平成30年度 視察概要

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ページID1029871  更新日 令和6年3月8日

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平成30年度 視察概要

視察の様子(厚生)
視察の様子(神戸市)

1 視察日  平成30年7月18日、19日、20日
2 視察先  兵庫県神戸市  神戸市産後ケア事業について
        三重県四日市市 地域包括ケアシステムにおける日常生活支援総合事業について
        愛知県安城市  地域包括ケアについて
3 参加者  篠崎圭一、櫻井啓一、佐々木均、郷間康久、金沢力、
        五月女伸夫、荒川恒男、南木清一

厚生常任委員会委員長 篠崎 圭一

 本委員会においては、「神戸市産後ケア事業」「地域包括ケアシステムにおける日常生活支援総合事業」「地域包括ケア」について、先進都市の事例を学び、本市の参考とするため、行政視察を行った。

1 神戸市産後ケア事業について(兵庫県神戸市)
 神戸市では、平成26年度から産後ケア事業に取り組んでおり、助産師会と連携し市内の助産所6カ所に事業を委託している。また、子育て包括支援センターの体制を整え、妊娠届時面接や新生児訪問指導などを通じ親子の状況を把握するとともに、平成28年度からは市内12カ所に専任のコーディネーターを配置し強化を図っている。
 特に事業の周知に当たっては、ホームページ「KOBE子育て応援団ママフレ」の活用のほか、母子健康手帳交付時や新生児訪問指導時の個別案内、関係医療機関の協力によるアプローチなどにより、ほぼ全出産世帯への案内が徹底されており、結果として、利用者は年々増加し、宿泊施設利用者は3年で4倍以上の利用者増と、市民への浸透が着実に進んでいた。
 また、ハイリスク妊婦の早期発見・支援など、産後ケアの取り組みを児童虐待防止につなげている状況も見受けられた。
 神戸市の取り組みは、本市にとって今後の手本となる点が多々あり、特に体制の強化及び助産師会との連携の必要性を強く認識するものであった。

2 地域包括ケアシステムにおける日常生活支援総合事業について(三重県四日市市)
 四日市市では、日常生活圏域を行政区である地区に位置づけ、市内24地区に地域包括支援センターを3カ所、在宅介護支援センターを26カ所設置した。また、市として地区を重視し市民協働を促進してきたこともあり、住民主体の活動が生まれやすい基盤が醸成されていた。
 そうした中、市内の2地域では総合事業開始前から地域での支えあい活動に取り組む団体が発足し、活動を引っ張るリーダーが存在しており、こうした先進的地域が身近にあることが他の地域での団体発足に大いに役立っていたとのことであった。現在では通所型が12地区に、訪問型が7地区に立ち上がっている。
 また、認知症対策として初期集中支援チームを地域包括支援センターごとに3チーム配置する体制をとっている。
 日常生活支援総合事業には地域の協力が必要不可欠であり、四日市市においては「互助」「共助」の考えが行政主導でなく地域から生まれたことが興味深い点であり、また、1つの成功例を周りに生かしていった行政の視野の広さや柔軟な姿勢も見るべき点で、本市としても取り入れるべき内容が多く、大いに参考になるものであった。

3 地域包括ケアについて(愛知県安城市)
 安城市では、中学校区を地区と捉え、8地区に地域包括支援センターを設け、その区域内の町内会を一つの単位とし、市域全体とあわせ、それぞれの役割を明確化した地域包括ケア体制の構築を目指していた。
 町内会の区域では「地域ケア個別会議」を開催し、地域でできる事は何かという視点をもって課題解決にあたっており、また、地域で解決できない事項は、中学校区域で開催される「地域ケア地区会議」へ提起し検討、そして地区会議で解決できない事項や市域での対応が必要な場合には、市域で開催される「地域ケア推進会議」へ提起される仕組みが構築されており、それぞれの会議が連動することできめ細かな対応を可能としていた。
 また、認知症対策では認知症登録シールの活用や捜索模擬訓練など、先進的な取り組みが多々見受けられ、認知症不明者情報のメール配信においては登録者が8,000人を超えていたが、その多くは別メールへ配信登録している方を活用したというものであった。
 元々ある資源のネットワーク化の中で連携する方法はよい教訓であり、また、ケア体制についても本市より進んでいる状況を伺うことができ、今後に役立つ内容であった。

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