中心市街地の現状
(1) 経済活動・産業動向 -郊外部と競合する商業等-
- 1997年の商業統計によれば、中心市街地における小売業の売場面積は約17.4万平方メートル(市全体の29%)、商店数は1,125店(市全体の24%)、販売額は1,692億円(市全体の24%)という結果になっています。このことから中心市街地での小売業のシェアは依然高いものの急速に低下しており、郊外部への小売機能の流出が続いていることがわかります。
- 一方、郊外部では活発に大型小売店舗の立地が進み購買力を吸収しており、このことが中心市街地空洞化の大きな要因となっています。
市全体、中心市街地の小売業の売場面積・商店数・従業員数・販売額の年度比較
年 | 1985(昭和60年) | 1997(平成9年) |
---|---|---|
売場面積(平方メートル) 市全体 |
399,617 (100.0%) |
602,717 (100.0%) |
売場面積(平方メートル) 中心市街地 |
174,778 (43.7%) |
174,400 (28.9%) |
商店数(数) 市全体 |
5,318 (100.0%) |
4,754 (100.0%) |
商店数(数) 中心市街地 |
1,379 (25.9%) |
1,125 (23.7%) |
従業員数(人) 市全体 |
24,184 (100.0%) |
30,035 (100.0%) |
従業員数(人) 中心市街地 |
6,930 (28.7%) |
7,601 (25.3%) |
年間商品販売額(百万円) 市全体 |
443,649 (100.0%) |
714,218 (100.0%) |
年間商品販売額(百万円) 中心市街地 |
126,924 (28.6%) |
169,230 (23.7%) |
(2) 人口・世帯動向 -人口の空洞化と高齢化-
- 中心市街地の居住人口は、中長期的に減少傾向を示しており、1997年には約17,500人(1985年約23,100人)宇都宮の人口が増加している中で、中心市街地から郊外部への人口流出が続いています。
- また、中心市街地の高齢化率は市全体の平均と比較して高く、高齢化が顕著に進んでいる地区も存在しており、ファミリー層が郊外部へと転居を進める中で、高齢者が残されています。
- 世帯についても、世帯人員が低下し、単身高齢者が増加するなど構造変化が進行しています。
(3) 歩行者通行量の動向 -減少する人通り-
- 中心市街地における歩行者通行量は、すう勢的に休日、平日ともに減少傾向を示しています。
1985年(昭和60年)を100とした歩行者通行量の増減率
年 | 人数(日曜日) | 増減率(日曜日) | 人数(平日) | 増減率(平日) |
---|---|---|---|---|
1985年(昭和60年) | 316,879 | 100.0% | 231,921 | 100.0% |
1999年(平成11年) | 165,071 | 52.1% | 159,211 | 68.6% |
(4) 都市基盤 -交通対策とアメニティの確保-
- 車でアクセスしづらいことが、郊外部との競争で弱点となっています。街区内の細街路は駐車場への誘導が困難であり、来街者用の一時預かり駐車場が幹線道路沿道に集中することにより、交通混雑や駐車需要とのミスマッチがおきています。
- 大通りなど一部の道路への自動車交通の集中が続いており、朝夕ラッシュ時における交通混雑が発生しています。
- 広幅員歩道や街路樹の設置が一部の幹線に限られているため、歩行者にとって快適な空間となっていない街区が多い。
- 公園については、中心市街地には八幡山公園(21.3ha)、御本丸公園(3.3ha)があり、良好な緑地空間となっていますが、その一方でポケットパーク等市街地内部の公園は一部に限られています。
- 中心市街地の市街地整備については、二荒山周辺やJR宇都宮駅周辺などにおいて、市街地再開発事業などの市街地整備事業が計画されています。
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