COPD(慢性閉塞性肺疾患)

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ページID1004471  更新日 令和6年3月8日

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COPD(慢性閉塞性肺疾患)をご存知ですか

知って防ごうCOPD

 COPD(シー・オー・ピー・ディー)は日本語では「慢性閉塞性肺疾患」といい、Chronic(クローニック、慢性)Obstructive(オブストラクティブ、閉塞性)Pulmonary(パルモナリー、肺)Disease(ディズィーズ、疾患)の頭文字をとったものです。たばこの煙などを吸い込むことで、空気の通り道である気道(気管支)や酸素の交換を行う肺(肺胞)などに障害が生じる病気です。
 COPDは長期間にわたる喫煙習慣が主な原因であることから「肺の生活習慣病」といわれています。また、COPDを発症すると肺だけではなく、全身の臓器にも影響を与え、糖尿病や動脈硬化、骨粗しょう症、消化性潰瘍などにかかりやすくなります。
 この病気は、せきやたん、息切れなどのありふれた症状で始まり、異常を感じたときには病気がかなり進行していることが少なくありません。
 まずは、病気を理解し、不安を感じる方や可能性がある方は、早めに医療機関を受診し、専門の医師に相談しましょう。

こんな症状はありませんか

せき・頭痛

 特にたばこを吸っている人、過去に吸っていた人、また、喫煙者の周囲にいる人(受動喫煙者)は要注意です。
風邪でもないのにせきやたんが続く
たんがねばついたり、うみが混じったように見える
呼吸をするときにゼイゼイしたり、ヒューヒューいう
朝方に頭痛がする
坂道で息切れを感じる
歳のわりに疲れやすい

もし、御自身や身近な人が、上記のような症状がある時は、この病気を疑って、医師に御相談ください。COPDは早期に診断され適切な治療を受ければ、症状を和らげたり、進行を遅らせることができます。

日本の状況

 COPDは、日本人男性の死亡原因の第7位です(2011年厚生労働省人口動態統計)。患者数は年々増加しており、推定患者数は530万人以上と言われています。しかし、実際に治療を受けているのはわずか22万人です(2011年厚生労働省患者調査)。日本ではまだこの病気に関する認知度が低く、多くの患者が未診断・未治療の状態にあると考えられています。高齢者の増加に伴い、今後、患者数はさらに増えると予想されています。
 

日本におけるCOPD死亡者数の年次推移(出典:厚生労働省人口動態統計)

COPDが進行するとどうなるの?

 COPDが進行すると少し身体を動かすだけでも十分な酸素が取り入れられない状態(低酸素血症)が起きるようになります。下記のような状態になる前に、早期発見、早期治療することが重要です。
 せきやたんがひどくなり、慢性化する
 風邪を引きやすくなり、症状が長引く
 体重減少や食欲不振があらわれる
 平地でも息切れをする
 食事や着替えなどの日常動作が困難になる
 外出が困難になる
 一日中酸素吸入が必要になる

早期診断にはスパイロ検査が有効です

肺機能検査

 早期診断のためには、肺機能を調べるスパイロ検査が有効です。スパイロメーターのある医療機関で受けることができます。検査により、病気の重症度を分類します。
 自覚症状も重要な判断材料になるので、医療機関を受診する際は、自覚症状をきちんと伝えることが大切です。

 注意 必要に応じて、胸部のエックス検査やCT検査(コンピューター断層撮影)などを行う場合があります。

リスクを下げる方法は禁煙です

 少しでもCOPDのリスクを下げる、また、進行を遅らせるためには「たばこをやめること」が有効です。
 現在は、内服薬やニコチンガム、ニコチンパッチなどの禁煙補助剤を使用して禁煙する方法があります。禁煙外来などを上手に活用して、禁煙にチャレンジしてみませんか。

このページに関するお問い合わせ

宇都宮市保健所 健康増進課 健康づくりグループ
電話番号:028-626-1126 ファクス:028-627-9244
住所:〒321-0974 宇都宮市竹林町972
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