（4）ジャガイモって意外に注意が必要？

ジャガイモって意外に注意が必要？

概要

ジャガイモって、普段からよく使う食材なのに、ときどきジャガイモが原因で食中毒が起きたというニュースを聞きます。どうして？どんなことに注意したらいいの？

分析結果

グラフ1の高速液体クロマトグラフ分析機での検査の結果、6.133分後と7.340分後に山なりの波形が確認されたことから、天然毒素ソラニンとチャコニンを確認しました。

また、高速液体クロマトグラフ質量分析計で検査した結果、グラフ2において、9.77分後に高い山が確認されたことからソラニンが、グラフ3において9.90分後に同様の山が確認されたことから、チャコニンが検出されました。

ジャガイモは、光が当たるところに置くと、芽が生えたり、緑色に変色しやすくなることが知られていますので、暗くて涼しい場所に保管しましょう。

ソラニンやチャコニンを多く含んだジャガイモを食べると、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、めまいなどの食中毒症状が出ることがあります。これらの成分は、170℃以上の高温で分解し、減少しますが、煮たりゆでたりする通常の調理温度では分解しませんので、あらかじめ取り除くことが重要です。

ジャガイモを使うときは、芽や緑色の部分がないかよく見て、あった場合は芽の周辺を大きめにくり抜いたり、厚めに皮をむいて確実に取り除きましょう。未熟なまま収穫された小さなジャガイモは、全体にソラニンやチャコニンを多く含んでいることがあるので注意しましょう。