。今後の河川監視カメラの活用策について聞く。 答弁 インターネットを通じて情報を閲覧できる環境を整備する  国や県と情報の一元化を図るため、国が運用する「川の防災情報」に市の情報も掲載し、市民がインターネットを通じて情報を閲覧できる環境を整える。活用については、溢水発生時に応急対応を担う事業者と情報を共有し、対応の迅速化を図るほか、市民が自らの生命や財産を守るための避難に役立てて頂きたいと考える。  5年6月の運用開始後は、関係する自治会への地元説明会など地域防災力の向上に向け周知啓発を図るほか、河川以外の水害に係る様々な監視情報の「見える化」についても検討するなど、備える取り組みを一層推進していく。 矢古宇 芳一(自民党) 質問項目 ①市長の政治姿勢②北西部バス路線の再編③ICタグを活用した交通安全対策検討事業④道の駅ろまんちっく村⑤ナイトタイムエコノミー推進 ⑥教育行政 ほか 質問 北西部の観光周遊促進と、市民が必要とするバス路線を  北西部バス路線は、日光街道を通る「山王団地路線」、大谷街道を通る「大谷経由立岩線」、新里街道を通る「ろまんちっく村路線」があり、各路線には北西部の観光スポットがある。  そこで、3路線をろまんちっく村まで延伸し、路線バスの乗り継ぎ拠点として、北西部の観光周遊促進につなげてはどうか。  また、「大谷新里路線」が、平成16年に廃線になったが、当時と比べ、高齢者世帯の増加や運転免許返納が進み、路線バスが再び走ることを望む市民も増えているため、市民が必要とするバス路線の期待に添ってはどうか。 答弁 市民や観光客の移動ニーズを踏まえて幅広く検討する  北西部では、幹線バス路線が運行されるとともに、各地区の地域内交通が「ろまんちっく村」などを目的施設として運行し、移動手段として定着している。  また、観光客の周遊性向上に向け、観光シーズンの休日に大谷地域などを巡る周遊バスを運行するなどしている。  3路線の延伸には、バスの車両や乗務員の確保などの課題があるが、市民や観光客の移動利便性が高まるよう、バス路線の延伸を含め、新たなモビリティの活用など、北西部に適した交通手段について、市民や観光客の移動ニーズを踏まえながら、幅広く検討していく。 菅原 一浩(自民党) 質問項目 ①人口減少に伴う市の施策 ②市民まちづくり行政③自動運転バス導入④市役所本庁舎へのコンビニ導入⑤栃木ゴー ルデンブレーブスを宇都宮へ⑥白沢工業団地周辺開発 質問 地域コミュニティの維持・活性化にどのように取り組むのか  地域コミュニティの中心的な存在である自治会では、担い手不足の解消などが喫緊の課題となっている。  地域コミュニティの維持・活性化を図っていくには、団体運営や活動内容を見直し、今の時代やニーズに即した活動に変えていくことや、地域を支える人材の確保が必要であると考える。  今回策定された「第3次宇都宮市市民協働推進計画(後期計画)」は、今後の地域コミュニティの維持・活性化につながるものと期待している。  自治会支援について、具体的にどのように取り組んでいくのか聞く。 答弁 自治会の在り方を共有し、必要な支援に取り組んでいく  「第3次宇都宮市市民協働推進計画」に基づき、市自治会連合会と連携し、これからの自治会活動の見直しなどをテーマとした基調講演や、自治会関係者や学生団体などを交えて意見交換を行う「自治会シンポジウム」を6年2月に開催し、自治会の在り方を共有する機会を創出する。さらに、自治会が抱える課題の解決に向けた活動につなげられるよう、「自治会活動・元気アップ研修会」の内容充実や、「魅力ある自治会づくり支援事業補助金」の活用により、研修会で得られた学びを実践につなげられるよう自治会の実情に応じて、必要な支援に取り組んでいく。 ここがききたい! 一般質問 一般質問の内容に関するお問い合わせ先 議会事務局政策調査課  028-632-2611 小平 美智雄(市民連合) 質問項目 ①LRT整備と公共交通の再編②次世代育成・少子化対策の強化③魅力ある中心市街地の形成④EV・FCVの普及・活用の促進⑤焼却ごみの削減⑥教育行政 ほか 質問 5年度予算のデジタルデバイド※2対策と今後の取り組みは  コロナ禍を契機に、急速なオンライン申請などのデジタル活用や、自治体DX※3が推進される中、デジタルデバイド対策が重要となるが、5年度当初予算における取り組みについて2点聞く。  ①高齢者や障がい者などを含むすべての市民がデジタルツールの活用に取り残されないための対策や、デジタル人材の育成は急務であると考えるが対策はどうか。  ②窓口サービスの利便性向上のため、オンラインを活用した行政手続きの簡素化や、キャッシュレスサービスの活用など、市民の利便性に資するデジタル技術の活用が必要と考えるがどうか。 答弁 宮デジサポーター養成など、さらなる対策の強化に取り組む  ①新たに高齢者等に機器の操作方法などを分かりやすく教えられるスキルを有する「宮デジサポーター」の養成や、広報紙で、デジタルの利用に関する記事を継続的に掲載するなど、さらなるデジタルデバイド対策の強化に取り組む。  ②「電子申請共通システム」などに、キャッシュレス決済などの新たな機能を拡充し、手続きがすべてスマートフォン等で完結できるサービスを提供していく。また、「書かない窓口システム」の導入や、「窓口待ち状況配信サービス」を拡大するほか、多言語翻訳や音声筆談などの機能を備えたタブレット端末を導入していく。 出井 昌子(緑) 質問項目 ①平和行政②LRT事業③文化行政④教育行政⑤「夢がかなう」奨学金⑥環境行政 質問 居住条件のない給付型奨学金の創設と国の制度の周知を  市では、教育費の援助として奨学金制度を設けているが、「返還免除型育英修学資金制度」については、市への貢献が目的であるため、5年間の居住条件がある。  ①夢や希望がかなうまちと掲げるなら、市の支援で夢をかなえた子ども達が全国や世界で活躍することが、市に貢献することと考えるため、居住条件のない給付型の奨学金を創設すべきと考えるが、市の考えを聞く。  ②国の給付型奨学金について、潜在的な利用希望者は実際の利用者数よりも、もっと多いと思われるため、市としてどのように周知し、利用を促進していくのか、聞く。 答弁 国の動向を注視するとともに支援制度の効果的な周知に努める  ①給付型奨学金は、基本的には国が中心となって実施されるものであると考えており、国が充実を図ろうとしている中、市独自に限られた予算の中で奨学金を給付することは、費用対効果などを見極める必要があるため、国の動向や利用の実態を注視していく。  ②奨学金の相談の際、市制度の説明や国制度の案内を行うほか、これらのリーフレットを窓口に配架している。引き続き、丁寧な説明や案内を行うとともに、今後は、支援制度の概要を一覧にして比較できるパンフレットを作成・配布するなど、機会を捉えたより効果的な周知に努めていく。 保坂 栄次(未 来) 質問項目 ①LRT整備事業②(仮称)大谷スマートインターチェンジ③教育行政 質問 駅西側へのLRT延伸整備事業について市の考えは  ①駅西側のLRTの延伸に係る軌道整備により、大通りが、現状の3車線から1車線になることで、 一般車や荷物搬入車、路線バスの運行などに影響が生じるほか、トランジットセンターの設置や、宮まつり・ジャパンカップサイクルロードレース開催などにおいても課題があると考えるが、どのように克服するのか。見通しがつかない延伸計画は、中止すべきと考えるが、市の考えは。  ②また、駅西側への延伸計画を進めるのであれば、住民投票を実施すべきと考えるが、市の考えは。 答弁 LRT導入後も円滑な交通の確保に向け、協議している  ①大通りにLRTを導入することによる交通への影響については、現在、LRT導入後においても、円滑な交通の確保ができるよう、道路管理者や交通管理者と協議を重ねている。  また、宮まつりやジャパンカップクリテリウムの開催については、国内や海外の開催実績を参考に、主催者と協議を行い、今後も開催していきたいと考えている。  ②LRT事業は、住民投票を行うことなく、議会と執行部の間で十分に議論をし、適宜、丁寧に市民への説明に取り組みながら進めていくことが適切であると考えている。 ※2 デジタルデバイド…情報格差。インターネットやパソコンなどの情報通信技術を利用できる者と利用できない者との間に生じる格差 ※3 自治体DX…デジタル・トランスフォーメーション。自治体が担う行政サービスについてデジタル技術やデータを活用して、市民の利便性の向上を図るとともに、デジタル技術やAIなどを活用することにより業務効率化を図り、さらなるサービス向上につなげること ここがききたい! 一般質問 金崎 芙美子(自民党) 質問項目 ①市長の政治姿勢②市の少子化の現状と対策③待機児童問題の解消から保育の質の向上に向けての転換④保育士の待遇改善⑤LRTとワンダーランド 質問 LRT路線におけるワンダーランドづくりについて聞く 「銀河鉄道の夜」※4のように、子ども達がLRTに乗って、面白くて感動的な体験のできるワンダーランドのような環境をつくってほしいとお願いしてきた。  5年度の予算大綱に、「LRT沿線におけるまちづくりの推進」として清原工業団地トランジットセンター周辺や飛山城跡周辺における取り組みのほか、東部総合公園の整備に関する予算が計上されており、ワンダーランドづくりを進めるためのものと期待している。  そこで、LRT沿線における親子が楽しめる夢のようなワンダーランドづくりについて、現在の取り組み状況を聞く。 答弁 魅力あふれるLRTと一体となった沿線づくりを進める  次代を担う子ども達が、LRTに乗って、楽しく、感動できる体験をすることは、夢や希望を持つ機会の創出につながる重要な取り組みと認識していることから、子ども達がわくわくするような沿線づくりに取り組んでいる。  特に東部総合公園では、スケートボードやBMXができる施設やカフェを一体的に整備し、子ども達が友達や保護者と一緒に遊び・楽しめる環境やスケートボードなどの最高峰の大会を開催し、憧れや夢を持てる環境の創出に取り組んでいく。  今後とも、ワンダーランドのような魅力あふれるLRTと一体となった沿線づくりを進めていく。 福田 智恵(市民連合) 質問項目 ①市長の政治姿勢(社会福祉審議会の在り方、ゼロ次予防と健康になるまちづくり) ②地域共生社会の実現に向けて③女性の活躍推進④教育行政 ほか 質問 地域包括支援センターの新たな業務と支援プランの作成方法は  5年度施政方針においては、住み慣れた地域で安心して暮らせるための相談体制の整備など、地域共生社会の実現に向けた取り組みを推進するとの説明があり、今後の展開に大いに期待している。  ①市内25か所の地域包括支援センターに共生型の窓口を設置する方針が打ち出されたところであり、断らない相談体制を構築し、個別の支援会議を進めることが求められるが、追加される業務内容と対応について聞く。  ②支援プランの作成は、専門的知見を持つ医師などとの連携が必要不可欠と考えるが、どの機関がどのようにマネジメントしていくのか聞く。 答弁 共生型の相談窓口設置や、保健福祉相談担当が的確な支援を提供する  ①地域包括支援センターの役割に「共生型の相談窓口」を加えるとともに、多機関協働事業への参画やアウトリーチなどによる※5継続的支援事業に新たに取り組み、委託料の増額や業務の明確化などにより、体制強化につなげていく。  ②複雑化・複合化した保健福祉の問題などに適切に対応するには、個別事案ごとに関係機関の役割を整理し、協働して支援を提供する必要があることから、これらを総合的にコーディネートする機能を市内5つの圏域の「保健福祉相談担当」が担い、迅速かつ的確な支援を提供することとした。 鎌倉 三郎(自民党) 質問項目 ①理想の市長像②都心部まちづくりビジョンの推進③子どもを守る社会の実現④移住・定住対策⑤認知症高齢者の支援策⑥消防・救急体制の強化⑦国体レガシーの継承 ほか 質問 理想の市長像に近づくための決意は  自分は、昭和50年に初当選してから48年が経過し、「政治家は、一本のロウソクたれ、自分自身を焼いてあたりを照らすロウソクたれ」という気概でやってきた。  今や市民のニーズも複雑・多様化しており、それぞれ価値観の相違する市民のすべてを充足させることは、不可能に近い。  しかし、為政者として市長は、限りある予算の中で、すべての市民が住んでよかった、これからも住み続けたいと願う願望を克服しなければならない。その結果として理想の市長像に近づくが、その決意の程と、その決意を裏付ける市長の座右の銘を聞く。 答弁 何事にも信念と勇気を持ち、困難に屈せず最後までやり遂げる  この素晴らしい市を築いてきた、先人の皆様の思いに応え、市民の誰もが幸せに暮らすことができるまちの実現に全力を尽くすことが、理想の市長像であると考える。  「義を見てせざるは勇無きなり」を座右の銘とし、何事にも信念と勇気を持ち、さまざまな困難にも決して屈することなく、最後までやり遂げるという決意を胸に、まちづくりに取り組んできた。  この決意は、今も決して揺らぐことなく、これからも市が「100年先も繁栄する都市」として、持続的に発展し続けることができるよう、全身全霊をかけて、まちづくりに取り組んでいく。 ※4 銀河鉄道の夜…宮沢賢治の童話作品 ※5 アウトリーチなどによる継続的支援…支援を求められないなど、適切なサービスに繋がっていない方に対し、支援導入の同意を得るための訪問等を継続的に実施するもの 特集 ~今期4年間の主な活動~ 今期4年間(元年5月〜5年4月)の宇都宮市議会の活動の一部を、宇都宮市議会基本条例(平成25年10月1日施行)を踏まえた3つの柱ごとにご紹介します。 政策立案・政策提言機能の強化 特別委員会による提言  特定の事案を調査するため、特別委員会を設置し、市に提言しました。 ・次世代技術を生かしたまちづくり調査特別委員会(元年7月~3年11月) ・誰もがいきいきと安心して暮らせるまちづくり調査特別委員会( 〃 )  市の喫緊の課題に対し、将来を見据え、多角的な視点から提言を行いました。 ・総合計画調査特別委員会(3年10月~4年6月)  第6次宇都宮市総合計画基本計画の改定に当たり、人口減少や脱炭素社会の構築など、社会潮流を的確に捉え、時代の変化に柔軟に対応することはもとより、市民の幅広い意見や要望を反映し、市民が望むまちを実現できる計画としていくことなどについて提言を行いました。 ・クリーンパーク茂原火災事故調査特別委員会(4年4月~9月)  事故の再発防止に向け、運営体制の見直し・強化や、出火の早期発見を図るための最新設備の導入などについて提言を行いました。 議員提案による「宇都宮市みんなでつなげる公共交通基本条例」の制定    公共交通は、市民の日常の移動やまちづくりに重要な役割を担っています。  そのため、市全体で公共交通の維持・充実や利用の促進に取り組み、宇都宮市を将来にわたって持続可能な都市としていけるよう、議員有志によりワーキンググループを立ち上げ、検討を重ね、5年3月議会に条例案を提案し可決されました。 (5年4月1日施行) 意見書の提出、決議(意見書23件、決議8件)  市民生活に関わる重要なことなどについて、議会の意思を明らかにし、国などへの意見書の提出や決議を行いました。 ◎新型コロナウイルス感染症に関するもの ・新型コロナウイルス感染症の影響に伴う地方財政の急激な 悪化に対し地方税財源の確保を求める意見書 ・新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急意見書 ◎妊娠・出産に関するもの ・不妊治療への保険適用の拡大を求める意見書 ・国による「妊産婦医療費助成制度」創設を求める意見書 ◎子育て・教育に関するもの ・子どもにとっての最善の教育を求める意見書 ・就学前の子どもに対する教育と保育の一元化に関する意見書 ・ヤングケアラーの支援に関する意見書 ◎自然災害や国際情勢に関するもの ・令和元年台風第19号に係る災害復旧と防災減災に関する意見書 ・ロシアによるウクライナ侵攻に抗議する決議 など 議会・議員活動の活性化 議会制度検討会議(元年7月~5年1月)  社会の変化に対応した、議会制度のあるべき姿などを調査検討するため設置され、「市議会災害等対策方針の策定」や「政務活動費に関する情報の積極的な公開」など、34件に及ぶ項目について検討を行い、8回にわたって答申しました。 ▲会議の様子 議会ICT化の推進  元年5月に「議会ICT検討委員会」を設置し、前期に導入したタブレット端末の利活用について検討を進めました。議会ICT化の更なる推進のため、2年3月に「議会ICT推進プロジェクトチーム」を新たに設置し、会議における電子機器の使用制限の解除、オンライン委員会の開催に係る要綱などの整備、会議資料のペーパーレス化などについて具体的に検討し、取り組むこととしました。 ▲本会議でペーパーレス会議を試行した様子 開かれた議会の取り組み 議会広報番組の放送開始(2年6月~)  議会や議員の活動をより広く、わかりやすく周知し、議会をもっと身近に感じていただけるよう、栃木県出身タレントの井上咲楽さんを起用し、「なるほど!うつのみや市議会」を放送しました。 ・フェイスブックによる情報発信の開始(2年11月~) ・議場ジャズコンサートの開催(元年6月定例会、2年12月定例会、4年12月定例会) ※3年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により中止 ・小学生から高校生を対象とした議会体験の実施 (元年度:12校、4年度:4校) ※2年度及び3年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により中止 ・市民意見への対応 (回答件数 元年度:6件、2年度:16件、3年度:9件、4年度:14件) ▲議会体験の様子 常任委員会の主な審査 総務常任委員会 〇宇都宮市みんなでつなげる公共交通基本条例の制定 議員案の概要 市全体で公共交通の重要性を共有し、公共交通の維持及び充実並びに利用の促進を図ることにより、誰もが自由に移動できるまちを実現していくため、条例を制定するもの。 質 疑 条例名にみんなでつなげるという文言を入れた意図は何か。 説 明 つなげるの文言には、複数の公共交通をシームレスにつなげるという意味や、公共交通自体を持続可能なものとし、未来につなげるという意味、また、人と人、人と場所をつなげるなどの意味があり、あらゆる観点で様々なものをみんなでつなげていきたいという思いが込められている。 委員会の結論 起立採決の結果、原案どおり可決。 〇5年度一般会計予算 議案の概要 情報化推進費で、DX推進支援業務委託に要する経費などを計上するもの。 意 見 デジタル化を推進しようとしているが、マイナンバーカードの申請状況を見ても、デジタル化を不安に思う市民もいると考えられ、そのような市民をフォローすることが重要であることなどから、この議案には反対である。 委員会の結論 起立採決の結果、原案どおり可決。 厚生常任委員会 〇5年度一般会計予算 議案の概要 民生費で、児童相談システムの更新やヤングケアラー対策に関する経費などを計上するもの。  衛生費で、感染症対策の強化に向けた夜間休日救急診療所の改修に要する経費などを計上するもの。 質 疑 ヤングケアラー対策は、実際にどのような事業を行うのか。 説 明 4年度に県で実施した実態調査の結果、市で把握できていないヤングケアラーがいることを認識した。ヤングケアラー対策については、なるべく早い段階で該当者を把握することが重要であることから、学校や医療、児童福祉の関係者に対し、研修会を開催し、ヤングケアラーについての周知に努めていくとともに、教育センターで行っている教職員の研修の際に、市内の具体的な事例などを交えながら、ヤングケアラーを把握した場合の対応方法などを映像などで周知啓発していく。また、子ども家庭支援室にヤングケアラーコーディネーターを配置し、関係機関との連携強化を図ることで適切な支援をしていく。 質 疑 夜間休日救急診療所の感染症対策改修工事により、診療所がどのように変わるのか。 説 明 感染が疑われる患者専用の出入り口から専用の診察室に出入りすることができるようになり、動線を完全に分けることで、一般患者との接触を防ぎ、屋内での診療が可能となる。今後も、 医療保健事業団などの意見を伺い、感染症対策の機能の向上に取り組む。 委員会の結論 起立採決の結果、原案どおり可決。 〇帯状疱疹ワクチン接種の経費助成を求める陳情 陳情の趣旨 コロナ禍のストレスにより、免疫力が低下し、帯状疱疹ウイルスにかかるリスクが一層増している中で、ワクチンに対する公費助成を実施する自治体が急速に広がっている。ついては、帯状疱疹ワクチン接種経費を助成するよう陳情する。 意 見 本来であれば国において定期接種を行うべきであるが、国での議論が途上であり、まずは、市において、帯状疱疹発症予防ワクチン接種費用の助成などの公費負担を検討すべきとの考えから、この陳情は採択したい。 委員会の結論 全会一致で採択。 環境経済常任委員会 〇5年度一般会計予算 議案の概要 環境配慮行動推進費で、もったいない運動市民会議への交付金などを計上するもの。 質 疑 環境配慮行動の促進に向けたポイント付与制度モデル事業の概要はどういったものか。 説 明 国が推奨するエコ・アクション・ポイントという制度があり、節電や公共交通の利用など、環境に配慮した行動に対してポイントを付与するもので、付与する内容は、各自治体が独自に決めることができるものである。  また、ポイントと交換する商品については、既に登録のある事業者の商品が用意されているほか、市独自の商品については、今後考えていきたい。 要 望 制度設計においては、交通系ICカード「totra」へのポイント付与など、市の独自性を入れてほしい。 委員会の結論 全会一致で原案どおり可決。 〇宇都宮市大谷観光周遊拠点施設条例の制定 議案の概要 観光拠点である大谷地域において、文化財の活用を通じた多様な交流の拠点を提供し、 もって市の観光及び文化の振興並びに地域の活性化に資するため、大谷観光周遊拠点施設を設置するもの。 委員会の結論 全会一致で原案どおり可決。 〇財産の無償貸与 議案の概要 瑞穂野工業団地協同組合に対し、市が保有する集会所等の施設設備及びその敷地を無償貸付するもの。 委員会の結論 全会一致で原案どおり可決。 常任委員会の主な審査 建設常任委員会 〇5年度一般会計予算 議案の概要 土木費で、LRT整備に関する経費や、市営住宅の指定管理に関する経費などを計上するもの。 質 疑 市営住宅の管理については、数年前から民間企業を指定しているが、メリットも含め、どのように運営しているのか。 説 明 単身高齢者世帯などに対する見守りサービス、困りごとに関する電話相談などのほか、修繕などにも毎日カスタマーセンターで対応するなど、民間のノウハウを生かしたサービスを展開しており、市民サービスの向上や、安心して住み続けられる環境整備ができていると評価している。 意 見 LRT及び大谷スマートIC関係の予算が含まれており、これらは、市民不在で進んでいると考えることから、この議案には反対である。 委員会の結論 起立採決の結果、原案どおり可決。 〇宇都宮市の令和5年度予算案に計上の「道路交通・公共交通に係るLRTの『西部への延伸』」に関する調査費の否決を求める陳情 陳情の趣旨 LRTによる東西基幹公共交通の基軸づくり構想の西部への延伸は、宇都宮市にふさわしくなく、必要ない。  ついては、3月議会で審議される5年度予算案に計上されている西部への延伸に関する調査費を否決するよう陳情する。 意 見 JR宇都宮駅西口の大通りにLRTを通す構想自体に無理があり、事業認可に向けた調査の予算を確保することは、市民の合意を得てからだと考えることから、この陳情は採択したい。 意 見 市の発展のためには、基幹公共交通の整備と同時にバスネットワークや地域内交通網を整備していく必要があり、JR宇都宮駅西側においても、LRT導入に係る調査を行い、総合的に公共交通と連携ができるまちづくりを進める必要があることから、この陳情は不採択としたい。 委員会の結論 起立採決の結果、不採択。 文教国体常任委員会 〇5年度一般会計予算 議案の概要 教育費で、小・中学校の校舎などの改修や設備更新に要する経費などを計上するもの。 質 疑 小学校整備費及び中学校整備費におけるトイレ洋式化について、5年度の洋式化率の進捗はどの程度になるのか。 説 明 5年度は、校舎については小学校14校、体育館については小学校9校、中学校2校で取り組む予定であり、5年度中に全て完成すると、洋式化率は71.7%に達する予定である。 委員会の結論 起立採決の結果、原案どおり可決。 令和5年度一般会計予算の概要 一般会計の5年度当初予算の規模は、前年度当初予算に対し、 56億円(2.5%)減の2,189億円となります。 歳入2189億円 自主財源 59.8% 1310億2900万円 依存財源 40.2% 879億5099万円 市税 42.9% 939億1100万円 使用料・手数料 1.4% 29億8933万円 分担金・負担金 0.8% 17億4664万円 繰入金 3.3% 72億3253万円 諸収入その他自主財源 11.5% 251億4949万円 国・県支出金 25.6% 561億1789万円 地方交付税 0.6% 14億円 地方消費税交付金 6.7% 147億円 法人事業税交付金 0.7% 14億4500万円 市債 5.0% 108億8210万円 地方特例交付金その他依存財源 1.5% 34億600万円 歳出 2189億円 総務費 8.2% 178億5345万円 民生費 39.9% 873億3706万円 衛生費 8.0% 175億8021万円 労働費 0.0% 6708万円 農林水産業費 1.2% 26億9309万円 商工費 10.8% 237億3532万円 土木費 12.7% 278億948万円 消防費 2.7% 58億1442万円 教育費 10.3% 224億9770万円 公債費 5.7% 124億5064万円 労働費・予備費など 0.1% 2億円 議会費 0.4% 9億4148万円 令和5年度予算の主な事業 ・地域包括支援センターなどに市民の困りごとを丸ごと受け止める「共生型の相談窓口」の設置 ・学校や医療・福祉、地域などとの連携強化を図ることを目的とした、ヤングケアラーコーディネータ-の配置 ・子どもの意見表明の機会を提供する「イノベーションmiyaユース会議事業」の実施 ・市内企業が実施する新卒採用者などへの奨学金返還支援への助成 議会のニュース 討論 ◆宇都宮市みんなでつなげる公共交通基本条例の制定 反対 緑  市民合意を得ていないLRTを核としたNCC形成推進ありきの条例であることから、原案に反対する。 賛成 自民党 市を持続的に発展できる魅力ある都市とするためには、NCCの実現が不可欠であり、その形成を支える公共交通を将来にわたり持続可能なものとしていくためには、階層性のある公共交通ネットワークの構築や市民による積極的な利用を図ることなどにより、地域全体で公共交通を支えていく必要がある。  市、議会、市民、事業者、公共交通事業者の皆が公共交通の重要性を認識・共有し、一体となって取り組むことが、持続可能な都市、「夢や希望がかなうまち宇都宮」の実現に寄与するものであることから、原案に賛成する。 賛成 市民連合 本条例は、先駆性、先進性の観点からも、SDGsやカーボンニュートラルなど時代の要請にもしっかり応えられる内容となっていることや、基本理念と基本施策に「環境への負荷の低減」が明記され、市の進める環境未来都市、交通未来都市の形成に大きく寄与できる内容であることなどから、原案に賛成する。 ◆5年度一般会計予算 反対 共産党 保健所の体制強化に関する取り組みがないこと、LRTの西側延伸に関わる地質調査や、大谷スマートICの整備を含む道路新設改良費が計上されていることなどから、原案に反対する。 反対 緑 LRT事業費、大谷スマートICの用地取得費を含む道路新設改良費が計上されていることから、原案に反対する。 賛成 自民党 第6次総合計画改定基本計画のスタートの年として、喫緊の課題である少子化対策をはじめとする人口減少対策に優先的に取り組むほか、NCCをまちづくりの基盤に、持続的に発展を続けられるまちづくりに取り組んでいくことにより、スーパースマートシティ実現の加速化を目指す強い決意が感じられ、財政の健全性にも配慮しながら市債と基金を活用したことを高く評価することなどから、原案に賛成する。 ◆宇都宮市の令和5年度予算案に計上の「道路交通・公共交通に係るLRTの『西部への延伸』」に関する調査費の否決を求める陳情(陳情第113号)ほか1件 不採択に反対 共産党 LRTの西側延伸については、交通状況の変化の見通し、需要予測が明らかにされていないことや、市民の意見を述べる権利を保障するため、住民投票の後押しをすべきと考えることから、陳情の不採択に反対する。 不採択に反対 未来 LRTの西側延伸は、実現可能性がないものと考えており、莫大な税金を投入し、街の衰退につながる延伸計画に踏み込む委託調査費予算に反対する陳情に賛同することから、不採択に反対する。 ◆5年度国民健康保険特別会計予算、ほか2件 反対 共産党 子育て世帯や高齢者の負担が増えることなどから、原案に反対する。 今回の表紙 ~作品テーマ 「新しい宇都宮の顔」~  市議会では、若い世代の議会への関心を高めるため、本市議会初の取り組みとして、市内の学生に議会広報紙の表紙作品の制作を依頼しました。  制作者の渡邊雛子さん(宇都宮メディア・アーツ専門学校1年)から議長に作品を提出いただき、感謝の意を表するセレモニーを実施しました。 ▲セレモニーの様子 井上咲楽の「サクサク!うつのみや市議会」 次回放送より10分番組にパワーアップ! 咲楽ちゃん(イノサク)がまちへ飛び出して宇都宮市内を探索(さく)します! 放送日 6月2日(金) 午後9時50分〜 とちぎテレビで放送! 番組の詳しい情報はこちら あなたと市議会192号の内容に関するお問い合わせ  028-632-2611 議会事務局政策調査課 ◎「あなたと市議会」192号の印刷費1,539,615円(消費税含む)   ◎次回の発行は、7月下旬の予定です。