第9回 富屋地区まちづくり懇談会 開催結果

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ページID1009737  更新日 令和6年3月8日

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開催日時 平成23年1月27日(木曜日)午後6時30分から午後8時
開催場所 富屋地区市民センター
参加人数 98人
開催内容

  • 地域代表あいさつ
  • 市長あいさつ
  • 地域代表者意見
    1.安全安心なまちづくりについて
    2.市北西部の活性化について
  • 自由討議
    1.イノシシの被害対策について
    2.日光街道の歩道の拡幅について
    3.北部地区の活性化について
    4.下金井用水の整備について
    5.晃陽中学校の通学路について
    6.信号機の設置につい
    7.小学校の就学手続きについて
  • 市長謝辞

(注意)内容は要約して掲載しています。

地域代表者意見

1 安全安心なまちづくりについて

(意見)
 旧今市市(現日光市)大沢小学校の当時小学1年生だった女子児童の事件から5年が経過したが、この事件以来、全国で防犯・安全面での対策がより強化されるようになっている。
 富屋地区においても、登下校時のパトロールの充実や防犯灯の設置などを行い、安心・安全なまちづくりの向上に努めているが、住民だけの取り組みでは限界がある。事件が発生してからでは遅いので、以下の点について、市の支援をお願いしたい。

  1. 市道567号線について
    富屋小学校の校庭東側から上金井町地区への道路は昼間でも薄暗い上に道幅が狭く、非常に危険な状態である。日光街道がこむためだと思うが、日光街道からの抜け道として通行する車が多いので、道路の拡幅をお願いしたい。また、道路が薄暗いので、防犯灯を設置したいと思っているが、電柱が1本もない。照明器具と支柱を設置する場合、市から35,000円の防犯灯設置等補助金を受けられるが、5、6灯設置する必要があるため、自治会の負担が大きく設置できないので、市に電柱の設置をお願いしたい。また、地主等の問題があるので難しいと思うが、樹木を伐採してもらえれば、道路が広くなるし、明るくもなる。そうなれば、防犯看板を設置することができるようになるので、樹木の伐採をお願いしたい。
    この道路は、現在通学路に指定されていないが、このような対策をしてもらえれば通学路にも指定されると思うので、市の支援をお願いしたい。
  2. 市道558号線について
    徳次郎保育園付近から上金井町地区への道路(特に東北自動車道のボックス付近)も同様の状態である。この道路は、市内への抜け道になっており、交通量が多い。また、小中学生の通学路に指定されているだけではなく、高校生も通学に利用しているので、市道567号線と同様に市の支援をお願いしたい。
  3. 市道1260号線について
    富屋特別支援学校の正門前の道路は、歩道に段差や亀裂等が見られる。児童・生徒が、安全に通学や校外学習ができるよう、歩道の整備をお願いしたい。

回答:市長
 防犯灯については、防犯灯の設置、維持管理の電気料、修繕費などについての補助制度を設けているので、他の地区と同様にこの制度を活用していただきたい。
 道路の拡幅については、計画道路が多い上に、個人の所有地が関係するため、簡単には拡幅できないことを御理解いただきたい。
 樹木の伐採については、ほかの地区でもこのような問題が発生し、通行に支障がでているところが見受けられるようになった。道路の両側の土地は、個人の所有地であることから、市から所有者に伐採のお願いをしていきたいと思うが、強制力がないため、お願いしかできないことを御理解いただきたい。市でお願いに伺った際に、どうしても自分で樹木を伐採することができないという場合には、緊急性を勘案し、地元自治会等と協議の上、市で樹木を伐採してもよいという許可をいただければ、市で対応していきたいと思う。
 防犯看板については、協働の地域づくり支援事業補助金を活用していただきたい。
 富屋特別支援学校北側道路(市道1260号線)の歩道の段差及び亀裂については、現地を確認した上で、早急に対応していく。

2 市北西部の活性化について

(意見)
 宇都宮市北西部の地域振興は、南部や東部と比較すると、格差が大きいと思う。
 高齢化が一層進む中、地域の住民は将来の展望を持てず、この地域は将来的に疲弊していくのではないかと危惧している。この原因は、約30年前に東北自動車道が開通したときにインターチェンジができ、この地域の発展の核になると非常に期待したが、30年経過した今も当時のままで、ひとつも開発が進んでいないことにあると思う。このような状況では、将来への期待も持てないし、政治的に解決していくしかないのではないかと思うので、市長の尽力をお願いしたい。
 富屋地区は、国道119号線と国道293号線という2つの国道が交差している地域であり、交通の便に非常に恵まれた地域である。最近では、国道293号線の拡幅工事が順調に進んでおり、ますます交通の便が良くなるのではないかと思うが、このような交通の便の良さが地域開発に活用されていないのではないか。
 また、上三川インターチェンジや佐野藤岡インターチェンジ周辺はめざましい発展を遂げているが、このような発展を遂げられたのは、中核となる施設があるからだと思う。この地域には、かつて「園芸センター」や「大晃」など、地域経済にとって大きな役割を果たしてきた施設があったが、経営不振により経営者が代わってしまった。現在では、ろまんちっく村ぐらいしか施設がないので、公共施設でも商業施設でも結構なので、中核となる施設の導入、設置を検討していただきたい。
 北西部地域は、都市計画マスタープランにおいて、森林地域の自然景観の維持と位置付けられている。森林や自然景観の保全は、中心部の人から見れば非常に良いと思うが、地域の住民の目線とは異なると思う。
 また、コンパクトシティ構想について、発想は良いと思うが、富屋地区のように大きなスーパーが無いような利便性がない中では、コンパクトシティを確立することが考えられない。
 現在の宇都宮市のマスタープランにおいては、北西部地域にとって疎外感のある計画であり、富屋地区の住民が期待を持てる計画ではない。北西部の地域振興について、もう一度見直しを行った上で、北西部の地域振興に取り組んでもらいたい。

回答:市長
 富屋地区は一つのコンパクトシティであり、地区の中で十分な日常生活ができるようなコンパクトシティをつくっていきたいと思う。中心市街地もコンパクトシティであるが、非日常的な社会ができあがっているので、通常のコンパクトシティとは異なるコンパクトシティになると思う。また、大谷地域は観光を中心としたコンパクトシティになると思うし、清原地区は工業を中心としたコンパクトシティになると思う。
 宇都宮市としては、地域に住む皆様の思いや特色をいかして、その地域にあったコンパクトシティをつくりあげたい。場合によっては、二つの地区が一つのコンパクトシティになる場合もあると思うが、コンパクトシティの構想を掲げたばかりであり、それぞれのまちが形成されていく中で、自然にコンパクトシティができあがるものだと思う。
 富屋地区のコンパクトシティについては、公共交通を配備することと、日常生活の中で買い物などができるようにスーパーなどを誘致することが必要だと思う。スーパーなどの誘致については、宇都宮市としても努力していくが、すぐに誘致できない場合には、暫定的ではあるが地区外に公共交通で行けるようにすることも必要である。
 インターチェンジ付近については、宇都宮市の北の玄関口であり、活用しない手はないと思う。これからはもう少し視点を変えて、民間企業を宇都宮市が積極的に応援し、民間企業を誘致できるような構想をつくっていきたいと思う。その一方で、民間企業に全てを任せるのではなく、宇都宮市としてできることを考えていくことも必要だと思う。
 また、インターチェンジの魅力を活用するためには、地域の皆様の思いが必要だと思うので、御提案があれば、宇都宮市としても前向きに検討していきたいと思う。例えば、宇都宮市ではジャパンカップが開催され、世界から注目されていることもあり、国内にも宇都宮市に来て、レースの本コースや選手の練習コースを走りたいという方がいる。宇都宮市の北西部は観光交流の拠点になっているので、インターチェンジ付近にサイクリングステーションを整備し、日光や古賀志方面に自転車で行けるようにすることで活性化することができると思う。成功するとは限らないが、まず行動し、失敗したら手を加えるということを繰り返し行わないとまちづくりに成功はないと思う。
 北西部地域については、宇都宮市ではまだ力を入れていないので、力を入れることによって、大変な発展をする可能性を秘めている。宇都宮市としても、北西部地域が発展できるような環境をつくっていきたい。

自由討議

1 イノシシの被害対策について

(意見)
 他の地区でも同様だと思うが、近年、富屋地区においても、山沿いの地区(門前・田中・西根・上横倉、上金井自治会地内)において、イノシシによる被害が多発している。個人で捕獲器具や網を設置するなどの対策を行っているが、個人での対策には限界があるので、捕獲器具や網の設置に対する補助金や市職員による被害多発地区の見回りなどについて、宇都宮市の積極的な支援をお願いしたい。

回答:市長
 宇都宮市においても、4年ほど前からイノシシによる被害が発生するようになった。そこで、イノシシを捕獲するためのわなの購入費や防護柵の設置費に対する補助制度を創設し、捕獲報奨金制度も創設した。また、わな狩猟の免許取得にも補助制度があるので、これらの補助制度を活用していただきたい。
 平成20年度に「とちぎの元気な森づくり県民税」が創設され、イノシシを寄せつけないような緩衝帯の整備ができるようになった。さらに「危険鳥獣緊急対処事業報奨金」を創設し、猟友会と協力した被害防除に努めている。
 補助制度については、かなり充実してきているので、これらの補助制度を活用していただきたい。

2 日光街道の歩道の拡幅について

(意見)
 日光街道は、上町から富屋小学校に至るまでの区間が通学路になっているが、中町と下町にかなり危険な箇所がある。中町までは歩道が広くなっており、ガードレールも設置されているが、中町に入ってからは歩道が側溝の蓋部分くらいの幅しかない。また、道路がカーブしており、大谷石の石塀に車が衝突していることがあるので、子どもがいた場合のことを想像すると非常に危険だと思う。
 歩道がしっかりと整備されている区間には、ガードレールなどの安全施設があるので、歩道の狭い区間の拡幅をお願いしたい。日光街道は県の所管になるが、宇都宮市立小学校の通学路となっており、子どもは地域の宝物であるという感覚もあることから、宇都宮市としてもできる限りの対応をお願いしたい。

回答:市長
 日光街道は、カーブが多い上に、ほかの県道と比較すると道路が狭いと思う。歩道の幅が、側溝を含めても65センチメートル程度しかない場所もあるので、栃木県に要望したところ、栃木県としても道路の拡幅の必要性は認識しており、地元の要望や協力等もふまえながら、今後の整備について検討していきたいとのことである。
 宇都宮市としては、今後も児童が安全に通学できるよう、日光街道の歩道整備を栃木県に対して機会をとらえ要望していきたい。

3 北部地区の活性化について

(意見)
 宇都宮市の中心から南部は発展しているが、北部は何も発展していない。南部には水泳やグランドゴルフができる施設があるので、北部にも毎日利用できる体育施設を整備していただきたい。
 また、国会でTPP(環太平洋パートナーシップ協定)について議論されているが、日本がTPPに参加した場合、農家が非常に困る状況になると思う。国は、農地を集積すれば外国と競争できると考えているようであるが、北部地区の現状では、どれだけ農地を集約してもたいした面積にはならないと思う。戸別補償制度だけでは、オーストラリアなどのように広大な農地で農業を行っている国と競争できるわけがない。
 宇都宮市には、「TPP締結に反対する」という意見を国会に提出してほしい。

回答:市長
 北部地区への体育施設の整備については、アイデアの一つとして検討させていただきたい。
 農業は日本の生命線であるし、宇都宮市においても大きな柱の一つである。今後、全世界で人口が爆発的に増加し、食料が足りなくなることが予想され、自国の国民の食料は極力自国で確保する必要がある。日本の食料自給率は40%であり、ほとんどの食糧を外国からの輸入に頼っているので、食料自給率を高めていく必要がある。
 日本の農業は競争に弱いところがあるので、現在の状況でTPPに参加した場合、日本の農業は破綻するおそれがあると思う。宇都宮市としては、農業をしっかり支援していきたいと思っている。また、国に対し、国民への詳細な情報提供を行うとともに、理解を得て適切に対応していくよう意見を申し入れていきたい。

4 下金井用水の整備について

(意見)
 下金井町内を流れる下金井用水は、宇都宮動物園までは立派に整備されているが、そこから南については、10年以上経過しているにもかかわらず整備されていないため、台風や大雨のたびに土がえぐられたような状態になる。ボランティアで木の板などをもらってきて護岸工事を行っているが、全く効果がない状態である。一番下流については、ふとんかごという工法で100メートルぐらい工事してもらっているが、昨年は工事が一度中断した。
 今年の2月か3月には、数十メートルぐらいの距離を工事してもらえるが、なるべくコンクリートブロックなどで、100メートルとか200メートルという単位の長い距離を整備してもらいたい。

回答:市長
 下金井用水は、本当に整備をしなくてはならないところだと思う。昨年は工事が実施できなかったが、今年度は20メートルぐらい工事を実施したいと考えている。1、2年では完了しないと思うが、来年度も予算を計上し、上流まで整備をしていきたいと思う。

5 晃陽中学校の通学路について

(意見)
 富屋地区だけではなく篠井地区も同様だと思うが、通学路に防犯灯が少ないので、防犯灯を設置してほしい。
 また、道路をスクールゾーンとしてではなく、スクールロードとして新たに整備してはどうか。例えば、環境美化ということでスクールロードに花を植えるなど、様々なことができると思うし、まちの活性化になればよいと思う。晃陽中学校の西側に新設された道路をスクールロードにして、車が通行できないようにしてほしい。

回答:市長
 防犯灯については、補助の範囲を超えても差し支えないので、自治会で話し合っていただきたい。県道や市道にあるような街路灯で対応しなくてはならないところについては、街路灯を設置していきたい。

後日回答
 晃陽中学校の西側に新設された道路(市道2102号線)については、来年度交差点などの設計を予定しており、その後、用地を取得し、工事を順次進めていく。また、この道路には、幅員2.5mの歩道を整備する計画である。

6 信号機の設置について

(意見)
 横山街道の金次郎亭の東側300m地点と500m地点に交差点ができたが、坂になっており見通しが悪い。学童の通学路になっており、高齢者などの歩行者からも信号機を設置してほしいとの要望があるので、手押し信号機の設置を検討してほしい。

回答:市長
 各地区で信号機設置の要望をいただくが、信号機の設置は警察の所管になるので、宇都宮中央警察署に伝えさせていただく。

7 小学校の就学手続きについて

(意見)
 西根地区は、富屋小学校と国本西小学校の二つの学校から通学する小学校を選択できるが、ほとんどの児童が就学指定校の変更届を市役所まで出かけて申請し、富屋小学校に通っているという状況になっている。
 西根地区に家を建てる前に、学区について市役所に問い合わせたところ、「国本西小学校区である」と説明を受けた。しかし、国本西小学校を選択した後で、近隣の子どもたちがみんな富屋小学校に通っていることに驚いた。
 また、就学指定校の変更について問い合わせたが、変更手続きがなかなかスムーズにいかなかった。宇都宮市役所まで行かなくても、地区市民センターでも就学指定校の変更の手続きができるように簡素化してほしい。

回答:市長
 通常行っている業務や頻繁に行っている業務については、地区市民センターでなるべく簡素化して手続きできるようにしているが、就学指定校の変更申請や小規模特認校のように弾力化している制度については、書類の点検などを慎重に行う必要があることから時間がかかる。その点については、ぜひ御理解、御協力をいただきたい。
 しかし、御指摘があったように、就学指定校の変更申請については、提出場所も含めて書類についてはより簡素化できるように検討していきたい。

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