気候変動の影響への適応

気候変動による影響と対応の必要性

近年、地球温暖化の進行が原因といわれる気候変動による影響が各地で深刻化しています。

宇都宮市においても、近年、台風の大型化や局所的な大雨が生じており、令和元年度に発生した台風19号では、住宅の損壊、土砂災害、農林業被害等が生じました。

こうした気候変動による影響は、今後もさまざまな分野で顕在化すると考えられ、真夏日や熱帯夜の増加による熱中症リスクへの対応、農業における高温対策技術等の普及、大雨に伴う水害への対策など、分野横断的な対策の実施が求められています。

緩和策と適応策

緩和と適応とは

地球温暖化による気候変動への対策には、地球温暖化の直接の原因とされる温室効果ガスの排出を抑制する「緩和策」と、気候変動の影響に対して、自然や社会のあり方を調整する「適応策」があります。

これまで広く知られてきた「緩和策」の実現に加え、すでに起こりつつある気候変動の影響にあらかじめ備え具体的に対処していくための「適応策」も重要です。

緩和とは

人間社会や自然の生態系が危機に陥らないためには、実効性の高い温室効果ガス排出削減の取り組みを行っていく必要があります。
温室効果ガスの排出抑制に向けた努力が緩和策です。

適応とは

緩和策を実施しても温暖化の影響が避けられない場合、その影響に対して自然や人間社会のあり方を調整していくことが、適応策です。

適応策の例

気象災害から暮らしを守るための適応

大雨による河川や下水道の氾濫、それにより生じる浸水被害を防ぐためのインフラ整備や、いざという時に安全に避難するための警戒避難体制の強化をすることも、被害を減らすための「適応」です。

私たち一人ひとりが天気予報や防災アプリ、ハザードマップや避難経路を確認し、気象災害に備え身を守る準備をすることも重要な「適応」のひとつです。

健康を守るための適応

気温の上昇により、熱中症のリスクが高まっています。

帽子や日傘で日射しを遮ったり、こまめに水分補給・塩分補給をすること、エアコンを上手に利用するなど、一人ひとりが自身の健康を守るために行動することも立派な「適応」です。

食を守るための適応

気温の上昇や強い日射、降水量の変化等により、お米や野菜、果物などの農作物に品質低下という影響が出ています。

お米であれば高温に強い品種への変更や作付け時期の調整、野菜や果物であれば日よけで強い日射しから守ることなどが、影響への対策、「適応」といえます。

宇都宮市における適応策

気候変動適応法（平成30年法律第50号）の施行に伴い、「宇都宮市地球温暖化対策実行計画（区域施策編）後期計画」を同法第12条に基づく「地域気候変動適応計画」として位置付け、気候変動への適応策の推進をしています。

なお、気候変動への適応を推進するにあたり、宇都宮市においては、市民の生命及び財産に多大な影響を及ぼす「水害」、「暑熱（熱中症）」、「農業」の3分野を重点的に推進していきます。

• 宇都宮市地球温暖化対策実行計画（区域施策編）

気候変動の影響への適応についてより多くの市民のみなさんに知って、備えていただけるよう、普及啓発のためのリーフレットを作成しました。
ぜひご活用ください。

• 未来のために今はじめよう！気候変動の影響への「適応」（リーフレット） （PDF 851.8KB）

関連リンク

宇都宮市の災害対策や熱中症予防に関することや、気候変動の影響への適応について、さらに詳しいことが知りたくなった方は、以下のページもご覧ください。

• 防災・（災害）
• 熱中症予防
• 気候変動適応情報プラットフォーム（A-PLAT）（外部リンク）