平成29年度 視察概要

Xでポスト
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページID1029914  更新日 令和6年3月8日

印刷 大きな文字で印刷

平成29年度 視察概要

視察の様子(文教)
視察の様子(尾道市)

1 視察日  平成29年10月24日、25日、26日
2 視察先  広島県尾道市 尾道市文化財保存活用計画について
        山口県下関市 インクルーシブ教育について
        大分県大分市 大分市文化・芸術振興計画について
3 参加者  村田雅彦、小平美智雄、篠崎圭一、増渕一基、金沢力、
        塚田典功、小林紀夫、荒川恒男

文教消防水道常任委員会委員長 村田 雅彦

 本委員会においては、「尾道市文化財保存活用計画」「インクルーシブ教育」「大分市文化・芸術振興計画」について、先進都市の事例を学び、本市の参考とするため、行政視察を行った。

1 広島県尾道市 「尾道市文化財保存活用計画について」
 尾道市では、歴史と文化を活かしたまちづくりを掲げ、平成20年度から文化財総合的把握モデル事業に取り組み、平成22年度には尾道市歴史文化基本構想と、その実行計画として尾道市文化財保存活用計画を策定している。計画においては、国や県の補助を有効活用し、文化財の保存と修理に取り組んでいるほか、文化財防災デーを設けるなど、防災にも注力している。また、文化財をより幅広い視点で歴史文化資産と定義しており、関連する文化財の保存・活用に関する方針をテーマや区域ごとのまとまりで設定することで、文化財を面として捉え、まちづくりへの活用につなげている。
 尾道市では複数の文化財に対し、日本遺産への認定を受け、地域の持つ歴史と関連付けてストーリー性を持たせることで、より魅力的なコンテンツに昇華させている。それが、地域のブランド価値の向上や観光客の増加につながっている。
 文化財の保存、活用の両面で積極的な取り組みを続けている尾道市の例は、本市にとっても非常に参考になるものであった。

2  山口県下関市 「インクルーシブ教育について」
 下関市では、インクルーシブ教育システムの構築に向けて、下関市教育振興基本計画2011-2014の中に特別支援教育の推進に向けた基本的な施策の重点や方針を示し、これに基づき事業を展開している。その中でも、乳幼児期からの早期支援や就学相談に力を入れており、平成17、18年度からは県のモデル事業として、5歳児相談会を開催し、平成19年度からは、下関市幼児発達相談推進事業として、こども保健課と教育委員会が連携し同事業に取り組んでいる。
 5歳児相談会は、就学2年前に全保護者を対象にアンケートを行った上で、保護者と園の気づきをもとに、訪問相談員が園を訪問する形をとっており、訪問相談員に市立学校の教員が参加することで、早期の情報収集や資質の向上、各機関との連携強化といった効果が生まれているとのことであった。また、保護者にとっても早期に相談ができ、従来の就学前相談に比べ余裕をもって進路を検討できるなど、双方にメリットの多い取り組みであると感じられた。

3 大分県大分市「大分市文化・芸術振興計画について」
 大分市では、平成26年に人とまち文化・芸術で輝く大分市を基本理念に大分市文化・芸術振興計画を策定し、文化・芸術のさらなる振興のほか、そのパワーを活かした豊かな市民生活や賑わいの創出に取り組んでいる。取り組みの一つである、おおいたトイレンナーレでは、まちなかのトイレを舞台に芸術祭を行い、美観向上や賑わいの創出だけでなく、二次的な効果として、清潔な利用の促進につながっているなど、特徴的な取り組みが高い評価を得ている。
 また、文化の活用という観点では、地元の戦国大名である大友宗麟に光を当て、大友氏遺跡の整備といった大規模な計画から、小学生向けの郷土学習の副読本の作成まで様々な形の取り組みを行っている。その効果は、観光振興にとどまらず、まちのアイデンティティの形成や、地元に対する誇り、郷土愛の醸成にもつながっており、宇都宮氏の歴史を有する本市にとっても、非常に参考となる取り組みであった。

このページに関するお問い合わせ

議会事務局 議事課
電話番号:028-632-2608 ファクス:028-632-2613
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。