質の良い睡眠をとるポイント

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ページID1024991  更新日 令和6年3月8日

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睡眠について改善ポイントを確認しましょう

寝つきをよくするためにお酒を飲んでいる方へ 実は質のよい睡眠を確保できていないかもしれません

 夜勤や勤務時間が不規則な方では、本来就寝したい時間帯に寝付けず、アルコールを寝酒として使う人もいます。
 しかし、就寝1時間前に飲んだアルコールは、寝つきはよいのですが、夜中に目覚めてその後なかなか眠れないという現象がおこります。
 そのため、十分な睡眠がとれず、仕事中の眠気による集中力の低下が起こりやすくなります。
 就寝前のアルコールの摂取や、多量の飲酒には気を付けましょう。

図:1日の望ましい飲酒量 日本酒1合(180ml) ビール中ビン1本(500ml) ウイスキーダブル1杯(60ml) 焼酎(35%)0.4合(72ml) ワイン2杯(240ml) お酒は最低でも就寝直前(1時間前)には飲まないようにしましょう

意外と知らない”生活習慣病”と睡眠の関係性

睡眠不足は食欲を増大させる!

 慢性的な睡眠不足は日中の眠気や意欲低下・記憶力減退など精神機能の低下を引き起こすだけではなく、体内のホルモン分泌や自律神経機能にも大きな影響を及ぼすことが知られています。寝不足(4時間睡眠)を2日間続けただけで食欲を抑えるホルモンであるレプチン分泌は減少し、逆に食欲を高めるホルモンであるグレリン分泌が亢進するため、食欲が増大することがわかっています。
 また、夜勤や不規則な時間帯の勤務により、夜間に食事をとることもあるかと思いますが、夜間には体内時計を調整する遺伝子とその蛋白質が活性化しますが、この蛋白質は脂肪を蓄積し分解を抑える作用を持っているので、「夜食べると太る」ということは正しいといえます。
 

図:不眠・睡眠不足と生活習慣病の悪循環 不眠・睡眠不足により食欲抑制のホルモンが減少し、食欲増進のホルモンが増加することから肥満につながり、生活習慣病や睡眠時無呼吸症候群の悪化につながります。また、不眠・睡眠不足により、高血圧や糖尿病にもつながる可能性が高い。糖尿病患者の60%に不眠があり、不眠症では糖尿病のリスクが1.5倍となる。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)という言葉を聞いたことはありますか?

 SASは、睡眠中に舌が喉の奥に沈下することにより気道が塞がれ、睡眠中に頻回に呼吸が止まったり、止まりかけたりする状態のために質のよい睡眠がとれず、日中の強い眠気や疲労等の自覚症状をともなう病態のことです。
 一見、生活習慣病との関連性はないようにも思えますが、肥満はSASの発症・悪化に大きく影響を及ぼしています。これは、10%の体重増加があった者では体重の増加がない者と比較して、SASを発症する危険性が6.0倍であることが示されています。
 また、SASの治療をせず放置すると、高血圧、糖尿病、不整脈、脳卒中、虚血性心疾患などの危険性を高めます。入眠困難や中途覚醒・早期覚醒など不眠症状のある人では良眠している人に比較して糖尿病になるリスクが1.5倍~2倍になることが知られています。
 

図:睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状 (1)大きないびきをかく (2)睡眠中に呼吸が苦しそう、息が止まっていると指摘される (3)息が苦しくて目が覚める (4)朝起きた時に頭痛・頭重感がある (5)昼間に強い眠気を感じる

質の良い睡眠をとるポイント

図:質の良い睡眠をとるポイント (1)規則正しい生活をこころがけて、体内時計を調整しましょう なるべく同じ時間帯に就寝・起床の時間を設定する (2)適度な運動習慣を身につけましょう 効果的な運動のタイミングは夕方から夜(就寝の3時間くらい前)運動により、運動により、脳の温度を一過性に上げることで、就寝時に脳の温度が低下し快眠が得やすくなります。ただし、就寝直前の運動は体を興奮させてしまうので禁物。 (3)就寝前にお風呂に入りましょう 就寝2~3時間前の入浴で寝つきをよくする。入浴は38度のぬるめのお湯で25~30分。または42度の熱めのお湯なら5分程度が適切。半身浴(腹部までを湯船につけ、約40度のお湯で30分ほど汗をかく程度に入浴する)でも効果がある。自分のその日の体調や好みにあった入浴方法を選択しましょう。 (4)起きたら、日の光をよく浴びましょう 起床後、すぐにカーテンを開けて自然の光を部屋の中に取り込むことが大切。夜の時間帯に長時間光を浴びると体内時計を遅らせるため禁物です。 (5)昼寝を上手に活用しましょう 昼寝は午後の眠気を解消し活力を与えます。15分程度の長さで十分といわれています。 (6)自分にあった寝具で快適な睡眠をとりましょう 首や肩に無理のない枕・適度な硬さのベッドマットや敷き布団・フィット感のある掛け布団といったように、体への負担が少ない寝姿勢を保つことができ保湿性と吸湿性・放湿性がよい寝具を選びましょう。

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宇都宮市保健所 健康増進課 企画グループ
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