ヴァルズ・バー　大塚　一人（おおつか　かずひと）さん

宇都宮市（うつのみやし）には、スポーツや芸術（げいじゅつ）をはじめ様々（さまざま）な分野（ぶんや）で、日本一（にほんいち）になったり日本（にほん）を代表（だいひょう）する活躍（かつやく）をしている人（ひと）がたくさんいます。そんな、輝（かがや）いている「宮（みや）っこ」を紹介（しょうかい）します。

お客様（きゃくさま）との出会（であ）いもカクテルとの出会（であ）いも一期一会（いちごいちえ）

　　4月（がつ）に東京（とうきょう）で開（ひら）かれた「パドロン・カクテルコンペティション＆（アンド）シガーナイト」で、初代王座（しょだいおうざ）に輝（かがや）いた大塚（おおつか）さん。「応援（おうえん）する皆（みな）さんが喜（よろこ）んでくれたことが何（なに）よりもうれしかった」と振（ふ）り返（かえ）ります。

　昨年（さくねん）まで宇都宮（うつのみや）カクテル倶楽部（くらぶ）の代表幹事（だいひょうかんじ）を務（つと）めるなど、すでに経験豊富（けいけんほうふ）な大塚（おおつか）さん。キャリアを積（つ）み、30代以上（だいいじょう）になる頃（ころ）にはコンテストに出場（しゅつじょう）しなくなる人（ひと）が多（おお）い中（なか）、25年（ねん）ぶり51歳（さい）での異例（いれい）の挑戦（ちょうせん）。「負（ま）けたらどうする」という周囲（しゅうい）の声（こえ）を振（ふ）り切（き）って出場（しゅつじょう）を決意（けつい）したのは、「カクテルの街（まち） 宇都宮（うつのみや）」の第一人者（だいいちにんしゃ）だからこそ感（かん）じる危機感（ききかん）でした。「最近（さいきん）は銀座（ぎんざ）にやられっぱなし。若手（わかて）の奮起（ふんき）を促（うなが）すには、言葉（ことば）よりも、まず自分（じぶん）たちの世代（せだい）が行動（こうどう）すること」ときっかけを話（はな）します。

　「お客様（きゃくさま）との出会（であ）いも、カクテルとの出会（であ）いも一期一会（いちごいちえ）」と言（い）う大塚（おおつか）さんの店（みせ）には、決（き）まったカクテルメニューはありません。お客（きゃく）さんとコミュニケーションを取（と）りながら、常（つね）に新（あら）たなものを提供（ていきょう）していると言（い）います。「無数（むすう）の組（く）み合（あ）わせから新（あたら）しいものを作（つく）る。数ある物作りの仕事のうち、こういう仕事は希少です」と胸を張ります。

　「いくつになっても挑戦。非日常の緊張感は刺激にもなりますし、若い世代も臆せずチャレンジしてほしい」と大塚さん。カクテルの街の先頭に立ち、今日もシェーカーを振っています。