平成30年度 視察概要

Xでポスト
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページID1029915  更新日 令和6年3月8日

印刷 大きな文字で印刷

平成30年度 視察概要

視察の様子(文教)
視察の様子(豊田市)

1 視察日  平成30年7月9日、10日、11日
2 視察先  石川県金沢市 放課後児童クラブについて
        愛知県豊田市 放課後児童クラブについて
        千葉県船橋市 放課後ルームについて
3 参加者  工藤稔行、金子武蔵、中塚英範、馬上剛、半貫光芳、
        綱河秀二、細谷美夫、渡辺道仁、金子和義

文教消防水道常任委員会委員長 工藤 稔行

 本委員会においては、「放課後児童クラブについて」「放課後児童クラブについて」「放課後ルームについて」について、先進都市の事例を学び、本市の参考とするため、行政視察を行った。

1 放課後児童クラブについて(石川県金沢市)
 金沢市では、古くから相互扶助の精神による自治活動が盛んであり、留守家庭児童対策についても、昭和24年から婦人会や地域団体の協力のもと、小学校の空き教室を開放する形で開始され、その後、民間委託事業として児童育成クラブの設置を行うなど、国の指針に先駆けた取り組みを進めてきた。
 地域の独自性を尊重し、運営費の一部を地域住民みずから負担する運営は「金沢方式」と呼ばれ、建物の維持管理や運営を地域に委ねる「地域主導」、児童クラブの運営委員長等が無報酬である「ボランティア」、施設整備費の一部を地域住民が負担する「地元負担」という3つの特徴を有していた。
 実施形態は、市社会福祉協議会と社会福祉法人に、開設場所の確保と運営を委ねる「民設民営」に当たるが、開設場所には児童館や小学校の余裕教室など公的施設も多く、公設で地域に運営を委ねる本市の運営に似た部分も見受けられた。
 金沢市独自の「民設民営」の形態においても、指導員の人材確保や、保護者負担のクラブ間の格差など、本市同様の課題は生じているものの、地域の独自性を尊重し、地域で子どもを育てるという文化を尊重し守り続ける金沢市の姿勢は、大いに参考になるものであった。

2 放課後児童クラブについて(愛知県豊田市)
 豊田市では、従来、「公設公営」の運営方式をとっていたが、支援員の人材確保や活動プログラムの充実などを目途に、平成27年度から、順次、児童クラブの委託を進めている。
 委託先は、家庭教師業務を行う株式会社や学校法人、障がい児の対応にもノウハウを持つ社会福祉法人など多岐に渡り、それぞれが有する独自のネットワークやノウハウにより、円滑な人材確保や活動プログラムの充実、事務の効率化などの成果をあげていた。
 運営に当たっては、市は参加者の登録や負担金徴収、施設整備、学校との調整、事業者はクラブの運営など、それぞれの役割分担を明確にしており、事業者の選定においては、地域団体からクラブを運営する意向がある場合は、優先的に委託することとしていた。
 また、「公設民営」方式の導入に当たっては、市側でも支援員の処遇などの基準や運営のノウハウを確保するため、全66クラブのうち2クラブについては、あえて公営を継続するなどの工夫も見受けれられた。
 本市同様「公設民営」の形態をとっているが、独自のノウハウやネットワークを有する事業者を選定し、人材確保などの課題を解決した豊田市の取り組みは、大いに参考になるものであった。

3 放課後ルームについて(千葉県船橋市)
 船橋市では、昭和50年代から、運営委員会委託方式と法人委託方式による学童保育の運営が行われてきたが、利用料金の高さや施設格差など、様々な課題が発生したため、より良い環境を整備し、市民が同じ条件で利用できるよう、平成12年度から「公設公営」の運営を開始した。
 その結果、児童育成料やおやつ代、開所時間の均一化など、市民が公平にサービスを利用できる環境が整備された一方で、放課後ルーム園長が児童ホーム園長を兼務し、1人あたり1から4カ所の施設を管理しなければならず、常勤の責任者が常駐できないため、実質的には、非常勤職員である支援員や補助員による運営がなされていることや、報酬の改善を行うものの、応募者が少なく、支援員や補助員の欠員が生じていること、毎年一定の待機児童が発生していることなど、様々な課題が見受けられた。
 「公設公営」の形態については、現場レベルの諸課題も生じているようだが、待機児童を1人でも減らそうと、受け入れ定数の緩和や状況に応じて他の放課後ルームの選択を可能とすることなど、弾力的な運営を行う船橋市の取り組みと姿勢は、大いに参考になるものであった。

このページに関するお問い合わせ

議会事務局 議事課
電話番号:028-632-2608 ファクス:028-632-2613
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。