平成27年度 視察概要

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ページID1029868  更新日 令和6年3月8日

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平成27年度 視察概要

視察の様子(厚生)
視察の様子(福岡市)

1 視察日  平成27年10月21日、22日、23日
2 視察先  福岡県福岡市 若者の自立支援について~ひきこもり成年地域支援センターの事例~
        長崎県長崎市 地域包括ケアについて~包括ケア「まちんなかラウンジ」の運営・概要~
        熊本県熊本市 生活困窮者自立支援の取り組みについて
3 参加者  渡辺通子、駒場昭夫、中塚英範、久保井永三、山崎昌子、
                 金崎芙美子、綱河秀二、南木清一、熊本和夫

厚生常任委員会委員長 渡辺 通子

 本委員会においては、「生活困窮者及び若者の自立支援に向けた取り組み」、「地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組み」について、先進的な所見を得ることを目的とし、行政視察を行ったところである。

1 若者の自立支援について~ひきこもり成年地域支援センターの事例~ (福岡県福岡市)
 福岡市では、成人期のひきこもり対策機関として、「福岡市ひきこもり成年地域支援センター(愛称:よかよかルーム)」を平成22年10月に設置し、ひきこもりの当事者やその家族等からの相談の受け付け、支援に取り組んでいるほか、関係機関と連携し、ひきこもり対策に関する必要な情報を広く提供する等の対応に取り組んでいる。
 心理士や社会福祉士などの専門スタッフによる相談・支援体制のもと、自立に向けてのグループ支援や居場所の提供、訪問相談等に積極的に取り組んでいる結果、多くの就労転帰者を生み出す成果が表れるなど、ひきこもり支援のモデル的取り組みとして国からも評価を受けており、非常に参考になるものであった。また一方で、ひきこもりに至る経緯や背景等は一人一人様々であり、相談者への丁寧なケアのもと社会転帰への支援を行うことが最も重要なことであることから、息の長い取り組みで臨むことが必要であることを改めて実感した。

2 地域包括ケアについて~包括ケア「まちんなかラウンジ」の運営・概要~(長崎県長崎市)
 長崎市では、平成20~22年度までの3か年、長崎市医師会が国のがん対策のモデル事業として「長崎がん相談センター」を設置し、市民等からの緩和ケアに関する相談や在宅医療に向けた支援等の活動を行っていた。これを契機として、当該モデル事業の終了後、長崎市が事業を継承し、医療・介護・福祉全般に関するワンストップ機能を備えた相談・支援、在宅医療などに関する普及啓発事業等を行っている。
 団塊の世代が75歳以上となる2025年を視野に、各自治体とも地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みを検討している中、「まちんなかラウンジ」の取り組みは相談者数が開設以来、増加を続けるなど地域住民への認知・浸透が進んでいるほか、病院間でのカルテの共有化やDr.ネット等、医療と介護の連携が先進的かつ効果的に進んでいる。在宅医療の後押しに成果を挙げている長崎市の取り組みは今後の本市地域包括ケアシステムを検討する上で非常に参考になるものであった。

3 生活困窮者自立支援の取り組みについて(熊本県熊本市)
 熊本市は、平成25~26年度の2か年、生活困窮者自立支援に関する国のモデル事業を実施し、法が本格施行となる平成27年4月からモデル事業を通して得られた取り組み実績、経験を踏まえた自立・就労支援等の取り組みを本格的に開始したところである。
 生活困窮には様々な問題が複雑に絡み合うケースが多いことから、分散していた相談窓口を集約してワンストップ化対応したほか、自立相談支援・勤労準備支援・学習支援など豊富な支援メニューに取り組んでいるが、特に目を引いたのは、巡回指導員による路上生活者への継続的な健康相談や生活指導、また就労活動に係る衣服貸与などのきめ細かな支援等、早期発見・早期対応に向けた積極的な相談・支援の姿勢である。自立に向けた総合的な対応には必須事業だけでなく任意事業にも多く取り組むことの必要性を改めて実感した一方、待ちの姿勢ではなく積極的に働きかける姿勢は本市での生活困窮者の自立支援を考える上で非常に参考になった。

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